第941話、わたくし、結局アニメ作品は、難解な設定よりも娯楽性のほうが望まれていると思いますの♡

ちょい悪令嬢「──新旧を問わず超傑作アニメ作品を徹底考証している当【座談会】ですが、今回は『コードギ○ス 反逆のルル○シュ』TV版一期&二期の全話無料配信の終了を記念して、『攻○機動隊STAND AL○NE C○MPLEX』等の、ある『重大なる共通点』の有る作品を交えながら、語っていきたいと思います!」




メリーさん太「おっ、『輪るピングド○ム』に引き続いて、これもやるのか? ほんとこの作者って、いかにも『アニメのことはすべてわかっております』てな文章を書いていながら、誰もが絶賛している歴史的超名作すら今まで見たこと無かったんだからな ──いやいやいや、『コードギ○ス』や『攻○機動隊S○C』や『輪るピングド○ム』くらい、ちゃんと見ておけよ?」




ちょい悪令嬢「だから元々うちの作者って、どちらかと言うと、『アニメ音痴』グループに嘱しているんですってば」


メリーさん太「それにしても、限度と言うものがあるだろうが? 『コードギ○ス』に『攻○機動隊S○C』に『輪るピングド○ム』と言えば、下手すれば『ひぐ○しのなく頃に』や『シ○タインズゲート』レベルか、それ以上の評価すら勝ち得ているんだぞ?」


ちょい悪令嬢「さすがに『エヴ○ンゲリオン』や『ま○か☆マギカ』や『進○の巨人』とまでは行きませんが、確かに『一線級』であるのは認めざるを得ませんね」


メリーさん太「……逆に言えば、『エヴ○』はもちろん、ここ一、二年のうちに初めて視聴したばかりの『ま○マギ』や『進○の巨人』なんて言う、文字通りにアニメ史に残る『金字塔』レベルの作品を目の当たりにした後でも、評価に値すると言うことは、『コードギ○ス』や『攻○機動隊S○C』や『輪るピングド○ム』は、それだけすごかったってことか?」


ちょい悪令嬢「ええ、特に『コードギ○ス』は『進○の巨人』がお手本にした作品の一つですが、ある意味『後出しジャイケン』的に、先行作品をすべて凌駕する勢いで制作された『進○の巨人』に対してさえも、けして引けを取らないし、これって少々矛盾しますが、ちゃんと『差別化』されているのですよ」


メリーさん太「『後出し作品』のほうでは無く『先行作品』のほうが、『差別化』が成り立っているだと? それに作画技術の発展はもちろん、過去の作品を研究し尽くして生み出されていて、『質』的には圧倒的に有利な立場にいる『フォロワー作品』に、どう太刀打ちできるって言うんだよ?」


ちょい悪令嬢「二つほど有ります、両方共すでにこの【座談会】において述べていることですが、一つは、フォロワーである『進○の巨人』よりも明らかに勝っている点が、ちゃんと存在していることです」


メリーさん太「ホントに『進○の巨人』よりも勝っている点を、明確に指摘できると言うのか⁉ それって、一体──」


ちょい悪令嬢「まさしく『主人公が世界そのものを巻き添えにして破滅していく』という、どう考えても『進○の巨人』や『エヴ○』同様にどんどんと『鬱展開』になりがちなストーリーラインだというのに、ちゃんと最後まで『娯楽作品エンターテインメント』として、面白おかしく楽しめたことです!」




メリーさん太「──おお、確かにな! あれってどうしてなんだ? 普通なら『鬱展開』になりそうなものなのに」


ちょい悪令嬢「ほら、これも『進○の巨人』や『マブ○ヴ』あたりとの最大の差異として、『コードギ○ス』は最初から『人間VS人間』の対立軸をメインにストーリーを展開してきたと申したでしょう?」


メリーさん太「う、うん」




ちょい悪令嬢「つまりそれは、『ウリ』としては『ロボット&戦争アニメ』でありながら、『人間ドラマ』にこそ重点を置いていて、全編魅力的なキャラたちが魅力的な愛憎劇を展開していき、視聴者たちを心底魅了していたってことに他ならないのですよ」




メリーさん太「──‼」




ちょい悪令嬢「それにしっかりと、『進○の巨人』との共通点──と言うかむしろ、『進○の巨人』が見習った点も、非常に功を奏しております」


メリーさん太「……『進○の巨人』が見習った点て?」




ちょい悪令嬢「常にストーリーが二転三転して、周囲の人間関係も激変していっているというのに、主人公のルル○シュ君の主義主張や『生きる目的』が、終始一貫していたことですわ!」




