第931話、わたくし、『ま○マギ』の真のハッピーエンドは『進○の巨人』だと思いますの⁉

メリーさん太「──何だって、『ド○ペル』システムが、『マギア○コード』原作ゲーム版において、廃止されてしまっただと⁉」


ちょい悪令嬢「ね、驚きでしょう?」




メリーさん太「いやいやいや、『ド○ペル』って、『マギ○コ』原作ゲーム版においては根幹をなすギミックであるのはもちろん、アニメ版を含めて全体的に、元祖『ま○か☆マギカ』に対する『差別化』と言う意味でも、絶対必須の要素じゃ無かったのか⁉」




ちょい悪令嬢「……ああ、なるほど」




メリーさん太「え?」


ちょい悪令嬢「いやあ、もはや言うまでもありませんが、この【座談会】てほとんど毎回『ぶっつけ本番』で書いているのですが、今のメリーさんの台詞で、『答えの一つ』が判明しましたよ!」


メリーさん太「『ぶっつけ本番』でWeb小説を作成しているって、いきなりぶっちゃけるなよ⁉」




ちょい悪令嬢「つまりですね、まさしく今おっしゃられたように、『ド○ペル』という『マギ○コ』独自のシステムを排除することによって、元祖『ま○マギ』シリーズとの『差別化』をとしているのですよ! ──と言うことは、やはり本作で予測していた通り、『マギ○コ』の最終話は、元祖『ま○マギ』の──特に、新劇場版である『ワルプルギス○廻天』へと、繋がる展開になるのではないでしょうか?」




メリーさん太「──ッ」




ちょい悪令嬢「あらまあ、どういたしましょう、メリーさんのあまりにも聡明なるご指摘のために、話が開始早々終わってしまいましたわ!」


メリーさん太「──いやいやいや、それは駄目だろう⁉ あんた自身、元々語りたいことが有ったんだろ? そもそも前回語った『進○の巨人』に関する『致命的なミスの発見』というセンセーショナルな内容トピックスが、まさにこの『ド○ペルシステムの廃止』から発想を得たというのは、一体どういうことなんだよ?」




ちょい悪令嬢「そうなのです、実は『ド○ペルシステム』を始めとして、『マギ○コ』──いえ、『ま○マギ』シリーズ全体的に、『進○の巨人』とは、根本的に『世界観』が共通しているのですよ!」




メリーさん太「『ま○マギ』と『進○の巨人』が、世界観的に共通しているだと?」


ちょい悪令嬢「具体的には、『巨人』や『ア○カーマン』になることのできる『ユ○ルの民』と、『魔女』や『ド○ペル』になることのできる『魔法少女』における、それぞれの作品独特な『キャラクター設定』の共通性ですけどね」


メリーさん太「……『ユ○ルの民』と『魔法少女』が、何だって?」


ちょい悪令嬢「メリーさんは、魔女に対する『ド○ペル』の最大の利点とは、何だと思います?」


メリーさん太「そ、そりゃあもちろん、本来コントロール不可能な魔女の絶大なる力を、魔法少女の意思のもとに使用できることだろう?」


ちょい悪令嬢「それでは、一般の『無垢○巨人』と知性有る『九つ○巨人』との違いとは?」


メリーさん太「そ、そりゃあもちろん、本来コントロール不可能な巨人の絶大なる力を、『ユ○ルの民』の意思のもとに使用できることで………………ああっ、確かに同じじゃんか⁉」




ちょい悪令嬢「──と、思うでしょう? それがそうでは無いんですよ!」




メリーさん太「………………………ふぇ?」




ちょい悪令嬢「それぞれの最大のメリットは、全然別のところにあり、そしてそれこそが前回のネタを思いついた発端であって、『進○の巨人』の(すでに原作漫画版において示された)結末であり、『ま○マギ』シリーズが最後に行き着く『到達点』であるべきなのです!」




メリーさん太「──『ま○マギ』シリーズの、最終的『到達点』だと?」




ちょい悪令嬢「例えば、あなたが『都市伝説』では無く普通の人間であったとして、『九つ○巨人』や『ド○ペル』になってみたいと思いますか?」


メリーさん太「ああ、うん、本格的に『進○の巨人』とか『マギ○コ』の登場人物になってしまうのは御免だけど、一時的にいわゆる『お試し』的な話なら、一度くらいはなってみたいかもな」


