宇宙服にも見える、全身を覆うゴム状のスーツを着たマネキンがガラスケースに飾られていた。

右手には懐中電灯のようなものを持っている。

「この着てるやつと持ってるやつかな」

「はい。“ER02”光学迷彩と、“ER03”催眠ライトです。“ER02”は、『景色に溶け込む』といったレベルではなく、ほとんど完全に透明化します。触れられても気づかないようなレベルですね。“ER03”も非常に高性能で、数秒ライトの光を対象に視認させるだけで深い催眠状態に陥れます。催眠状態の相手への干渉も非常に多様で、意識はそのまま意思に反した行動をとらせたり、半睡眠状態で意のままに操ったり、脳に直接干渉して思考を改変したりなどなど」

察した。

「あ、ちなみに、ロボットには効きませんよ？」