第830話、わたくし、主人公の『敵』になったほうが、『百合』的にもおいしいと思いますの♡(後編)

メリーさん太「………いやいやいや、大切なま○かちゃんを危険な目に遭わせる可能性が高いというのに、あえてすでに『ワルプルギス○夜』が迫りつつあると思われる神○市に、ほ○らちゃんが留まり続けようとしているのは、あくまでも『マ○さんを助けるため』だと、第1話の時点で明らかにしているだろうが⁉」




ちょい悪令嬢「あら、あのほ○らちゃんだったら、たとえマ○さんを犠牲にしようとも、ま○かちゃんの安全を優先するはずですけど?」




メリーさん太「──うぐっ⁉ そ、それは、ええと………………ああ、そうだ! 現在神○市には(『マギ○ス』の勧誘活動によって)大勢の魔法少女が集まってきているから、どうせなら自分たちも一緒になって戦ったほうが、『ワルプルギス○夜』を撃退する可能性が高いとでも思ったんじゃないか?」


ちょい悪令嬢「魔法少女の数が多いからって、救出対象のマ○さんが『マギ○ス』陣営に回っているように、大半は『敵』のようなものだし、そもそも『ワルプルギス○夜』以外にも、『エン○リオ・イブ』とか『マギ○ス』そのものとか、倒すべき難敵が目白押しとなっているではありませんの?」


メリーさん太「ううっ⁉………………だ、だったら、どうしてほ○らちゃんがそんな理不尽な行動をとるのか、あんたなら説明できるって言うのかよ⁉」




ちょい悪令嬢「おやおや、さっきから散々申しているでは無いですか? もちろん、自分やま○かちゃんが、正真正銘『脇役』になるためですよ」




メリーさん太「………………………は?」




ちょい悪令嬢「それこそ何度も何度も申しておりますように、ほ○らちゃんの最大の目的は、『ま○かちゃんを破滅の運命から救うこと』であって、『ワルプルギス○夜』を退治するのは、別に自分たちである必要は無く、誰か他の人たちが率先してやってくれるのなら、そのほうが都合がいいのですよ。──なぜなら、こうして『ワルプルギス○夜』はもちろん、自分たち『ま○マギ組』すらも、外伝である『マギア○コード』のシナリオルートに乗せてしまえば、ま○かちゃんを『主人公のお約束』である『悲劇のヒロインとしての悲劇の運命』から解き放って、『不幸な未来』を回避することが可能となるのですから!」




メリーさん太「──そ、そうか! 『主人公は皆不幸体質』理論に則っての、『ま○かちゃんを主人公からの解放大作戦』の実行ってことか⁉」




ちょい悪令嬢「そして『真のラスボス』さんは、今度こそま○かちゃんを、自分だけのものにすることを成し遂げるのですわ♡」




メリーさん太「……おい、その『真のラスボス』って、もしかして──」


ちょい悪令嬢「しかし、そうは問屋が卸しませんの!」


メリーさん太「へ?」




ちょい悪令嬢「実は元祖ゲーム版の『マギ○コ』では、大勢の魔法少女たちによる総掛かりでも、『ワルプルギス○夜』の討伐は果たせず、次々に味方の魔法少女たちが倒れていき、あわや全滅かと思われたその時、某『アルま○』ちゃんが助け船を出してくださったのです!」




メリーさん太「おおっ、それはいかにも劇的な展開だな⁉」




ちょい悪令嬢「しかあーし! もしも今回の『真のラスボス』が『あの方』であれば、アルま○ちゃんの力はすでに『削がれている』──というか、むしろ『裂かれている』ので、アシストのほうはあまり期待できず、何とファイナルシーズン最終話においても、決着がつかない可能性もけして否定できないのです!」


メリーさん太「へ? 最終話で決着をつけなくて、一体どうするんだよ⁉」




ちょい悪令嬢「──もちろん、『ま○マギ』シリーズの新劇場版である、『ワルプルギス○廻天』へと、引き継がれるわけですよ!」




メリーさん太「はああああああああああああ⁉ 何で『マギ○コ』の決着が、『ま○マギ』の劇場版で行われるんだよ⁉」




ちょい悪令嬢「タイトルからして『ワルプルギス』と明記されているのだから、それ程おかしくは無いでしょうが?」


メリーさん太「いやでも、『アルま○』ちゃんが無理でも、あんたの言う『真のラスボス』さんがいらっしゃるじゃないか?」




ちょい悪令嬢「『彼女』に期待しても無駄ですよ? だって彼女は、ま○かちゃんを『脇役』にするためにこそ、むしろい○はちゃんに『真の主役』として覚醒してもらいたがっているのですからね(セカンドシーズンのサブタイトル回収?)。少なくともい○はちゃんのリーダーシップのもとで、『マギ○コ』勢が一致団結して、『ワルプルギス○夜』を討伐するという展開にならなくては」




