デット・テンペスト~ブラック・スノウ
オール
1章 第1話
13歳だと思われる少年が目を覚ます。
「
周りを見渡すとそこは机や椅子が倒れていて他にもカバン置きやホウキなどが入っているロッカーと誰かが落書きしてある黒板があった。
「もしかしなくても
教室の中は血があちこちに飛び散った跡がある。
でも何故こんなにも落ち着いているんだ?これって自分がおかしいだけなのかと思ってしまう。考えてみるが分かる筈も無く
出たのは良いが廊下も酷い有り様だった。教室と同じく血が飛び散った跡があり窓のガラスは割れていて壁もあちこちにひび割れが入っていた。まるで何かと争いがあったのだろうか。
自分の知らない何かが起こっている、それは一体何だろう?テロ、もしくは戦争、それにしては死体が無いのはおかしい。もしかして逃げたか誰かが運んだか。分からない、自分はどうして教室で眠っていたんだ?そう言えば名前すら覚えてない。くそ!分からない事だらけだ。
「僕意外に誰か居ないのか?ん···何だこれは!?」
ひび割れた鏡、だがまだ半分は綺麗にあったがそこに写っている自分の姿を見て思わず声を上げる。
「これは僕なのか?どうしてこんな格好をしているんだ!」
自分の写っている姿が余りにも異常だった。顔や体や手足など全体が包帯で巻かれていて目の瞳の色が真っ赤でギラギラと光っていた。まるでミイラのようで自分は人なのだろうかと怪しく思ってしまう。
しかも服を着ていなく、いわゆる裸?みたいな状態だった。もし、これで人に会ってみよう。うん、間違いなく怪しまれる。まあ、ミイラの姿になっている時点で終っているけど。
「服を探さないとな、
中に入るとアルコールの匂いが鼻につく、周りを見ると薬や救急箱などがありベットを見るとそこにリュックが1つあった。中に何が入っているか確かめて見ると
「服とズボンはありがたい、さっそく
~数分後~
どうやらサイズはピッタリだった。鏡を覗いてみるが半袖、半ズボンなので包帯は完全に隠せてはいないが多少はましになった。しかし顔だけでもどうにか出来ないかと丁度カッターがあったので鏡を見ながら顔を傷つけないように包帯を切る。
だが、不思議な事が起きる。先程、切れた包帯が綺麗に戻っていた。これは一体どうなっているんだ?もう1回してみるが同じだった。まさか、ずっとこの姿でいらなければならないのかと思うと気が減ってしまう。
「仕方がないか、取り敢えず
保健室から出て玄関まで移動しようとすると音が聞こえた。音がした方に向いて歩くと別の組の教室がある。もしかしたら僕意外の人がいるかもしれないと教室のドアを開けるとそこには少女がいた。しかも着替えの途中だった。
「え」
「あ」
目が合うと少女は顔を真っ赤にして、しかし
「うわ!?」
だが反射的で素早くかわす。危なかった今のは、この子は何で物騒な物を振り回してくるんだ!当たっていたら間違いなく死んでいたぞ。少女は避けられた事に驚いていたが構え直すと再び攻撃をしてきた。しかも着替えの途中だったのに関わらず攻撃をしてきた。下着が丸見えだ!少女はそれに気づいていないのかこんな事を言ってきた。
「死ね!」
「物騒だなおい!」
僕は意外にも少女の攻撃を見切り避けるが余りにもしつこく殺そうとしてくる少女にキレて目の瞳が激しく光、次の攻撃で金属バットを片手で受け止め握り潰した。そう、あの金属バットを。
少女はその光景を見て驚き、そして潰れた金属バットを手から離して後ろに下がっていく。
「いや、こっちに来ないで!!······死にたくない!」
「······」
自分は怯えている少女を見て冷静なる。そして教室から出ようとして口を開いて伝える。
「一旦教室から出るから早く着替えてくれ。その、目のやり取りに困るから。話はそれからするぞ」
「え?······あ、うっ···うん!」
少女は着替え中だった事に気づきより顔を真っ赤にして着替え始める。
自分は教室から出てドアを閉めると先程金属バットを握り潰した事を考える。
あれは何なんだ?僕にそんな力があるとは思えない。まして金属バットを素手で握り潰すなんて
「あ、あの!着替え終わりました」
どうやら終わったみたいだ。自分はドアを開ける、さっきはちゃんと見れてなかったけどしっかりと少女を見つめる。
髪と目の瞳は美しく透き通った黒、肌も同じく透き通るように美しく鼻と顔も完全に再現されたほど完璧に整っていた。身長は150センチ、髪は肩に浸かるぐらいの長さで胸は···うん、Aカップかな。あと余り聞いていなかったが声はとても綺麗で美しかった。成る程、美少女とはまさにこの事だろう。
少女は余りジロジロと見ないで下さいと言った。どうやら先程の怯えている様子はないみたいだな。
「着替え終わったみたいだからさっそく話がある。一体何故僕を殺そうとしたんだ?着替えを見られて恥ずかしいのは分かるが、普通、叫ぶか物を投げて教室から出すのが当たり前だ。それなのに君は近づいて来て金属バットで攻撃をしてきた。それは何故だ?」
「すみません、許して貰えないかも知れませんが先に
「何だ、言ってみろ」
すると少女から不思議な事を聞いてくる。あなたは人ですか?それともゾンビですか?と。この子が何を言っているのか分からなかった。自分はこんな格好をしているが、れっきとした人だと伝える。
「嘘は······無いみたいですね、分かりましたお話をしましょう。まずあなたを襲った理由は後回しをして
「分かった、聞かせてくれ」
こうして自分は少女の話を聞くことにしたが、それは余りにも現実から離れていたものだった。
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