第1092話、わたくし、【完全新作】『お稲荷様転生記』ですの!(解説編②)

メリーさん太「……ところでよう、今回の【突発連載】の『お稲荷様転生記』が、『まちカ○まぞく』の影響のもとに作成されたのは、一応納得したんだけど、そもそも前回の冒頭において、まさにその『まちカ○まぞく』について、『──ほうら、思った通りだよ!』と言っていたのは、一体何のことなんだ?」




ちょい悪令嬢「ああ、それですか、もちろん、『例のアレ』ですよ」


メリーさん太「例のアレ、って?」


ちょい悪令嬢「ほら、ついこの前申したではありませんか、実は主人公の一人である千代田モ○ちゃんには、想像以上に『重い過去』が有るって」


メリーさん太「あ、ああ」


ちょい悪令嬢「それが、更にとんでもない過去──と申しますが、『負傷歴』が有ることが判明したのです!」


メリーさん太「ふ、負傷歴、って?」


ちょい悪令嬢「──それだけではございません!」


メリーさん太「うえっ⁉」


ちょい悪令嬢「何と肝心のシ○ミ子ちゃんの『病歴』についても、とんでも無い事実が判明したのです!」


メリーさん太「嘘っ、シ○ミ子ちゃんまでもか⁉ 一体どんな?」


ちょい悪令嬢「アニメ版では詳しく描写されておりませんでしたが、幼少期に入院した時、『頭髪が極端に短くなっていた』そうです」


メリーさん太「──そ、それって⁉」


ちょい悪令嬢「ね、『重い』でしょ?」


メリーさん太「アニメがあんなギャグ調なのに、原作のほうはそんなことになっているのか?」


ちょい悪令嬢「アニメとか漫画とかに関係無く、あの作品の世界観やキャラ設定自体が、元々『重かった』んですよ」


メリーさん太「世界観やキャラ設定?」




ちょい悪令嬢「シ○ミ子ちゃんはその『特殊な身の上』のために、壮絶なる『呪い』がかかっていて、本来病死していたところ、モ○ちゃんのお姉さんのサ○ラさんの『コア』を埋め込められることで生き長らえられているのですが、ほとんど『ギャグ的設定』かと思われた『体力の無さ』や『貧乏生活』についても、実はこの『呪い』のせいだったのです!」




メリーさん太「──な、何だよ、それは⁉ ギャグ的設定が『呪い』によって成り立っているって、作者は『鬼』か⁉ それに『特殊な身の上』って、何のことだ?」


ちょい悪令嬢「シ○ミ子ちゃんのお父さんの名前って、『ヨシュア』さんとおっしゃるのですよね?」


メリーさん太「ああ、うん、そうだな」




ちょい悪令嬢「『ヨシュア』とはユダヤ系の男性名で、有名どころでは、『ヨシュア記』における古代ヘブライ人の指導者や、かの『イエス=キリスト』さんが、よく知られていますね」




メリーさん太「──そ、それって⁉」




ちょい悪令嬢「イエス=キリストと言えば、最も神に愛されたからこそ、最も受難の人生を歩むことを運命づけられたことが、それこそかの『聖書』において克明に記されております」




メリーさん太「……一体何なんだよ、『まちカ○まぞく』の世界観設定って? もはや『重い』と言うよりも、むしろ『深い』、『深過ぎる』よ!」


ちょい悪令嬢「ね、ホント本作の作者好みの作品でしょう?」


メリーさん太「そんな作品だからこそ、今回の【突発連載】の発想の基になったわけか?」


ちょい悪令嬢「うう〜ん、と言うか、毎度お馴染みの『疑問点』こそが、そもそもの出発点でしたね」


メリーさん太「疑問点?」


ちょい悪令嬢「ほら、これまたついこのあいだ『まちカ○まぞく』に関して、『魔法少女』も文字通り『魔に属する者』なんだから、『魔族』と同じようなものじゃ無いのか?──って、疑問を呈したでは無いですか?」


メリーさん太「うん、相変わらずの『屁理屈』っぷりは、さすがうちの作者だよな」


ちょい悪令嬢「実はこれって、逆のパターンにも言えるのですよ」


メリーさん太「逆のパターン?」




ちょい悪令嬢「なんか、単純に『魔族』に一括りしているけど、あまりにも大雑把過ぎるんですよ、特にシ○ミ子ちゃんとマスターとリ○ちゃんなんて、あまりにもチグハグではありませんか?」




メリーさん太「……何でその三人(匹?)が、魔族の分類としてチグハグなんだよ?」


ちょい悪令嬢「すでにアニメ版においても、シ○ミ子が『夢魔』みたいなものだと言う話が出たじゃないですか?」


メリーさん太「ああ、まさしく今回の【突発連載】の、元ネタの一つだしな」




ちょい悪令嬢「だったら、『獏』であるマスターだって、同じようなものでは無いでしょうか? 何せ『獏』と言うのは、『夢を食べる』人外ですからね。もしも『夢』が、過去や未来をも含む『平行世界』のメタファなら、獏とは『すべての世界を喰らう者』と言う、下手すると神すらも滅ぼすことのできる『最終的判定者』ともなり得る存在であり、少なくとも同じ『夢を司る魔族』であるシ○ミ子ちゃんとの関係性に、何らかの言及が有ってもしかるべきなのでは?」