ちょい悪令嬢「でしたら、元々『マ○レ』生まれの『ユ○ルの民』で、何かの罰で『巨人化』されたり、魔法少女や『ド○ペル』の力を使い過ぎて、魔女になってしまうのは、どうでしょうか?」


メリーさん太「──いや、そっちは絶対に嫌だよ⁉」


ちょい悪令嬢「どうしてです? 巨人であることや、魔女的存在であることは、『九つ○巨人』と『無垢の巨人』との間や、『ド○ペル』と『魔女』との間には、本質的な違いは無いでしょうに」


メリーさん太「『九つ○巨人』や『ド○ペル』だったら、自分の意思で『巨人』や『魔女』としての力が使えるし、それに何よりも、元の『ユ○ルの民』や『魔法少女』に戻ることができるし………………………ああっ、そうか、そう言うことか⁉」




ちょい悪令嬢「そうです、『九つ○巨人』や『ド○ペル』というシステムの最大のメリットは、その強大なる力そのものよりも、元の人間としての意識や肉体に戻れることなのですよ」




メリーさん太「──‼」




ちょい悪令嬢「きっと『進○の巨人』の原作漫画版を読まれていた誰もが、謎の巨人のうなじから主人公のエ○ン君が出て来たことにびっくり仰天したかと思うのですが、その理由としてはその時点においては、『巨人の正体が実は人間であったこと』と『エ○ン君に巨人化能力があったこと』のみだったでしょうが、もしも『マ○レ国においては罪を犯したユ○ルの民は、永遠に巨人として楽園をさまよい続ける刑に処される』ことのみを知っている場合においては、むしろ一度巨人化した者が人間に戻ったことに驚いたことでしょう」




メリーさん太「……そ、そうか、確かにアニメ版『マギ○コ』の1stSEASONの最終話辺りにおいても、敵の大幹部である『マギ○ス』の一人の灯○ちゃんが、『ド○ペルシステムとは、本来不可逆反応である魔女化を、可逆反応にしたようなもの』とか何とか言っていたっけ?」




ちょい悪令嬢「ええ、さすがは『おガキ様』、物事の本質を突いておられますね☆」


メリーさん太「何で『おガキ様』だったらさすがなのかはわからないけど、確かに『魔女から魔法少女への可逆性』なんて、元祖『ま○マギ』TV版の魔法少女たちにとっては、何物にも勝る『究極の救済』だったろうな」


ちょい悪令嬢「だからこそ『進○の巨人』と『ま○マギ』とは、ほぼ同じ結末へと歩き続けていたのです」


メリーさん太「同じ結末? ──ああ、そうか! つまりこの【座談会】において前回から語ってきたことを踏まえれば、『ユ○ルの民の巨人化能力』の喪失こそは、『マギ○コ』原作ゲーム版における、『ド○ペルシステムの廃止』に当たると言うことか⁉」




ちょい悪令嬢「──そう思うじゃん? それが違うんだなあw」




メリーさん太「またそのパターンかよ⁉ ──つうか、言葉遣いがとても公爵令嬢とは思えないくらい、むちゃくちゃフランクになっているんですけど⁉」




ちょい悪令嬢「『進○の巨人』においては、『ユ○ルの民』が巨人化能力を完全に失うことによって、『有終の美』を飾りましたけど、それに対して『マギ○コ』のほうは、実はそのレベルまでは達していないのです」


メリーさん太「『そのレベル』、って?」


ちょい悪令嬢「以前この【座談会】において、『ユ○ルの民にとって、最もメリットの有る最終回の在り方』について述べましたが、どんな内容だったか覚えておられます?」


メリーさん太「……ええと確か、完全に巨人化能力を失うよりも、いっそすべてのユ○ルの民が『ア○カーマン』みたいに、人間の姿のままで、巨人の力を(一部だけ)使えるようになるのがベストなのでは?──ってやつだったっけ?」


