第1185話、わたくし、『マギ○コ』を『インフィニット』な視点で再評価いたしますの⁉(その4)

ちょい悪令嬢「──さて、前回は原作ゲーム版に実装されたばかりの、文字通り究極の魔法少女『インフィニットい○は』ちゃんに基づいて、『マギア○コード』アニメ版【FinalSEASON】最終話を全面的に再考証したわけですが、今回は『別の視点』から更なる考察を加えたいかと思います!」




メリーさん太「……え、これって、まだやるの? それに、『別の視点』って」




ちょい悪令嬢「これまでは、ゲーム版&アニメ版共通の『主人公』である、環い○は嬢を視点にして解説をしてきましたが、この『視点』をもう一人の『超重要キャラ』に変えるだけで、ガラッと様相が一変してしまうのです!」




メリーさん太「自他共に認める『マギ○コの主人公』である、い○はちゃん以外の、超重要キャラだと?」


ちょい悪令嬢「確かにい○はちゃんは『マギ○コの主人公』ですが、原典である『ま○か☆マギカ』における、ま○かちゃんのポジションにいるわけでは無いのです」


メリーさん太「はあ、そんな馬鹿な⁉ だったら『マギ○コにおけるま○かちゃん』は、誰になるって言うんだよ?」




ちょい悪令嬢「──それはもちろん、彼女の妹である、『う○ちゃん』に決まっているでしょ?」




メリーさん太「なっ⁉」




ちょい悪令嬢「むしろ彼女こそ、『マギア○コード』と言うゲームやアニメの『影の主役』であるのはもちろん、集合体としての『インフィニットい○は』とそのド○ペルである『喚呼のド○ペル』における、『真のキーパーソン』であられるのです」




メリーさん太「──いやいやいやいや、『マギ○コ』の主役も『インフィニットい○は』のキーとなるキャラも、文字通り環い○はちゃん以外の何者でも無いだろうが⁉」


ちょい悪令嬢「本当に、そうでしょうか?」


メリーさん太「へ?」


ちょい悪令嬢「『インフィニットい○は』ちゃんや『喚呼のド○ペル』の『外見』を、ようく思い出してください。あれってどちらとも、う○ちゃんの魔女化形態である、『幸福○魔女エンブリオ・イ○』をモチーフにしているではないですか?」


メリーさん太「あ、ああ、確かに忘れがちだけど、『インフィニットい○は』ちゃんは、う○ちゃんも『構成要素』の一つだから、そりゃあ外見に影響を及ぼすだろう。──だけど、それがどうした? 構成要素にう○ちゃんや小さなキュ○べえを含めようとも、『メインの構成要素』はあくまでも、い○はちゃんだろうが?」


ちょい悪令嬢「本当に、そうでしょうか?(二回目)」


メリーさん太「──その回りくどい言い方はやめろよ⁉ 一体何が言いたいんだよ!」


ちょい悪令嬢「宝石、です」


メリーさん太「宝石…………って、何だそりゃ?」


ちょい悪令嬢「ほら、『インフィニットい○は』ちゃんや『喚呼のド○ペル』の全身至る所に、色とりどりの宝石がちりばめられているではありませんか?」


メリーさん太「……ああ、まさにそれこそが、『幸福○魔女エンブリオ・イ○』の象徴だからな。それがどうした?」


ちょい悪令嬢「おや、これの意味することの重要性が、おわかりになりませんの?」


メリーさん太「『幸福○魔女エンブリオ・イ○』に宝石がちりばめられているのは、そのモチーフである寓話の『幸福の王子』が、他人の幸せのために自分の身体を構成していた宝石を分け与えたことのメタファだろ? それ以上の意味が有るって言うのか?」




ちょい悪令嬢「……やれやれ、お忘れですか? 魔法少女にとっての『宝石』とは、『ソウルジ○ム』以外の何物でも無いでしょうが?」




メリーさん太「──ッ」




ちょい悪令嬢「そして『ソウルジ○ム』とは、真の意味では何のことでしたっけ?」




メリーさん太「……魔法少女たちの、『魂』そのものであり、むしろソウルジ○ムこそが、『魔法少女自身』のようなもの──だったよな」




ちょい悪令嬢「『インフィニットい○は』ちゃんや『喚呼のド○ペル』が、このように全身に『魔法少女の象徴』である宝石をちりばめて、実際にも数多あまたの魔法少女の『キ○チ』を回収することによって、無敵の力を誇るようになったのは、い○はちゃんと言うよりも妹のう○ちゃんの、固有魔法による貢献サポートのほうが大きかったのですよ」




メリーさん太「……つまりあんたは、原作ゲーム版やアニメ版において、真の意味で『物語のケリ』をつけたのは、主人公のい○はちゃんでは無く、う○ちゃんのほうだったと言いたいわけなのか?」




