とある女の記憶
ここはとある町の浜辺。
なんだろう? 遠くから見ると、一体のネイオンが墜落してきた。
あのネイオン、見たことがある。
墜落現場にいくと一人の男が投げ出されていた。
見たことのある顔だ、昔戦ったことがあったと思う。
かつて自分を戦いの中から救ってくれた人だ。
これは助けないと、そう思ったら体が激しく動いた。
自分の家のベッドに運ぶ。
呼吸はしているので命に大事ないらしい。
体を見てみると、全身見た感じそこまで負傷した様子もない。
医者に見せたところ、命には別状はないと太鼓判を押された。
それだけでなぜか深く安心したのは何故だろう?
自分を救ってくれた人だから?
その人を見ていた、自分とは違う黒い髪、身長は自分のほうが高いだろう、
体は引き締まっているが、自分のほうが体自体大きい。
その人が目を覚ました、「み、水」といって私の紫色の髪を掴んだ。
水を渡すとあっという間に飲んでしまった。
そして体を起こすと、彼は一言
「俺は誰だ?」
どうやら記憶喪失らしい…
私としては都合が良かった、かつて敵として戦っていたから、それがバレないのは運が良かった。
私が今度は恩を返す番、戦いしか知らなかった私を、救ってくれた人。
一月の時がたった、その人はさすがに何もせずにいるのが堪えたのか、家のことを手伝ってくれるようになった。
三月の時がたった、その人は外で働いてくると、言い出し外で働くようになった。
別に私が全部やるからいいといってるのに、なぜか僕がやるといって聞かない。 困った。
早いものでもう半年、指輪を渡された。
どうやらこのために働いていたらしい。
私は喜んで受け取った。
一年がたった、私は幸せだった。あの人たちが来るまでは。
「アルーンは王国の最重要人物なんですよ」
「アルーンは私の夫なんだよ」
急にこんなことを言い出す人たちが家に押しかけてきた。
でもわかっていた、いつかはこの人達の元へ帰るのだと、それまで私はこの人といれて運が良かった。
しかし夫はそんなことは知らずここに残るといってくれた、そもそもそんなことは記憶にないとまでいっている、記憶喪失だから当たり前なのに。
そんなとき戦火がここに降りかかってきた。
夫を守らなくては、私は戦った。
しかし、その戦火こそが夫の記憶を取り戻すキーだったみたい…。
夫は記憶を取り戻した。
もうこの夫婦生活もおしまいね…。
そう思っていたら、アルーンは私との生活も全部覚えているという、改めて私はプロポーズをされた、私は幸せだった。
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