メリーさん太「──ああ、これも納得だ! 確かに『進○の巨人』の主人公のエ○ン君も、そうだったよな⁉」




ちょい悪令嬢「ルル○シュ君の人生における最大の目標は、『母親の死の真相を明らかにすること』と、『妹のナ○リーを幸せにすること』であり、別に自分以外の皇族を皆殺しにして皇位を簒奪することでも、世界征服をすることでも無いので、二つの目標をしっかりと叶えることさえできれば、自分がどうなろうと構わなかったのですよ」




メリーさん太「……でも、『ルル○シュ君の結末』については、結構非難囂々だったんじゃ無いのか?」


ちょい悪令嬢「ファンにとっては、『……人気キャラに対してちょっとひどいんじゃないか?』という意見に、アンチにとっては、『結局「投げっぱエンド」かよ?』という意見に、なりかねないラストでしたからね」


メリーさん太「そこら辺のところも、『進○の巨人』と同じだな」




ちょい悪令嬢「でも、最初のほうは一応『正義のヒーロー』然としていたエ○ン君に対して、周囲の者たちに対しては一貫して『ダークヒーロー』を演じていたルル○シュ君が、最終的に『世界の敵』となるのは、『進○の巨人』よりも納得しやすいかと思いますけど?」




メリーさん太「うん、それは否定できないわ」


ちょい悪令嬢「どうです、一見いかにも『進○の巨人』のほうが重厚な世界観を誇り、何から何まで『お手本』の『コードギ○ス』を凌駕しているようですが、別に一方的に負けてはおらず、むしろ『娯楽作品エンターテインメント』的にはかなりリードしていると思いませんか?」


メリーさん太「むしろ人間ドラマ中心で、学園の友人たちとのふれ合いを始めとして、日常シーンもしっかりと描きながら、あんな『セカイ系』そのままのラストにもつれ込むとは、視聴する前には想像だにできなかったわ」




ちょい悪令嬢「──それだけではございません! 『コードギ○ス』や『攻○機動隊』や『輪るピングド○ム』は、本作お得意の『集合的無意識』を重要なるモチーフとしている点でも、『進○の巨人』とけして引けを取らないのです!」




メリーさん太「え、『コードギ○ス』や『攻○機動隊』や『輪るピングド○ム』に、『集合的無意識』なんて出ていたっけ?」




ちょい悪令嬢「まず『輪るピングド○ム』ですが、これは作中最重要ギミックである、いわゆる『世界の乗り換え』に活用されております。本作において何度も何度も申しておりますように、本当に世界間を移動することなぞできるわけが無く、例えば最終的に『移動先の世界』しか存在していないとして、そこにおいて集合的無意識に存在している『移動前の世界の記憶』と時たまアクセスすることによって、現在の世界では存在そのものが抹消されたことになっている、『いないはずの二人の兄との記憶おもいで』が、断片的に甦ったりするだけなのですよ」




メリーさん太「それでは、『攻○機動隊S○C』は?」




ちょい悪令嬢「まさしく『輪るピングド○ム』の発展版とも言えて、このシリーズならではに『電脳世界インターネット=集合的無意識』と見立てて、今にも核攻撃によって全滅寸前の難民たちの記憶情報を電脳世界へと格納することによって、物理的な人間を超越した精神データ的存在として昇華させて、ある意味電脳世界インターネット越しの『死人との対話』を実現しようとしたわけです」




メリーさん太「残る本命の、『コードギ○ス』は?」




ちょい悪令嬢「こっちは更に『攻○機動隊』の『全人類的拡大版』で、言ってみれば集合的無意識を中心に据えた『人類補○計画』のようなもので、全人類が精神的存在となり一体化することによって、『嘘をつかないで済む世界』を実現しようとした模様です」




メリーさん太「そういや、すでに死んでいるはずの某重要キャラが、他の人間の身体を利用して生き返っていたよな?」




ちょい悪令嬢「まさしく『彼女』の『固有ギ○ス』こそ、先ほどの『攻○機動隊』同様に、『肉体的死』の瞬間に、己の『精神的情報』を集合的無意識に格納しておいて、必要に応じて憑依対象の少女の脳みそにダウンロードすることによって、その身を乗っ取って『生き返る』ことを実現したのですよ」




メリーさん太「……うわあ、えげつねえ。それってある意味、『不死』を実現しているようなものじゃんか?」




ちょい悪令嬢「──とまあ、このように、娯楽作品エンターテインメントとしてもピカイチでありながら、集合的無意識論にもしっかりと基づいているという、『コードギ○ス 反逆のルル○シュ』と『攻○機動隊S○C』に『輪るピングド○ム』ですが、もしもいまだにご視聴なさっていない方がおられましたら、是非とも御一見なされることを、心からお勧めいたしますわ♡」

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