第72話 其は、神の御座を簒奪すもの――
俺の中に黄金の
「あ、ぐっ……、身体が、熱い……っ!」
それは例えるなら、黄金の
俺の中で暴れ狂う黄金の力は、光り輝く
と、同時に――。
俺の中に、果てなき果てを見続けた一人の男の物語――《愚者の聖句》が沸き上がった。
それは黄金の輝きでもって
「『
突然の異質で異様で暴力的なまでの力の発露とともに、ピタッと動きを止めた俺を見て、不穏なものを感じ取ったのか。
《
ついさっき俺を殺してみせた、大木をしならせて振り回すかのような圧倒的質量攻撃が、棒立ちの俺へと容赦なく襲いかかり、叩き潰す――潰そうとして――、
「『
その強烈な重量叩きつけ攻撃を、俺は
身体中から今までで最大規模の黄金の粒子が巻き上がると、俺の周囲に光り輝く力場が形成される。
足下がガン!と派手に陥没して小クレーターを作ったが、それだけだ。
たったそれだけで《
「『
俺の身体からいっそう激しく、激しく、激しく――!
黄金の粒子がこれでもかと猛烈な勢いで立ち昇りはじめる!
吹き上がる黄金の粒子の増加と比例するように、俺は受け止めた左手一本で《
「『
強引に押し返された《
そして柔道の一本背負いでもって、叩きつけるようにして《
「『ただの一度も振り向かず、愚かなまでに、更なる
地震のような揺れをひきおこしながら、背中から叩きつけられた《
周囲には
「グルァァァッァァァッッッッ―――――ッ!」
《
そのままドラゴン・ブレスの体勢に入ると、禍々しい漆黒の粒子を口腔に溜め込みはじめる。
この至近距離でのドラゴン・ブレスなら、ともすればディスペル系S級チート『え? なんだって?』のタイミングをずらせるとでも考えたのか?
ふん、愚か者めが――!
「『
《
小さな街程度なら一撃で消滅させるほどの、破滅的な力を内包した暗黒の直射攻撃は、しかし――。
「『ただ覇をもって道なき
俺の周囲に立ち込め力場を形成している黄金の粒子に触れた途端に、片っ端からその力を失って消え失せていく――!
伝説の王竜のドラゴン・ブレスすら歯牙にもかけない、ケタ違いのポテンシャル――!
「『その気高き
今まさに顕現せんとするその力は――!
あらゆる全てを打ち滅ぼす、この世界固有の神話級・戦闘系
「『その名、
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