メリーさん太「──言われてみれば、まったくその通りじゃん⁉」




ちょい悪令嬢「……メリーさんあなた、どうしてうちの作品において、『夢魔』に該当するキャラが、二人もいると思っていたのですか?」


メリーさん太「え、あれって、何か意味が有ったの⁉」


ちょい悪令嬢「いきなりネタバレしてしまいますが、『内藤ナイトウ芽亜メア』ちゃんのほうが『獏』を、『エアハルト=ミルク』先生のほうが(文字通り)『夢魔サキュバス』を、メタファしているのです」


メリーさん太「……あー、なるほど。確かにメアちゃんに比べてミルク先生のほうが、いかにも『サキュバス』って感じだからなあ」


ちょい悪令嬢「まあ、マスターについては、今後何らかの動きが有るかも知れないので、一応保留と言うことにして(※早くも今回の文末に【訂正記事】が有りますw)、現在においてすでに看過できない問題を抱えているのは、リ○ちゃんのほうなのですよ!」


メリーさん太「リ○ちゃんに、何か問題が? 狐耳の美少女キャラなんて、普通に『魔族』で構わないじゃん?」


ちょい悪令嬢「うちの作者も最初は完全にノーマークだったのですが、最初に吉○家を訪れた時、食べ物のリクエストを聞かれた際に、『うちはお稲荷さんで』とか何とか答えたではないですか?」


メリーさん太「ああ、狐と言えば、いなり寿司とか油揚げが大好物と言うのが、お約束だからな」


ちょい悪令嬢「──ちょっと、何で気がつかないんですか、『お稲荷さん』ですよ⁉」


メリーさん太「だから『お稲荷さん』と言えば、いなり寿司の別名じゃん?」


ちょい悪令嬢「考え方が逆でしょう⁉ 元々狐と言えば『お稲荷さん』だから、狐の好物が『いなり寿司』と決めつけられただけで、『お稲荷さん』と言えば本来、何のことですか⁉」


メリーさん太「そりゃあ、『稲荷』と言えば『伏見稲荷』とかに代表される、『神社』の代名詞で………………って、そうか、そう言うことか⁉」




ちょい悪令嬢「そうです、狐こそは正真正銘神様である『お稲荷様』の使いであり、『まちカ○まぞく』で言うところの『闇の眷属』である魔族どころか、魔法少女側の『光の眷属』そのものなのですよ!」




メリーさん太「──‼」




ちょい悪令嬢「ね、少なくともリ○ちゃんのキャラ設定が、根底から覆ってしまったでしょう?」


メリーさん太「そ、そうか、確かに狐は妖怪等に分類されることもあるけど、特に日本においては『稲荷神のお使い』と言ったほうがポピュラーだよな」


ちょい悪令嬢「特に『九尾の狐』なんて、大妖怪でありながら同時に、『神獣』とか『聖獣』の範疇にあって、己自身がある意味『神』のようなものですしね」


メリーさん太「……つまり、この『解釈』に基づいてこそ、あの【突発連載】が生み出されたってわけなんだな?」




ちょい悪令嬢「そうなんです、自分のことを単なる『狐憑きの狐耳キャラ』だと思っていて、人間社会の中で疎外感に苛まれていた女の子が、ひょんなことで異世界に転生して、『狐の獣人族』の部族の中で大勢の仲間を得て、今度こそ安住の地で穏やかに暮らしていこうかと思っていたら、剣と魔法のファンタジーワールドにおいても最弱の種族ゆえに、他部族の侵攻によってあっけなく攻め滅ぼされようとしたところ、単なる獣人では無く『神の眷属』としての真の力を発揮して、逆に他の種族を蹂躙してしまうのであった!──といった感じのを思いついたのです」




メリーさん太「……なるほど、ある意味『ざまぁ』系の大どんでん返しパターンか、確かに料理次第では面白くなりそうだな」




ちょい悪令嬢「このように、ただ単に他人様の作品を楽しむだけでは無く、常に『疑問点ひっかかるところ』を探しながら視聴すると、思わぬアイディアの発想に結びついて、自分自身の作品づくりにも非常に役立ちますので、皆様にも是非お薦めいたしますわ♡」













メリーさん太「……いや、アニメ鑑賞くらい、もっと気楽にやったほうが、精神衛生上もいいんじゃ無いのか?」
















ちょい悪令嬢「──とか何とか言っているうちに、【訂正部分】が発覚いたしました!」




メリーさん太「作中の喫茶店『あ○ら』のマスターさんは、確かに外見は『獏』そのものですが、魔族としてのカテゴリィはお名前が示すとおり、東アジアにおいて高名なる瑞獣『はくたく』がその正体であるそうです」




ちょい悪令嬢「よって、その特殊能力も『夢関係』では無く、『予知能力』に類するものと言うことで、原作漫画版においてはすでに何度かご披露なさっているとのことでした」




メリーさん太「──と言うことで、『夢の世界の支配者カミサマ』とも呼び得る超常の力を秘めたシ○ミ子ちゃんとは、キャラ被り等は一切ございませんので、関係者の皆様には大変失礼をばいたしました、伏してお詫び申し上げます」

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