女の子だからって甘く見ないでよね

@SimamuraYosimi

第1話春に落ちる桜の花

四月、私は向日葵高校に入学する。

「こんにちは神風桜さん。ようこそ向日葵高校へ」

学校の門まで行くと先生が新入生を待っていた。私は先生からもらった紙をみて教室に向かう。

「あ、神風さん。」

クラスの澤波スミレが私の方に歩いて来る。

「澤波さん、どうしたんですか?」

「えっと…。これ読んでから来てください。」

澤波さんからもらった手紙を読んで見るとそこには生徒会長になって欲しいと書いてある。理由はよく分からないが私は教室に歩いて行く。教室の中には私を入れて35人がいる。私の席は右から3列目の一番前、私の席に座ってバッグから本を出して読み始めようとした時、同じクラスの男子の孝夫と正夫が私の方に来る。

「神風ちょっと良いか?」

「大丈夫ですよ。」

私はニコッと笑って孝夫と正夫を見ると右側の正夫が顔を赤くする。私は席から立って腰まである髪を白いヒモで結ぶ。私は教室から出て孝夫と正夫について行く。外に出ると孝夫が私の方を見る

「神風は生徒会長になるんだってな。」

「違うとは言えないけど…。」

孝夫と正夫がなぜ知っているのかは知らないが私は孝夫と正夫に言われた事に答える。

「神風が生徒会長になるのなら俺がなる。」

「そう、私は生徒会長になるとは言ってないからなりたければなってください。」

私は孝夫と正夫と別れて教室に戻ろうとした時、同じクラスの健志が私の前に立っている。

「なんですか?教室に入りたいんですけど…。」

「神風すまないな。あの二人は悪くないんだ。俺は神風に投票するから許してくれ。」

私は小さな首を傾げる。私は前に立つ男を見て微笑む。前に立つ健志は顔を赤くしながら私の方を見る。

「決めたぞ。バスケ部のマネージャーか監督になって欲しい。」

「良いですよ。」

私は微笑んでバスケ部のマネージャーか監督の話にオッケーをする。私は教室のドアを開けて自分の席に座ってさっきの本を読もうとした時

「神風ちょっと良いかな?」

「大丈夫ですよ。どうかしましたか?」

私が笑顔で聞くと声をかけて来た同じクラスの勇人が顔を赤くしながら私の方を見る。

「えっと外で待ってるから」

声をかけて来た勇人は私に言って急いで外に行ってしまった。私は本を机に置いて外に出る。声をかけた勇人が私の方を見る。

「あ、あの〜。ぼ、僕と付き合ってください。」

「私で良いんですか?迷惑をかけてしまいますよ。」

笑顔で答えた私に首を振る。声をかけた勇人は私の方をじっと見る。

「そんな事ないですよ。僕は神風さんが必要なんです。」

「考えておきますね。」

にこやかに勇人に言うと勇人は何も言わずに教室に戻って行った。私は教室に戻り自分の席に座って隣に座っていた勇人と話す。

「この手紙、勇人君が入れたんですか?」

「多分このクラスの男子全員からだと思うよ。」

勇人の言葉に私は納得できた。理由は今日、三人以上の男子に声をかけられた事と私を見て顔を赤くする男子が多かったからである。午前中で学校が終わって私は澤波さんと一緒に帰る。

「今日は大変だったね。」

「そうだね。」

澤波さんの言葉に答える私、今日の手紙が私の机の中に入っていた事は言わないようにする。もしも恋話などになってしまうと私が少し大変になってしまうからである。

「神風さん…。神風さん。」

「ごめんなさい。考え事をしていました。」

私が恋話になってしまうと大変になる事を考えていてボーとしてしまうとは少し恥ずかしい。私は澤波さんの方を見ると澤波さんは首を傾げながら聞いてくる。

「私に何かついてますか?」

「ついてないよ。」

澤波さんの言葉に慌てて答える私。私は早く自分の家に帰りたいとも思わずに澤波さんと話しながらゆっくり帰る。家に着いた私はバッグを自分の部屋に持って行ってから階段を下りてお母さんの手伝いをする。

