第921話、わたくし、『進○の巨人』のOVAは『集合的無意識』的に見所満載ですの⁉(前編)

ちょい悪令嬢「──さて、今回は延び延びとなっていた、動画サイトにおいては初公開かと思われる、『進○の巨人』OADシリーズの第一弾である、『イ○ゼの手帳 ーある調査兵団員の手記ー』について徹底的に考証いたしますよ!」




メリーさん太「……ようやくかよ、てっきりもうやらないかと思っていたよ」




ちょい悪令嬢「あはははは、本作作成中の12月6日が、動画配信サイト『GYA○!』様における無料配信最終日ですので、どうにか間に合ったようです」


メリーさん太「──いやいや、この作品自体を公開するのは、作成スケジュールの都合上、数日後になってしまうだろうが⁉(※最終的に12月9日となる模様)」


ちょい悪令嬢「いいんですよ、『取り上げた』こと自体に、価値があるのですから!」


メリーさん太「でもこの【座談会】を見て『イ○ゼの手帳』に興味を覚えた人がいたとしても、現時点では視聴できなくなっているんじゃないの?」


ちょい悪令嬢「そこまでは知りませんよ、この作品の無料配信が決定した時点で、本作においてもちゃんと告知しているのですから、後は『自己責任』でしょう」


メリーさん太「……それはそうだろうが、そもそもこの話って、『語るべきこと』が、そんなに有るのか?」


ちょい悪令嬢「──ちょっ、何をおっしゃっているのですか⁉ 先日もお伝えした通り、これぞまさしく本作の作者最大の『注目作』と言っても、過言では無いのですよ⁉」


メリーさん太「『注目作』って、一体どの辺が?」




ちょい悪令嬢「何と言っても、知性がまったく無いと思われていた『無垢○巨人』が、人間との間にコミュニケーションを成立させたことです! これは『巨人の正体は実は人間』の伏線である──の、この時点ですべての『裏設定』を知っていても、驚愕以外の何物でも無いのですよ! なぜなら、『無垢○巨人』は原作者ご自身による『裏設定』的にも、『しゃべるはずは無い』のですから! ネットの論客を含むファンの皆さんほとんど気づかれていませんが、これは『超トピックス』なのです! ──更にけして無視できないのは、巨人の口から『ユ○ル』という言葉ワードが飛び出したことです! これが『何』を意味するかも、非常に重要なポイントと申せましょう!」




メリーさん太「……ああ、うん、そいつはすごいな? ──でも、結局は、『それだけ』の話だよな」




ちょい悪令嬢「──それだけ、ですってえ⁉」




メリーさん太「あんた自身が、『ゆ○ゆ』の考証の時に言ったんじゃないか? たとえどんなに話題作であろうとも、集合的無意識論や量子論に則っていないなら、語る必要は無いって。今回のも今あんたが挙げたトピックスについてのみ語れば、それでおしまいになって、字数が盛大に余ってしまうんじゃないのか?」


ちょい悪令嬢「おっ、なかなか目の付け所がいいですね、さすがはメリーさん!」


メリーさん太「──あっさり認めやがった⁉」


ちょい悪令嬢「わたくし自身もそう思いまして、原作にさえもそんな設定は無いのに、どうして『無垢○巨人』が唐突にしゃべり始めたのか、量子論や集合的無意識論によって説明できないか、無理やり考察することにしたのですよ!」


メリーさん太「『無理やり』じゃダメだろうが⁉」


ちょい悪令嬢「いえ、『無理やり』だからこそ、『真理』を導き出すことができるのです!」


メリーさん太「はあ?」




ちょい悪令嬢「本作の作者自身ほとんど無理やりの感じで、あれこれと『屁理屈』をこね回していたところ、今回の疑問点をきっちり解明できただけでは無く、何と集合的無意識論と量子論において、『新境地』に至ったのです!」




メリーさん太「し、新境地って、何だそりゃ⁉」




ちょい悪令嬢「まあまあ、それについては、順を追って説明していきましょう。──まず最初は、この作品における『ユ○ル』とは、一体『何』を指すかについてです!」


メリーさん太「……ああ、そうか、一口に『ユ○ル』と言っても、『進○の巨人』においては、いろいろな意味が有るんだっけ?」


ちょい悪令嬢「しかも、本編の進行の具合によっては、盛大な『ネタバレ』になりかねませんからね、ここは慎重な考証が必要とされるでしょう」


メリーさん太「……それで、本作の作者としては、どう考えているわけだ?」


ちょい悪令嬢「発言した際のシチュエーションやストーリーの進行度からして、第104期訓練兵上がりのユ○ルさんの『個人名』であると、推測されるところであります」


メリーさん太「……え、そんな単純な話だったの? でもあの巨人て確か、『ユ○ルの民』とか言っていなかったっけ?」


ちょい悪令嬢「もしもこの時点では『明かされてはならない情報』だったとすれば、とんでもない『伏線』となりかねませんが、実はこの『ユ○ル』というワード自体、『進○の巨人』においては全編的に、『ブラフ』であると思われるんですよ」


