源三郎江戸日記(弟五部)
源三郎江戸日記(弟五部)15 傍の神社に行くと、無外流、木山俊介に御座ると言うので、得意技は何で御座るかと聞くと、抜き胴に御座ると言うので、村上殿はと聞くので抜き胴返しじあと言うと、
源三郎江戸日記(弟五部)15 傍の神社に行くと、無外流、木山俊介に御座ると言うので、得意技は何で御座るかと聞くと、抜き胴に御座ると言うので、村上殿はと聞くので抜き胴返しじあと言うと、
源三郎江戸日記(弟五部)15
傍の神社に行くと、無外流、木山俊介に御座ると言うので、得意技は何で御座るかと聞くと、抜き胴に御座ると言うので、村上殿はと聞くので抜き胴返しじあと言うと、はて、一刀流に、
そのような型がありましたかなと言うので、懐から左手袋を出してはめて、わしが、工夫したのじあと言うと、それでは参ると刀を抜いたので、源三郎も刀を抜き中段に構えると、木山、
も中段に構えたのです、
間合いを詰めて一気に打ち込むと木山は受けとめて、切り結ぶも決まらず、後ろに下がり再び間合いを詰めて、源三郎が上段に刀をやると、すかさず踏み込み横合いから胴を払うとガキン、
と音がしたのです、そのまま駆け抜けようとした時に源三郎が足をかけるとよろけたので、後ろからえ~と言って振り下ろして、肩先でぴた~と止めたのです、まいったと俊介が言って、
座り、
さあ首を跳ねなされと言うので、それはならぬ、そなたの身はわしの物じあ、立つが良いと言うので木山が立つと、源三郎は左手で刀の半分をわしづかみしていたのです、木山があ~と、
声を出すと、抜き胴返しに御座ると言うと、なる程刀の峰を垂直に立てて、それがしの抜き胴を防いだので御座るかと言うので、そうじあ、手袋が無いと刀はわしづかみ出来ぬからのう、
得意技を聞かれて答えたのが運の付きじゃたなと言うと、そのような手聞いた事も御座らぬと言うので、刀を仕舞い、今からそなたはわしの手下と言う事になると言うと、約定なれば、
この命自由にお使いなされませ、しかし、ちっとも悔しく御座らぬ、まだまだ修行がたりませぬと言うので、居酒屋に連れて行き杯を重ねたのです、しかし、剣客とはまいった者じあ、
何も命を粗末にする事はないじあろうというと、
剣は魔物に御座ります、強い相手を見ると無性に立ち会いたくなります、殆どが畳みの上では死ぬ事はありませぬと言うので、じつはな、抜き胴返しをやらなくても、わしは切れぬのじ、
下に鎖帷子をつけており、肩には切れぬように薄い鉄板の重ねたのが入っておる、いつも戦支度しているのじあ、この鎖帷子は焼が入っており軽くて、とても丈夫なのじあよと言うと、
なる程、
そこまで用意周到で御座るのかと言うので、命あってのものだねじあからなと、酒を飲み干したのです、三蔵が入って来て、寅吉の博打場は愛宕下の旗本3000石青木様の中間部屋です、
芝界隈の商人が出入りしているそうですと言うので、よし、行くぞ俊介ついてまいれと言うと、船に乗り浜松町で降りると芝金杉橋の寅吉の家に行き、わしは村上源三郎じあ、よくも、
刺客を戸田行部に斡旋したな、お前は打ち首獄門じあと言うと、そんな無茶な、あっしは引き受けてはいませんと言うので、烏森神社の裏の堂に黒豹を訪ねるように言うたのは分かっ、
ておる、言い逃れしても無駄じあ、博打場も愛宕下の旗本青木屋敷の中間部屋と言う事もわかっておる、イカサマをしている事も承知じあと言うと、恐れいれましたと言うので、悪どく、
稼いだ金を総て差し出せば、
命だけは助けても良いがと言うと、差し出しますと言って、子分に蔵の鍵を渡して持ってこらせたのです、全部で5千両ありますと言うので、千両は残しておいてやろう、4千両は没収、
する、博打場は目こぼししてやるが、今からイカサマはやめろ、送り狼もじあぞと言う、承知しましたと言うので、裏の家業で殺めた者を言うのだと聞くと、ヘイ、全部ヤシの元締め、
かごろつきです、
生きていると世間に迷惑をかける奴だけです、お上が手が出せないので、引き受けていますと言うので、きかなかった事にする、善人を1人でも殺めたら許さんぞと言うと、ヘイ、承知、
いたしておりやすと言ったのです、ならばこの1000両で戸田行部と水戸藩家老の藤田監物を懲らしめろと言うと、極悪な奴なんですかと聞くので、そうじあ、生かしておけば世の為には、
ならぬ奴じあ、
始末はせんでも良いが、死ぬ思いをさせてやれと言うと、承知しましたと言うので、2000両は返したのです、三蔵2500両は奉行所に寄進するそうじあ、そうじあな寅吉と言うと、ハイと、
言うので、子分に奉行所まで運ばせろ、三蔵1250両づつじあぞと言うと、承知しましたと言うと大八車に乗せて運んで行ったのです、お前の名前はと聞くと松蔵ですと言うので、この、
500両を持ちついてまいれと言つて、
寅吉頼むぞと言うと、ヘイと言ったのです、俊介の住まいはと聞くと、新橋の源兵衛長屋ですと言うので、案内せいと言うと、新橋に歩いて行ったのです、大家の源兵衛かと聞くとヘイと、
言うので、この辺に商家の寮で売り出しているものは無いかと聞くと、この通りの先を左に曲がったところに、三田屋さんの寮が売り出しています、100両だそうですがと言うので、案内、
させたのです、
ここなら道場が出来るな、木山俊介そなたはここで無外流の道場を開け、この建物は広いので、あの部屋では読み書き、ソロバンを教えるのじあ、知り合いの浪人に頼めば良いじあろう、
剣客を育てる道場ではないと、浜口に言うた事と同じ事を言うと、なる程と言うので、三田屋に金を払い名義は木山俊介にしたのです、後の400両は運営資金じあ、早速ここに引っ越す、
が良い、
何かあればわしの手助けをして貰うというと、承知仕りましたと言うので、優しく教えるのじあぞと言うと、わかっておりますと言うので、松蔵に5両渡して、3両は自由に使え後は宣伝、
をする費用じあと言うと、ヘイ、あっしも、習いに来ますと言ったのです、懐具合で指南料は取るのじあぞと言うと、俊介がわかり申したと言ったのです、これで、生きて行く張り合い、
が出来申したかたじけないと頭を下げたのです、
翌日木山俊介が上屋敷に尋ねて来たので通すように言うと。2人の男と控えているので顔を見せると、昨日は色々と便宜を計ってくださり、有難う御座りました、ここに控えております、
のは原宗右衛門に稲垣大蔵に、御座いますと言うので、立会いにきたのかと聞くと、木山殿に立会いの、模様を聞きました、それがし達の及ぶところでは、ありませぬ依頼は断りますと、
原宗右衛門が言うので、
断りに屋敷に出向けば大勢で口封じをするであろう、さすればそなた達の腕だ、多くの怪我人がでるじあろう、わしが立ち会ってやるので、金は返さずとも良いと言うと、承知しました、
剣客として嬉しゅう御座いますと言うので、それでは道場へと言うと、近習頭が案内したのです、みんなが平伏するので、頭を上げよ今後は会釈にみで良いと言って、誰からじあと言う、
と原宗右衛門が真ん中に出たのです、
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