「お母さん後は私がやるから休んでいて良いですよ。」

笑顔でお母さんに言うとお母さんは私に任せてテレビを見に歩いて行く。私はお皿を洗った後に洗濯や洗濯物を干したりして今日の私の仕事は終わった。私はお母さんに終わった事を知らせて階段を上がって自分の部屋に入って今日あった私の机の中に入っていた手紙をバッグから出してみると十六枚以上の手紙があり、手紙の最後のところには絶対に住所が書いてある。多分私が読んだら私が手紙を書いて手紙の最後のところの住所に出さなくてはいけないと私は思いながら手紙用の紙を机の中から出してシャープペンシルで書いていく。最初はこの前の孝夫と正夫に手紙を書いて次に健志に手紙を書いて他の男子にも手紙を書く。私は机の椅子から立ち上がって近くにあるポストに手紙を出しに行く。ポストに手紙を入れた後に私は思う。

(住所が分かるなら歩いて行けば良かった。)

そんな事を思っても、もう出してしまった私は家に歩いて帰って自分の部屋で孝夫と正夫と健志と他の男子の手紙をじっと見たままいるとお母さんが私を見て思う。

(神風にもラブレターと好きな人が出来たんだね。)

お母さんは泣きながら私の方を見ている。次の日私が学校に着くと同じクラスの男子が私の方に走って来て叫び出した。

「神風ありがとう。バスケ部とサッカー部と野球部を掛け持ちでやってくれるなんて。」

「みんな部活頑張ってね。私も頑張りますから。」

私は同じクラスのニコニコしながら男子全員の頭を撫でて言うと男子達は声を合わせてお礼を言う。

「ありがとう。俺たち頑張ります。」

私は笑顔で同じクラスの男子全員に手を振ってから自分の家に帰る。明日は孝夫と正夫とのデート、時間は朝の9時から私はドキドキしながら明日着る服を決める。私は階段を下りてお風呂掃除とご飯の用意をする。今日のご飯は白米と味噌汁(わかめと豆腐と油揚げ)と焼き魚(シャケ)とコロッケ(ポテト)と野菜炒め(にんじん、キャベツ、もやし、豚肉)私はテーブルの上に作った料理をおいてお母さんと妹を呼んで席に座る。階段を下りて来るお母さんと妹の春風加奈、可愛い10歳の女の子。私とお母さんと妹の春風が座ったところで私は手を合わせて

「いただきます。」

「いただきます。」

私の後に言う妹の春風とお母さん。私は夜ご飯を食べてからお母さんに明日の話をする。

「お母さん、私明日ね…。」

私が言いかけた時、お母さんは私の肩に手を置く。

「明日デート行くんでしょ。頑張ってね。」

私が言おうとした事が先にお母さんに言われてしまい私は頷いて食器を片付けてお皿を洗う。それから私は一人でお風呂に入る。

「ん〜〜。気持ちいい〜。」

伸びをした後に私は手紙の事を思い出す。

「神風さんが必要なんですって言われても…。」

私は肩まで浸かってふと呟いた。私は頭と体を洗ってもう一度湯船に浸かってから出る。お風呂から出た私はタオルで頭と体を拭いてからタオルを体に巻いて髪をドライヤーで乾かしている時ドアを開ける妹の春風、私は笑顔で妹の春風を見る。

「ごめんね、もう少しで終わるから先にお風呂入っててね。」

私は妹の春風とお風呂に入ってなく家のルールではドライヤーで髪を乾かして出るまでは入らないと言うルールだが妹の春風は可愛いのでどうしても甘くしてしまう。私はドライヤーで髪を乾かしてドアを開けて出る。お母さんのところに行く前に明日用のご飯を炊いてから私は歩いて行く。

「ねぇお母さんカジュアルな感じの服装で行くんだけど、どうかな?」

「いいんじゃない。あと麦わら帽子をかぶって完璧ね。」

お母さんに聞くとお母さんは優しく言ってくれる。私はカジュアルな感じの服と麦わら帽子を用意してスマホをバッグから出して見るとLINEの通知が二五件来ていた。健志と正夫と孝夫と健志と勇人と同じクラスの男子から来ていた。ラインの通知を見ると私は少し驚く。孝夫と正夫から来た通知では明日のデートの話をしている。私は服装の話を打って健志から来た通知ではバスケ部への入部大歓迎とあって私はありがとうを打って勇人から来た通知は僕は本気ですから今度デートしようとあって私は分かりました来週なら空いてますよと打って他の男子にも送り返した。私は夜の9時に寝て明日のデートの時間まで寝る予定になっている。私は明日いつもと同じように朝の5時半に起きてお母さんと妹の春風の朝ごはんを作らなくてはいけない。私はベッドの上で布団を肩までかけて寝る。

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