第930話、わたくし、『進○の巨人』の重大なるミスを発見しましたの⁉

ちょい悪令嬢「──た、大変でございます、メリーさん!(その①)」




メリーさん太「……何だよ、またしても冒頭一発目から騒々しい。しかも何だその、(その①)って?」




ちょい悪令嬢「それはもちろん(その②)が有るからですが、そんなことよりも、本当に大変なのです!」


メリーさん太「だから一体、何が大変だと言うんだ?(どうせまた、しょうもないことだろうが……)」




ちょい悪令嬢「『進○の巨人』について、致命的なミスを発見したのですよ!」




メリーさん太「──今更、そのネタかよ⁉」




ちょい悪令嬢「は? 今更、って……」


メリーさん太「今更も今更だろうが⁉ 『進○の巨人』の原作漫画版が完結して、一体何ヶ月経ったと思っているんだ?」


ちょい悪令嬢「そう、それはあくまでも、【原作漫画版】の話ですよね?」


メリーさん太「あくまでも【漫画版】の話、って……………ああっ、そうか、そういうことか!」




ちょい悪令嬢「ええ、【アニメ版】のほうは、来月早々より『TheFinalSeason Part2』が開始される運びとなり、現在それに合わせて各動画サイト初公開の、番外編OADシリーズが全話順次無料公開されているという、むしろ『大キャンペーン』状態なのですからね!」




メリーさん太「──そういえば、そうでした!」




ちょい悪令嬢「と言うわけで、『進○の巨人』に関するネタは、『今更』であるどころか、現在『最もホット』と言っても過言では無いです!」


メリーさん太「……まあ、『最もホット』かどうかはともかく、『進○の巨人』に関する話題については、『まだまだこれから』であるのは間違い無いよな。──それで、一体何が『致命的ミス』なんだ?」


ちょい悪令嬢「ほら、最終話において一度巨人にされてしまった、ジ○ン君等のその場にいたほとんどの『ユ○ルの民』たちだけど、最終的には『始祖ユ○ル』さんの心変わりによって、人間に戻ることができたじゃないですか?」


メリーさん太「うん、『巨人化能力の喪失』は、考察厨の誰もが予想していた、文字通りに予定調和な幕切れだしな」




ちょい悪令嬢「──だったらどうして、やはりその場にいた、無数の『壁の中の巨人』たちは、人間に戻らなかったでしょうね?」




メリーさん太「あ」




ちょい悪令嬢「なんか画面上においては、諸悪の権化である巨大なムカデ状の『大地○悪魔ハルキゲ○ア』とともに、蒸発して消滅していっている姿が描写されておりましたが、彼らも『巨人』であるからには、元々は『ユ○ル民』であり、ジ○ン君たち同様に人間に戻らなければおかしいのでは?」


メリーさん太「……た、確かに」




ちょい悪令嬢「まあ、そうは言っても、理由はいろいろと予想できるのですけどね☆」




メリーさん太「え、そうなの?」


ちょい悪令嬢「ようく想像してみてください、『壁の中の巨人』たちがめでたくも全員、普通の人間に戻れたラストシーンを」


メリーさん太「全員て…………………いや、ちょっと待てよ⁉」


ちょい悪令嬢「そうです、いろいろな説がありますが、『壁の中の巨人』の総数は最大で『数千万体』と言われていますので、そのすべてが普通の人間に戻ってしまったら、むしろそれだけで大問題となるでしょう」


メリーさん太「……そもそも彼ら自身の手で(つうか『足』で?)、すべての大陸における人類の生存圏のほとんどを更地に変えてしまったんだ、食糧なんかはもちろん、住む場所自体が残っていないんじゃないのか?」


ちょい悪令嬢「──二つ目の予想が、まさにそのことに立脚しているのですよ!」


メリーさん太「へ?」




ちょい悪令嬢「人間に戻った彼らが、実は自分たちが意識を失っていた巨人状態の時、無数の人間を踏み潰してしまった事実を知った際に、果たして己の『罪悪感』に耐えきることができるでしょうか?」




メリーさん太「──ッ」




ちょい悪令嬢「こうなると、『壁の中の巨人』たちは人間に戻らないほうが、よほど幸福だと言えるでしょう」


メリーさん太「う、うん、完全に納得できたよ」


ちょい悪令嬢「──ただし、これはあくまでも『作品ストーリー上の都合』に過ぎず、論理的根拠が有るわけでは無く、むしろこれからが考察としての『本番』と言えるのです!」


