四角號碼を適当に説明してみる……つもりで漢和辞典を説明しちゃう

説明しよう! 四角號碼とは……漢字検索法である。

つまり、辞書で漢字を調べたいときに引くための方法。



ちょっと小学注1に戻って思い出してみよう。

辞書って言ってもいろいろあるよね?

言葉の意味を調べたかったらググる……んじゃなくて、国語辞典だ。

漢字の意味を調べたかったら、そうGoogle! ……便利な世の中だな。全部ネットでいけちゃうぜ。そうだけど、今はそれは置いとけ。


そう、漢和辞典! 漢和辞典を引くんだ。なんか、高校入学の時に買わされただろ? で、一回ぐらいしか箱から出さなかっただろ? そんでブック○フに売っただろ? それだよ。

ちなみに君が売った漢和辞典、たかぱしが大喜びで買ったから。漢和辞典集めるの趣注2だから。売ってくれてありがとう。


で、漢和辞典。漢字が一個ずつ読みとか意味とか説明してあるやつ。国語辞典との違い、分かってるよね? ね?


そんな不遇な漢和辞典。どうせ使われることもない漢和辞典。なんで買わされたのか分からない漢和辞典。まぁ、もし手元にあるならちょっと見てみ?

漢和辞典は、漢字が部首ごとにカテゴライズされてる(最近は訓読み順の漢和辞典もあるらし注3けど)。で、部首の中では画数順に並んでる。



余談だけど、部首の中での画数は、総画数から部首画数を引いた数字で書く派閥と総画数で書く派閥がある。


例 「仕」という漢字の場合 部首はにんべんで2画

・総画数派 にんべんの5画に掲載

・部首画数除外派 にんべんの3画に掲載


まぁ、どっちでもいい。結果は一緒だから。ただ、総画数が多い漢字になるといちいち数えるのがめんどーになってくるから、部首分だけでも少なく数えられる部首画数除外派が好きかな!



なんの話でしたっけ?

ああ、そう。漢和辞典。漢和辞典は、国語辞典みたいに読みでぱっと探すことができない。


じゃあやっぱり漢和辞典も読み順にすればいいじゃん!って思っただろ、今?

それでもいいんだけどね。部首順にしてあるのには深ーい理由があるんだ、これが。たぶん。しらんけど。


漢和辞典には漢字の引き方がいくつかある。いや、もちろん承知してるとは思うけど。

おさらいがてら挙げてみよう。


1,音読み・訓読み引き

2,部首引き

3,総画数引き

4,勘


そう、4つもあるんだ! ……え、「勘ってなんだ」って? うん、ごめん。なんか他にもあった気がするんだけど、思い出せなかったから。とりあえず「勘」っていうの書いといてみた。

他にもなんかあったよねー、なかったかなー。あ、語彙引きとかは今はなしね。


皆が漢和辞典(あくまで一般的な漢和辞典。大漢和辞典とか想定してる中文の人はちょっと待ってて)を引こうカナーと思ったら、まずは読み引きするよね。


ちょっと試しに「証」とか引いてみ? 読み索引で「ショウ」か「あかし」を見つけて、総画数12画のあたりを見るんだよー。あった? あ、漢和辞典がなかったかー。あちゃー。じゃあいいよ。

見た人は分かるよね。そう、字がちっちゃい。見づらい。……ではなくて、ショウとか漢字がいっぱいあって面倒くさいねー。


じゃあ、今度は部首引きとかしてみようか。だいたい辞書の見返りに部首索引がついてるよ。そこで部首7画のごんべんを探して!