ちょい悪令嬢「──そして実はこの『驚愕の事実』は、外伝である『マギ○コ』のみならず、原典である『ま○か☆マギカ』にも及んでいるです!」




メリーさん太「はあ? う○ちゃんが『ま○マギ』においても実質上の主役のようなものでもあり得るって、そんな馬鹿な⁉」


ちょい悪令嬢「それ程までに、う○ちゃんこそが、『ま○マギ』シリーズにおける、『真に理想的な主人公』と言えるのですわ♡」


メリーさん太「たかが外伝の最終章でようやく本格的に登場した『妹キャラ』が、御本家『ま○マギ』をも含む、『真に理想的な主人公』だってえ⁉」


ちょい悪令嬢「前回も述べましたが、歴史的金字塔の超傑作魔法少女アニメ『ま○か☆マギカ』にとっての、唯一の玉に瑕である『最終話』においては、何もかもが雑過ぎるし何もかもが唐突過ぎたのですが、中でも今回のい○はちゃんの『インフィニット化』に最も関連する、ま○かちゃんの『女神化』なんて、その最たるものと言えるでしょう」


メリーさん太「……うん、まあ、確かにそうかも知れないけど、最終話なんだから、最後の大盛り上がりとしてはむしろ『アリ』だし、い○はちゃんだってアニメ版の最終話や原作ゲーム版第2部の最終局面で『インフィニット化』したんだから、同じようなものじゃないのか?」


ちょい悪令嬢「ですから、『マギ○コ』でま○かちゃんに相当するのは、い○はちゃんでは無くう○ちゃんだと、申しているではございませんか?」


メリーさん太「え? ここでもう○ちゃんのご登場なの?」


ちょい悪令嬢「『マギ○コ』のほうがよほど、う○ちゃんが『インフィニット化』していく姿をじっくりと描写していて、誰もが納得できることでしょう」


メリーさん太「もう完全に『インフィニット化』の主体が、い○はちゃんでは無く、う○ちゃんになっているな……」


ちょい悪令嬢「そもそも『ま○マギ』原作TV版において最高傑作の誉れ高い第10話に相当するのは、『マギ○コ』では何話だとお思いですか?」


メリーさん太「……う〜ん、『過去話』と言うことであれば、【FinalSEASON】の第1話かなあ」




ちょい悪令嬢「そうなのです、【FinalSEASON】の第1話から、これまでほとんど謎の存在だった環う○嬢が、一気に物語の焦点へと躍り出て、環姉妹の『合体一体化』を懇切丁寧に描いていき、『インフィニットい○は』ちゃんの登場に『納得性』をもたらしたのです!」




メリーさん太「……は? 環姉妹の『合体』だと?(なんかヤバいワード出てきたぞ、この百合小説⁉)」




ちょい悪令嬢「そう、この『合体エンド』こそ、『ま○マギ』シリーズとして、原典か外伝か劇場版かを問わず、『唯一の解答ファイナルアンサー』なのです!」




メリーさん太「──なっ⁉ 『ま○マギ』の元祖TV版のみならず、いまだ完結していない劇場版さえも、『合体エンド』こそが『大正義』だとお⁉」




ちょい悪令嬢「ちなみにメリーさんは、ほ○らちゃんが失敗ばかり繰り返していたのは、一体何が原因だと思われます?」


メリーさん太「……え、今更そこを聞くの⁉ ──う、うう〜ん、やはり『協調性』が無く、一人で何でもしようとしたことかなあ?」


ちょい悪令嬢「いいえ、彼女が『ガチレズストーカー』だったからです!(断言)」


メリーさん太「──うおいっ⁉」


ちょい悪令嬢「順を追って説明いたしましょう、彼女が魔法少女になる際にキュ○べえに願った望みは、『鹿目さんに護られるばかりの私では無く、鹿目さんを守れる私になりたい』でしたよね?」


メリーさん太「……まあ、それがメインだよな」


ちょい悪令嬢「それこそが、間違いだったのです!」


メリーさん太「──何でだよ⁉」




ちょい悪令嬢「他でも無く『マギ○コ』【FinalSEASON】において、(『ま○マギ』ではま○かちゃんに当たる)う○ちゃんが言っていたでは無いですか、『私はお姉ちゃんに守られてばかりでいたくない、私もお姉ちゃんを守りたいの!』と」




メリーさん太「──ッ」




ちょい悪令嬢「それなのにほ○らちゃんは絶対的な力で、自分を『ま○かちゃんを守る者』として、ま○かちゃんを『自分に守られる者』として、一方的に固定してループ内に閉じ込めてしまったのです。本来の人間同士の正常な在り方は(う○ちゃんが訴えていたように)、『守り守られる』相互協力関係こそが望ましいのであって、これこそがほ○らちゃんの救いようのない心得違いに基づく『大失敗』であったのです」




メリーさん太「な、なるほど」




ちょい悪令嬢「だからこそ最終話において、本編中ずっと『守られるべき存在』だったま○かちゃんが、魔法少女になるとともにいきなり『すべての魔法少女を救済する存在』なんかになったことに対して、多大なる違和感を覚えることになったのですよ」




メリーさん太「た、確かに……」




ちょい悪令嬢「それに対してう○ちゃんのほうは、【FinalSEASON】第1話から率先して、親友二人と共にい○はちゃんを『魔女化の運命』から何とかして救おうと、自分の身を犠牲にしてまで取り組んでいる姿が克明に描かれて、しかも『概念化』してい○はちゃんと合体して『インフィニット化』するまでの過程もじっくりと明示されることによって、誰もが納得できるようになっているのです」




メリーさん太「……う○ちゃんが、『概念化』しただと?」




ちょい悪令嬢「ほら彼女ってば、魔法少女となると同時に『魔女化』することによって、本来の肉体を失ってしまったではないですか」




メリーさん太「──ッ」







(※次回【その5】に続きます)

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る