メリーさん太「ブラフ、って……」


ちょい悪令嬢「まあ、それは後回しにするとして、どうして『ユ○ルの民』と言う『思わせぶりワード』すら飛び出してきたというのに、『ユ○ル』が個人名で、しかも『始祖』のほうでは無く『ヒスト○ア大好きアギト女』のことを指していると断言できるかと言うと、『ネット上の考察』を参考にいたしました!」


メリーさん太「──貴様、そんなんで、創作者クリエーターとしてのプライドは有るのか⁉」


ちょい悪令嬢「だって、至極納得の内容だったんですもの」


メリーさん太「……一応、聞かせて見ろ」




ちょい悪令嬢「イ○ゼさんの外見が、ユ○ルさんとそっくりなんですよ。──特に、『ソバカス』のところとか☆」




メリーさん太「──反論のしようがねえ⁉」




ちょい悪令嬢「あと、問題の巨人自身が、マーレ時代のユ○ルさんの信者の一人に良く似ている女性がいたと言う、ご指摘も有りました」


メリーさん太「……ああ、エ○ン君のお父さんの前の奥さんや、エ○ン君を食べようとした『復権派』のハゲ巨人なんかと、同じパターンだな。それじゃもう、調査兵団の『ユ○ル』さんで、決定だな。──しかし、わざわざ『ユ○ルの民』とか口にさせたりして、紛らわしいよな」


ちょい悪令嬢「だから、この段階での『ユ○ル』というワード自体が、すべて『ブラフ』だったのですよ」


メリーさん太「へ?」


ちょい悪令嬢「この時点でのユ○ルさんて、まさしくラ○ナーさんやベル○ルト君並みに、『怪しかった』とは思いません? どうやら『ウ○ール教』や国家全体にとっての重要人物らしきヒスト○アちゃんに、何かと絡んできていたし」


メリーさん太「怪しいも何も、まさしくラ○ナーさんたち同様に、彼女自身の正体が『アギト○巨人』だったんだから、ブラフどころか正真正銘驚愕の存在だったのでは?」


ちょい悪令嬢「そうです、彼女の正体は『巨人』でした。──でも、『それだけ』ですよね?」


メリーさん太「──そ、それだけって? 正体が巨人だったのが、それだけだと⁉」




ちょい悪令嬢「ええ、『それだけ』です。一見『正体は巨人』であったことは、驚愕の事実のようではありますが、ラ○ナーさんたちのように、エ○ン君たちが巨人に襲われることになった原因を創った、『敵国の間者』でも、彼女のお気に入りのヒスト○アちゃんのような、本物かつ唯一の『王家の後継者』でも、『世界の秘密』に直接関わり合いが有る、真の超重要人物キーパーソンでも無く、偶然宗教組織の御本尊に祭り上げられてしまい、その結果罰として巨人にされた、ただの孤児の女子でしか無いのですよ」




メリーさん太「──‼」




ちょい悪令嬢「原作者側としては、最大のキーワードである『ユ○ル』に、あえて複数の意味を持たせることによって、容易に『世界の真実』にたどり着けないようにしたのではございませんの? ──その『当て馬ブラフ』として使われたのが、まさしくこのユ○ルさんなんですよ」


メリーさん太「……なるほど、『ユ○ル』や『ユ○ルの民』と言う、世界観的にも最重要のワードを、あえて少々宗教絡みの『個人的な名称』であると言う『ブラフの事実』を明かすことによって、矮小化して『真の意味』をごまかしたわけか」


ちょい悪令嬢「よって、ここでは『ユ○ル』そのものについては、あまり語ることは無いのでございます」


メリーさん太「……ということは『本命』は、『無垢○巨人が人語を話した』ことのほうか?」




ちょい悪令嬢「ええ、こちらのほうはまさしく、集合的無意識論と量子論とを、二段階にわたって大飛躍させる、『新事実』をもたらしてくれたのです!」




メリーさん太「──なっ⁉」







(※中編に続きます)

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