第761話、わたくし、『ワンダーエ○グ特別編』の謎をすべて解明しましたの⁉(前編)

ちょい悪令嬢「──皆さああああああああん(『搾○病棟』風に)! もうご覧になりましたか、『ワンダーエ○グ・プライオリティ特別編』! いやあ、まさか最終回の後にあのような展開になるとは、思ってもみませんでしたよ!」




メリーさん太「……あれ、もう見たの? もちろんTVでは無く、Web配信のほうだよな?」




ちょい悪令嬢「ええ、『GYA○!』様と『ニコ○コ動画』様では、すでに無料配信が始まっていますから、速攻で拝見させていただきましたよ! ……いやあ、危ないところでした、そもそも6月末に【特別編】があることを、すっかり忘れていました」


メリーさん太「忘れていたのかよ⁉ そういえばこいつ、『M○PPA創立10周年記念配信』のうちの、『ゾンビラ○ドサガ』パートを視聴するのを忘れていたよな。『ワンダーエ○グ特別編』のほうは、よく思い出すことができたな?」


ちょい悪令嬢「あはは、地上波放映のあとすぐに、各まとめサイトにおいて早速、たくさん『スレ』が立ったもので」


メリーさん太「あー、アレ、かあ……」


ちょい悪令嬢「うん、どうかなさいましたか?」


メリーさん太「いや、何と言っていいものか」


ちょい悪令嬢「何ですか、メリーさんらしくも無い、ズバッと言ってくださいよ?」




メリーさん太「ほ、ほら、なんて言うか、評価のほうが『アレ』だったじゃないの? 特に『アンチ』の皆様が、いつにも増して大はしゃぎするような……………………………って、あれ、アルテミスさん?」




ちょい悪令嬢「………うふふふふ」




メリーさん太「あ、あの、ちょっと?」




ちょい悪令嬢「うふ、うふふふふふ、あはははははははははは──!!!」




メリーさん太「ひいっ、悪役令嬢が、壊れたあ⁉」




ちょい悪令嬢「……ねえ、メリーさん?」


メリーさん太「──は、はいっ!」




ちょい悪令嬢「わたくし今回ほど、アンチの皆様に、ことはございませんわ」




メリーさん太「………………………へ?」




ちょい悪令嬢「ほら、今回の【特別編】て、アンチの皆さんの間で、非難囂々だったじゃないですか?」


メリーさん太「あ、ああ(怖々とした表情で)」


ちょい悪令嬢「だからわたくし、【特別編】に対しては、あまり期待していなかったんですよ」


メリーさん太「そ、そうなの?(怖々と)」


ちょい悪令嬢「それで実際に見てみたら、ですねえ……」


メリーさん太「う、うん(怖々と)」




ちょい悪令嬢「──普通に、面白かったんですよ!」




メリーさん太「え?………………………いや、何で⁉ ネット上の評価は、惨憺たる有り様だったじゃん⁉」




ちょい悪令嬢「むしろまさにその、ネットの──特に、アンチどもの評価の、お陰なんですよ!」


メリーさん太「は?」




ちょい悪令嬢「ほら、アンチの皆様がネット上において、むちゃくちゃ『低評価』をつけてくださったので、こっちの『期待値』もむちゃくちゃハードルが下がってしまったんですよ! その状態で実際に視聴してみたところ、予想外にも楽しめたってわけなんです!」




メリーさん太「……な、なるほど、あれだけあること無いことあげつらった罵詈雑言ばかりのスレを見た後では、大抵の作品が『……あれ、それほど悪く無いんじゃないのか?』って感じられるよな」


ちょい悪令嬢「まさか、あれ程『世界中からすべて消滅すること』を願っていたアンチどもに、こんな存在価値があったとはwww」


メリーさん太「『バカとハサミは使いよう』と言うべきか、『災いを転じて福となす』と言うべきか、悩むところだよな。──でもよう、今回のアンチどもの『ワンダーエ○グ』に対する評価については、納得できるところもけして少なく無いと思えるんだけど?」


ちょい悪令嬢「それはもちろんですよ! なかなか参考になるご意見も、大いに見受けられました!」


メリーさん太「……それ程感想インプレッションに相違は無いのに、どうしてあんた──と言うか、本作の作者のほうは、結構いい感じの評価になったんだよ?」




ちょい悪令嬢「それは当然、『見ているところが違う』からですよ」




メリーさん太「……見ているところ、って?」


ちょい悪令嬢「『見ている角度』や『視点』が違うと言い換えても、構いませんけどね」


メリーさん太「は?」




ちょい悪令嬢「つまりですねえ、一般の視聴者の皆さんと、まがいなりにもWeb小説家という『創作者』とでは、創作物に対する視点や評価は、自ずと違ってくるものなのですよ」




