第981話、わたくし、『進○の巨人』の未来視は『決定論』では無いと思いますの⁉(前編)

ちょい悪令嬢「──と言うわけで、ついに発動した『地ならし』を記念して、昨日2月7日により動画サイトの『GYA○!』様において、『進○の巨人』【The Final Season Part2】の、全話一挙無料配信が開始されました!」




メリーさん太「………………は?」




ちょい悪令嬢「いやあ、一度始まった『地ならし』が二度と止まることが無いように、『進○の巨人』のストーリー自体も、これからエンディングに向かって『ノンストップ&フルスロットル』で突っ走ることでしょう! ──それをリアルタイムで目の当たりにすることができるなんて、まさしく至福の至りでございます!」




メリーさん太「え、あの、アルテミスさん? 冒頭からいきなり、どうなされたのでしょうか?」


ちょい悪令嬢「メリーさんこそ、何ですか、『進○の巨人』アニメ版が、終盤最大のターニングポイントを迎えたと言うのに、そのやる気の無い反応は? ──さあ、共に盛り上げましょう!」


メリーさん太「──いやいやいや、あんたこそ、何を他人様の作品で勝手に盛り上がっているの⁉ そもそも現在この【座談会】においては、今期の【カクヨムコン7】エントリー作品である、『なろうの女神が支配する』の徹底考証をやっているんじゃ無かったの⁉」




ちょい悪令嬢「ああ、それにつきましては、昨日の『読者選考期間』の終了とともに、打ち切ることにいたしました」




メリーさん太「──むちゃくちゃドライだな、自分の作品だというのに⁉」




ちょい悪令嬢「まあ、当【座談会】としては、『悪役令嬢』に関して、語るだけ語り尽くしましたからね。もう十分でしょう」


メリーさん太「……ああ、うん、それはまあ、そうだけど」


ちょい悪令嬢「それに今回『進○の巨人』の最新トピックスについて語ると言うことは、『悪役令嬢×ショタ王子』シリーズどころか、『なろうの女神が支配する』全体の総括でもあるのですよ?」


メリーさん太「……何だと? おいおい、『進○の巨人』の最新トピックスって、一体何なんだ?」




ちょい悪令嬢「何と、よりによって、『進○の巨人』の世界観──その中でも特に、エ○ン君の固有能力が、『決定論に則っているか否か』です!」




メリーさん太「はあ⁉ 『決定論』て、すでに完全に否定された、古典物理学のやつかよ⁉ 何で今更?」


ちょい悪令嬢「そうなんですよ、ネット上の某サイトのスレですけど、ハッキリと『決定論』と明言された方がおられたのです」


メリーさん太「それってもちろん、エ○ン君の『進○の巨人』(個体名)としての、『未来視』のスキルについての話だろ?」


ちょい悪令嬢「もろちん」


メリーさん太「──おい、その(誤植)ネタ、いつまでやるつもりだ⁉」


ちょい悪令嬢「おっと失礼、『もちろん』でしたw」


メリーさん太「でもまあ確かに、どうやらすでにエ○ン君が見ている『未来』通りにすべてが進んでいるようだし、おまけに『過去』のほうも変えられないみたいだし、『決定論』と言っても差し支えないだろうよ」


ちょい悪令嬢「……う〜ん、そんなふうに簡単に断言しても、いいんでしょうかねえ?」


メリーさん太「何だよ、他人様の作品において、あれ程明確に示されていることについて、文句でも付けるつもりか? それこそ『明確なる反証』でも無い限り、単なる『アンチ的イチャモン』になっちまうぞ?」


ちょい悪令嬢「確かに、あの複雑極まる『進○の巨人』(個体名)の『未来視』と『過去への干渉』能力について、ハッキリと論理づけるのは、ほとんど不可能と申せましょう」


メリーさん太「そうだろう、そうだろう」




ちょい悪令嬢「──と、思っていた時期が、わたくしにも有りました☆」




メリーさん太「………………………は?」




ちょい悪令嬢「おっしゃる通り、最近の衝撃のエピソードやシークエンスごとに考証を加えようとしても、頭がこんがらがるだけですが、ここは作品全体的に『本作ならではのセオリー』を適用すればいいのです!」


メリーさん太「本作ならではのセオリーって、もしかして……」




ちょい悪令嬢「もちろん(天丼禁止)、『集合的無意識とのアクセスによってこそ、すべての超常現象は実現できる』、ですわ♫」




メリーさん太「……あー、そういえば、ついにエ○ン君が到達した、『すべての道が交わる座標』こそは、『集合的無意識』そのものであることが、結論づけられたんだっけ?」


ちょい悪令嬢「それなのに、今更『決定論』が持ち出されること自体が、おかしいでしょう?」


メリーさん太「でもさあ、【原作漫画版】の最終回までも含めた、あのストーリー展開では、『決定論』を認めざるを得ないんじゃないのか? エ○ン君てば、いかにも『自分が見た未来』の通りになるように、いろいろと画策しているみたいだし」