メリーさん太「それってつまりは、原作者様おん自らによる『作品上の都合』以外に、誰もが納得するちゃんとした理由や原因を、本作の作者の個人的考察によって導き出そうってわけか?」


ちょい悪令嬢「『壁の中の巨人』と言えば、いわゆる『超大型巨人』ですよね?」


メリーさん太「あ、ああ、『知性』が無いところとかは、『九つ○巨人』の一角たる『超大型』と、まったく同一とは言えないけど、外見的特徴なんかは、まさしく『超大型』に分類できるよな」


ちょい悪令嬢「さて、『超大型巨人』の最大の弱点と言えば、何でしたっけ?」


メリーさん太「そりゃあ当然、『燃費』が悪いことで、『九つ○巨人』の『超大型』の場合は、人間から巨人に変身しても、ずっと肉体が(物理的に)消耗し続けていて、常に蒸気を発しながら痩せ細っているという…………ああっ、そうか、そう言うことか⁉」




ちょい悪令嬢「そうです、そもそも常に肉体を消耗し続けている『超大型巨人』が、作中に描かれていたように、『地な○し』を遂行するために数十時間以上も活動し続けていたこと自体が、本来あり得なかったのです」




メリーさん太「……え、それってどういうこと? もしかしてこれ自体も、『設定ミス』だったりして?」


ちょい悪令嬢「その可能性もあり得ますが、むしろこれこそが、彼らが人間に戻らなかった理由そのものとも考えられるのです」


メリーさん太「ええっ、そこに話が繋がるの?」


ちょい悪令嬢「むしろ、逆に考えればいいのですよ」


メリーさん太「……逆、って?(つうか、このパターン多過ぎぃ〜)」




ちょい悪令嬢「そもそも『壁の中の巨人』たちって、周辺諸国の出方次第では本当に『地な○し』を発動するために、『始祖の巨人』の力を利用して『つくられた』のであって、当然『地な○し』遂行中に力尽きたりすることがあってはならず、例えば基本的な『耐久性』が『九つ○巨人』の『超大型』よりも大幅に高められていたり、彼らが造った巨大な壁面同様に、肉体の表面にある程度『硬化処理』が施されていて、皮膚とか肉とかが蒸発することを防いでいたりするんじゃないのですか?」




メリーさん太「……うん、そういったことは十分あり得ると思うけど、だったらどうして同タイプの巨人であったアル○ン君を始めとする、他の『ユ○ルの民』同様に、人間に戻らなかったんだ?」


ちょい悪令嬢「それは当然、原作漫画版そのままに、始祖ユ○ルが『巨人化能力の剥奪』等の処置を施す前に、蒸発を開始してしまったからですよ」


メリーさん太「そ、それって⁉」




ちょい悪令嬢「そもそも『始祖の力』でつくられて、『始祖の力』を手に入れたエ○ン君の命令によって『地な○し』を行っていたところ、『始祖の力』の源であるジ○クさんがお亡くなりになってしまったものだから、『地な○し』を停止するのはもちろん、彼らの肉体に施されていた『特別な耐久処置』自体も無効化されて、急激に蒸発していってしまい、人間に戻ることは叶わなかったと言ったところでは無いでしょうか」




メリーさん太「──うおおおおお、超納得じゃん⁉ もうあんた、『進○の巨人』の解説本を出せるレベルじゃないのか?」




ちょい悪令嬢「いえいえ、これくらい大したことはありませんよ。実はこれって、『別のネタ』をいろいろと考察していた時に、たまたま思いついた『派生的問題』に過ぎないのですから」


メリーさん太「『別のネタ』、って?」


ちょい悪令嬢「実はこれこそがまさしく、『大変でございます、メリーさん!(その②)』だったりするのですよ」


メリーさん太「は?」




ちょい悪令嬢「何と、この【座談会】におきましても、ここ最近ずっとテーマとして取り上げてきた、『マギア○コード』の原作ゲーム版において、最大のギミックの一つである『ド○ペルシステム』が、突然使用不可能になったのです!」







(※次回に続きます)

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