メリーさん太「──ッ」




ちょい悪令嬢「最近本作においても詳しく考証したところですが、『ゾンビラ○ドサガリベンジ』の最終話等について、ネット上の一般的な評価と少なからず乖離が見られたのは、やはりWeb作家としてはどうしても、『着目点』が違ってくるからです。極端なことを申しますと、ネット上では圧倒的に悪評価であっても、己の『作品づくりに役立つ』のなら、創作者にとっては『超傑作』なのですわ☆」




メリーさん太「……ああ、なるほど、それってむしろ本作において、散々言ってきたことだよな」


ちょい悪令嬢「えへへへへ、そこら辺については、『ブレ』はありませんよ!」


メリーさん太「そうは言っても、今回の『ワンダーエ○グ特別編』て、確かにネット上で言われているように、『解明されないままで残された謎』が多過ぎると思うんだけど、そこら辺のところはどうなのよ?」


ちょい悪令嬢「だ・か・ら、そう言った解明されないままの謎を、独自に解明することこそが、本作ならではの『醍醐味』なのではありませんか?」


メリーさん太「……あー」




ちょい悪令嬢「やはり最大の争点は、どうして自殺した友達を救い出すと、自分自身のほうが『パラレル』の世界に転移してしまうのか?──と言ったところでしょう」




メリーさん太「ああ、そうそう! あれってホント、どうなっているんだよ? 何でせっかく甦らせた小○ちゃんが、まったくの別人になってしまっているの⁉ そして何よりも、ね○るちゃんて一体何者だったの⁉ つうかそもそも、『パラレル』って何⁉」




ちょい悪令嬢「『パラレル』とは、いわゆる『並行世界』であり、『夢の世界』でもあって、更には『集合的無意識』そのものだったりいたします☆」




メリーさん太「──またしても『集合的無意識』かよ⁉ ホント好きだな、この作者!」




ちょい悪令嬢「何せ『すべての超常現象は、集合的無意識とのアクセスによって実現できる』が、モットーですからね」


メリーさん太「いやでも、いわゆる『エ○グ世界』って、今二番目に挙げた、『夢の世界』であると言うことになったんじゃ無かったっけ?」


ちょい悪令嬢「もちろん『夢の世界』で正解ですし、それは本作の『独特の視点』によっても証明されております」


メリーさん太「本作独特の視点、て?」


ちょい悪令嬢「それに関しては後ほど詳しくご説明するつもりですので、まずは『集合的無意識』について述べていきたいかと存じます」


メリーさん太「結局それか…………まあいい、とっとと済ませろ」


ちょい悪令嬢「はいはいw ──それでですね、この作品の最大の考証対象と言えば、『死んだ者を生き返らすとは、具体的にどういうことなのか?』だと思うんですよ」


メリーさん太「……そりゃそうだよな。いくらアニメ作品とはいえ、一応主人公のア○ちゃんが寝起きしているのは『なろう系異世界』とかじゃ無くて、『リアルな現代日本』と言うことになっているんだから、いきなり死者が甦ったりしたら、大騒ぎになってしまうよな」


ちょい悪令嬢「そうそう、そうなんです! ──よって最初の頃は、甦るとは言っても、ア○ちゃんたちが与り知らぬ『並行世界』とかで、再び新たなる人生を送るものと、勝手に想像していたのですよ」


メリーさん太「まあ妥当な線だな、それだと『パラレル』という名称ワードとも合致するし」


ちょい悪令嬢「いやそれがですねえ、例の『二人目のア○ちゃん』が登場した時点で、一気に説明がつかなくなっちゃったんですよ」


メリーさん太「『二人目』って…………ああ、それこそ『別の世界の自殺してしまったア○ちゃん』か」




ちょい悪令嬢「そうなんです、『自殺したア○ちゃん』が『エ○グ世界』にいるとしたら、そのア○ちゃんを甦らせようとしている『エ○グ戦士』がいてもおかしくはありませんよね? そしてその『エ○グ戦士が甦らせようとしている、パラレル(世界)で生きているア○ちゃん』って、まさしく『本編主人公のア○ちゃん』そのものとは思いません?」




メリーさん太「──‼」







(※後編に続きます)

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る