ちょい悪令嬢「それでは、『ま○マギ』シリーズにおいて、『ア○カーマン』に該当するのは、何だと思います?」


メリーさん太「強いて言うなら、人間の少女のサイズで、魔女に匹敵する力を有している、『魔法少女』………………ああ、そう言うことか⁉」




ちょい悪令嬢「そうです、今回の『マギ○コ』ゲーム版の『ド○ペルシステム廃止』は言うに及ばず、元祖『ま○マギ』TV版最終話においてさえも、ド○ペルや魔女の存在を抹消したのみで、少女たちが実質的には『ゾンビ』であると言う、一応人間らしい生活ができる『ア○カーマン』と比べても非常に劣悪な状態である、魔法少女のままでいる『最大の悲劇』に関しては、まったく解消されていないのですよ」




メリーさん太「……ということは、あんたがさっき言っていた、『ま○マギ』シリーズが最後にたどり着くべき『到達点』て」




ちょい悪令嬢「『魔法少女』の存在そのものの、完全なる抹消ですよ」




メリーさん太「──なっ⁉」




ちょい悪令嬢「いや、むしろ本来そうで無いとおかしいんじゃないですの? わたくし『ま○マギ』TV版の最終話を見ていて、盛大に疑問を覚えたのですが、これだけ『ま○マギファン』や『考察厨』の方がいらっしゃるというのに、ただの一人も考えつかなかったのでしょうか? そもそも皆さんすっかりお忘れのようですが、『ま○マギ』メインキャラのうちの一人であるさ○かちゃんが絶望したのは、『魔法少女はいつしか魔女になってしまう』からでしたでしょうか? もちろん違いますよね? 彼女が自暴自棄になってしまった時点では、そのことを知らなかったし、むしろ魔法少女になったこと自体──そう、『ゾンビになってしまった』ことによって、もう最愛の上○君に、『普通の女の子として愛されること』がけして許されないのを、思い知らされたからですよね?」




メリーさん太「──言われてみれば、まったくその通りじゃん⁉」




ちょい悪令嬢「──ということで、さ○かちゃんやま○かちゃんたちが、真の意味で救われるためには、『進○の巨人』同様に、彼女たちが生きたままの状態で魔法少女で無くなるか、最初から魔法少女なんて存在していなかったことにする以外は、あり得ないのですよ」




メリーさん太「……最初から魔法少女がいない世界にするって、つまり『世界改変』を行うってことかよ?」




ちょい悪令嬢「『アルま○』ちゃんや『デビほ○』ちゃんなら、十分可能なはずなのに、どうしてしなかったのでしょうねえ?」




メリーさん太「そ、それは……」


ちょい悪令嬢「おや、メリーさんには、おわかりにはなられませんの? 至極簡単なことなのですが」


メリーさん太「と言うことは、あんたにはわかるのか⁉」




ちょい悪令嬢「もちろん、こんなものただ単に、『制作側の都合』でしかないのですよ」




メリーさん太「………………………へ?」




ちょい悪令嬢「だって、今回の『進○の巨人』の原作漫画版のように、ストーリー上の問題点をすべて完璧に解決してしまったら、『続編』を創れなくなってしまうではありませんか?」




メリーさん太「な、何だと⁉ だったらこれまでの『ま○マギ』シリーズが、魔法少女の存在自体を維持し続けるという、中途半端なままで思考停止しているのは、実は続編を作成し得る可能性を保つためだと言うのか⁉」




ちょい悪令嬢「そりゃそうに決まっているでしょう? 事実ご存じの通り、『叛○の物語』や『マギア○コード』等の『続編』はもちろん、今回新たに『ワルプルギス○廻天』という、『続編のそのまた続編』までもが生み出されることになったのですからね」




メリーさん太「──うっ」




ちょい悪令嬢「特に『マギ○コ』においては、魔法少女が存在しないとなると、最大のキーパーソンである『病院組』がそのままお亡くなりになってしまうので、そもそも物語が始められませんしね」




メリーさん太「──ううっ」




ちょい悪令嬢「まあもちろん、これは本作の作者による勝手な『憶測』みたいなものに過ぎず、『ま○マギ』シリーズの到達点は他にあったり、たとえ同じようなゴールを目指しているとしても、誰もが予想できない驚愕の結末を紡いでくださる可能性まで否定できませんが、本当にヒロインたちを解放しようと思うんだったら、すべての問題や人間関係の軋轢を解決した後で、魔法少女の存在そのものを抹消することこそが、最も望ましいかと思いますけどね♡」

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