あった? あ、漢和辞典がない? そっかー、学校のロッカーか。ちなみに今はたかぱしも手元に漢和辞典がない状態でこれを書いてるよ! 一緒だね。


じゃあ、脳内に漢和辞注4を思い浮かべよう! ごんべんは7画。大丈夫、慣れれば数えるまでもなくだいたいの部首の画数は覚えられちゃ注5からね! よゆーよゆー。


部首索引で部首のページ数が分かったら、そこを開いてみよう。親切な漢和辞典(新字源とか? 宣伝宣伝! 角川KADOKAWA!)なら、部首の最初に部首の説明と、部首に含まれる漢字の一注6を載せてくれてるよ。

証は部首を除けば5画だから、ごんべんページを繰っていけば5画って書かれたあたりに載っているはず。


総画数で探す場合は。そう。総画数索引で12画のところを延々見ていけば、いつかは証に出会えるはず。



なぜか漢和辞典を引いてみたけど。思っただろ? 引くのめんどくさーって。


そうなんだよ、漢和辞典ってちょっと面倒くさいんだよ。漢和辞典は好きだけど、それは否定できない! 演習の授業がせまってて、急いで漢文を読み下さなきゃいけないのに、そんなときに漢和辞典をもったりもったり引くのは本当に大変……。いやぁ、面白いんだよ? 面白いんだけど、面白いと面倒くさいは同居しえますよね。



普通に漢字を引こうとしてこの面倒くささ。そこでちょっと想像して?

さらに、読みが分からない、部首も分からない、画数も曖昧な未知な漢字を引かなければならないときを。

もちろん、多少時間はかかるが、見つけられるだろう。不可能ではない。不可能ではないが。


大漢和辞典でそれをしようとするならば。


一般的なハンディな辞書は親字がだいたい1万3000~1万8000字。

しかし大漢和辞典は親字約5万字。全15巻(本体は12巻だけど)。


約3倍。約3倍の漢字の中から探さなければならない……労力だって3倍。心労は5倍ぐらい(当社比)。



ひえー。ってなりますね。


いやでも。そんな読みも部首も画数も曖昧な漢字とかそうそうないでしょ?って思う?


うん、まぁ。そうそうはない。そうそうはないが、……ある。


なんとなくこう読むんじゃない~と見当をつけて探したけど、読み索引じゃ見つけられない!

たぶん部首はこれだよねぇと思って見たけど、そこにいない(難しい漢注7でもあるけど、案外簡単な漢注8の部首って間違えがち。だって部首っていうほどパーツがないんだもん!)。

仕方ないから総画数を数えてみるけど、数えるたびに変わる……え、これってどこで切れてるの?どうやって書いてるの?な漢字。


こっちはそんなにヒマじゃないんだよ!


現代ならば、パソコン・スマホ・電子辞書で手書き検索~なんて最終奥義がかませますが。

昔はそんな便利なもんがなかったんじゃ!


じゃあ、昔はどうしてたの~? というと。

読みも部首も総画数も、なにも分からなくても漢字の形さえあれば辞書を引くことができる……それこそが四角號碼! なのです。


はぁ。説明疲れた。



次回、とうとう四角號碼の説明かな!?


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注1 小学校:うーん、漢和辞典の引き方って小学校で習った? 教えてもらった気がしないなぁ~。なんで~?

注2 漢和辞典を集めるのが趣味:漢和辞典と一口に言いましてもいろいろありまして。角川さんの新字源だと小川先生じゃん? 学研の漢字源だと藤堂先生じゃん? ルーツが違えば並びとか説明とか違うんですよ! あ、白川先生とかもある。って、趣味の話は長くなるからまた今度ネ。

注3 読み順の漢和辞典:さすがに詳しくは知らないのですが。本屋の店頭で見たことがある。確かに、別に部首並びにこだわる必要はないよね。部首引き派だけど、特に拘泥はない。

注4 脳内漢和辞典:そんなもの、ほいほい思い浮かべられるかっ!

注5 部首の画数を覚えちゃう:最終的には大漢和辞典の巻数もだいたい覚える。たとえば、さんずいは3巻だなーみたいな。そして部首引きが一番早くなる。

注6 部首の漢字一覧:さらに親切なことに、間違えて引かれそうな漢字も一覧に入れてくれてたりする。ちっさい黒丸がついてたら部首間違えてるから急いで閉じよう!

注7 難しい漢字:キン○ダムで有名になった始皇帝の姓「嬴」。こいつ、おんなへんなんだ……。違う部首の似た漢字でむしへんの「蠃」とかひつじへんの「羸」とかいるんだけど、知るかッてなるよねー。

注8 簡単な漢字:たとえば、正とか元とか五とか。いざ部首はって聞かれると「ほあ!?」ってなる。

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