メリーさん太「……確かに、ゲーム版『マギ○コ』の(第1部クライマックスにおける)展開とも、ちゃんと合致しているな? でも、『マギ○コ』の登場キャラたちまでも、『ま○マギ』の新劇場版に登場させるなんて、特に(何かと過激な)『ま○マギ原典原理主義者』の皆様に、受け容れてもらえるのか?」


ちょい悪令嬢「それは制作スタッフの、演出の仕方にかかっているでしょうね」


メリーさん太「演出の仕方、って?」


ちょい悪令嬢「例えば、アニメオリジナルキャラである黒○さんにおかれましては、このクライマックスに来て、何だか複雑な過去の問題が浮上してきたようではないですか?」


メリーさん太「……ああ、ゲーム版で言うところの、『魔○少女ストーリー』ってやつか。ただでさえ『尺』が足りないというのに、そんなのに構っていられるのか?」


ちょい悪令嬢「それも演出次第であり、うまく料理できれば、むしろ物語的に俄然面白くなってくるんですよ」


メリーさん太「はあ? 『ま○マギ』どころか元々『マギ○コ』にも登場していなかった、アニメオリジナルのキャラを使って、どう面白くするって言うんだよ?」




ちょい悪令嬢「それこそ、セカンドシーズンやファイナルシーズンの最終話において、一定のケリがついて、みんながほっと一息ついて思わず油断してしまったまさにその瞬間に、『敵』として登場させるのですよ!」




メリーさん太「──何だそりゃあ⁉ 黒○さんがい○はちゃんたちの敵になるって、そんな伏線があったっけ⁉」




ちょい悪令嬢「むちゃくちゃいっぱいありましたよ? 現に現在、味方側のメインキャラであるはずの、マ○さんや鶴○ちゃんが敵側に回っているし、そもそも『マギ○コ』の主人公であるはずのい○はちゃん自身でさえ、セカンドシーズン第3話においては、黒○さんとや○よさんを自分がつくった『結界ユメ』の中に閉じ込めてしまうばかりか、最後には襲いかかってきたではありませんか?」


メリーさん太「あ、あれは、『ウ○サ』や『ド○ペル』と化して、自我を失っている状態だからであって………………ああっ、そう言うことか⁉」




ちょい悪令嬢「そうです、黒○さん自身もすでに何度も『ド○ペル化』を繰り返してきたために、とうとう完全に乗っ取られて自我を失ってしまい、『過去ド○ペルの声』に唆されるままに、い○はちゃんたちに襲いかかってくるわけなのですよ!」




メリーさん太「……あ、あり得る、それってむちゃくちゃあり得る、『土壇場での大どんでん返し』展開じゃないか⁉」




ちょい悪令嬢「しかも、ギリギリのところでい○はちゃんの心のこもった説得によって目を覚まして、『ド○ペル=過去につき合った女の人』の声を断ち切ることを成し遂げて、何となく『魔○少女ストーリー』が解決したような感じになって、『めでたしめでたし』で大団円を迎えたりして♫」




メリーさん太「うおっ、まさしく『一石二鳥』じゃん⁉ しかもこの『バトルで何もかもうやむやにしてしまう、河原での殴り合いの後の友情の芽生え』パターンなら、『尺』の問題も一気に解決できるしな! ──何なの、一体何者なの、本作の作者って⁉ 何で『マギ○コ』や『ま○マギ』のスタッフでも無いのに、こんな『最適解』を思いついたりできるの⁉」




ちょい悪令嬢「いや、アマチュアのWeb小説書きとはいえ、一応創作家の端くれですから、このように『尺』が足りない場合においては、同じような手を使いますので」




メリーさん太「う、うん、『マギ○コ』から『ワルプルギス○廻天』に繋がっていくというのは、現段階においてはあまりにも『眉唾』だけど、『黒○さんが敵として登場する』展開は、大いにあり得るよな」




ちょい悪令嬢「……まあ、外れたとしても、その場合は何の遠慮も無く、自作のほうで活用するだけの話ですよ♡」







メリーさん太「──また、そのパターンかよ⁉」

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