ちょい悪令嬢「例えば、『涼宮ハ○ヒ』シリーズの、み○るちゃん(大)に唆されて『彼女の言うがままに』行動している、キ○ンくんみたいに?」


メリーさん太「……何か悪意のある言い方だが、まあそんな感じだな」


ちょい悪令嬢「確かに一見したら、そう見えるかも知れませんね。──あくまでも、『一見したら』ですけどね!」


メリーさん太「何だ、それは? 『実は違う』とでも、言いたいわけか?」




ちょい悪令嬢「お忘れですか? 『進○の巨人』は、OADの『L○ST GIRLS L○st in the cruel world』において、『ループ』が行われていることを、公式が認めたのを」




メリーさん太「え?………………………いやいや、あれはあくまでも、『ミ○サちゃん主観』の話で、『エ○ン君主観』の『未来視』とは関係無いのでは?」




ちょい悪令嬢「あら、以前ちゃんと申したはずですよ? 『その作品の中で、たとえ主人公で無くとも、誰か一人でもループをやっていたら、その作品世界そのものがループしているのを否定でいない』と。──そもそも、『ループ』などと言う究極の超常現象が、誰かの身で起こっていたとしたら、他の誰かの身にも起こっていても、おかしくは無いでしょう? だとすると、エ○ン君の『未来視』も、実質上は『ループ』(の賜物)と見なして構わないのでは?」




メリーさん太「──うっ⁉」




ちょい悪令嬢「……まあ、本作や『なろうの女神が支配する』の判断基準では、エ○ン君のやっているのは『ループ』と言うよりも、『死に戻り』のほうがふさわしいかも知れませんがね」


メリーさん太「死に戻りって、いやいやいや、『巨人化能力』を秘めているエ○ン君は、文字通り『殺しても死なない』体質をしているから、『死に戻り』はあり得ないだろうが⁉」


ちょい悪令嬢「おやおや、メリーさんは、本作や『なろうの女神が支配する』における『死に戻りの定義』を、もうお忘れなのですか?」


メリーさん太「──ああっ、そうか、『脳内ループ』か⁉」




ちょい悪令嬢「そうです、『ループ』と言っても現実に、『過去』に戻っているわけでも『平行世界』に転移しているわけでも無く、あくまでもその世界&時間軸の中で、集合的無意識とアクセスして、無限に存在し得る『別の可能性の世界の自分自身の記憶』を脳みそに刷り込むことによって、事実上『無限のループ』を体験したかのような、『記憶』を得ているだけなのです」




メリーさん太「う、うんまあ、現実的に『ループ』や『未来視』を実現しようとしたら、そうなると思うけど、例えば(『なろう系』で良くありがちなパターンとして)、いくら脳内でシミュレーションしようが、単なる人間が魔王に勝利することなんて、最初から不可能じゃ無いのか?」




ちょい悪令嬢「それに明確に答えを示してくださったのが、『死に戻り』の代表作品である『リゼ○』であり、『死に戻り』を繰り返しているのは普通の人間であるス○ル君に過ぎませんが、『死に戻り』によって得た知識を踏まえて彼自身が『事態打開の作戦』を考え出した上で、周りの『超実力者の仲間たち』に助力を求めることで、どんな困難な問題をも解決可能としていると言った次第なのですよ」




メリーさん太「──ああ、なるほど! 『仲間の大切さ』も同時に強調することで、不可能を可能にしているわけなのか⁉」


ちょい悪令嬢「それにそもそもエ○ン君は、『巨人化能力』とそれに付随する『不死レベルの絶大なる身体修復能力』を保有していますからね。大体のところは単独で解決できるし、困った時にはミ○サちゃんやアル○ン君を始めとする、頼れる仲間たちがいますしね」


メリーさん太「その頼れる仲間どころか、両親までも『誘導』することによって、すべてを自分の思いのままにしたってわけか……」


ちょい悪令嬢「あら、もしかしてそれって、ネットで散々騒がれている、『エ○ン君のお母さんがダ○ナさんに殺されたのは、エ○ン君がダ○ナさんを誘導したから』と言う説ですか?」


メリーさん太「……う、うん、非常に残酷な話だけど、パラデ○島の住人──特に、親愛なる『仲間たち』に、最も幸福な未来を実現するためには、あの時点でお母さんを死なせなければならなかったと言うのが、現在の『進○の巨人考察厨』の皆様の結論だよな」




ちょい悪令嬢「そんなことはありませんよ? 先ほど導き出した『無限の脳内ループ説』に則れば、別にエ○ン君は最初から意図的に、自分の母親を見殺しにしようとしたのでは無いのですよ!」




メリーさん太「──なっ⁉」







(※後編に続きます)

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