第750話、わたくしたち、悪役令嬢アイドルグループ『アクドル』ですの♡(その12)

みるくの時間♡「……ようやく、第738話で途切れていた、【作中作短編】が完結したようね」




ちょい悪令嬢「ええ、前回と前々回とで、一気にたたみかけてみました」




みるくの時間♡「──できるんなら、さっさとやらんかい! 何で十話以上も間を開けるのよ⁉」




ちょい悪令嬢「それはほら、何度も申しておりますように、『ゲキ○ル』本編から始まって、その番外編の『アリスインデ○ドリースクール』に、『ひぐ○しのなく頃に』無印に、『少女☆歌劇レヴュー・スタ○ライト』に、『未○日記』に、『進○の巨人』ファイナルシーズン等々と、新旧を問わない超傑作アニメ作品が全話一挙無料配信されるわ、更には待ちに待っていた、『マギア○コード』のセカンドシーズンの放映&配信が決定するわで、自作を作成している暇が無かったのですよ」


みるくの時間♡「──何という、『本末転倒』! いやそれ、創作者として、けして言ってはならないことだろうが⁉」


ちょい悪令嬢「あら、前回申しましたように、こうして他人様の作品を詳細に考証したり、自分なりに改善案を検討したりすることによって、実際に本作の作者の作品づくりに役立てていっていることは、すでに証明済みですので、何ら問題無いのでは?」


みるくの時間♡「──うっ」


ちょい悪令嬢「しかも現在においても、『境界○彼方』や『ダンス イン ザ ヴ○ンパイアバンド』と言った、非常に刺激的な作品が、全話一挙無料配信を開始しましたからね、こっちも見逃せませんよ!」


みるくの時間♡「……え、何ソレ? そんな作品なんて、これまで本作で取り上げたことあったっけ?」




ちょい悪令嬢「だから、最近になって動画サイト『GYA○!』様における全話一挙配信で、初めてその存在自体を知ったばかりなんですってば! ──しかも何と、『境界○彼方』のほうは、『京○アニメーション』様のオリジナル作品だけあって、特にキャラ造形が『響け!ユーフ○ニアム』や『けい○ん!』を彷彿とさせるし、それに何と言ってもメインヒロインが、『ゾンビラ○ドサガ』で水野あ○ちゃんを演じられている方ですし、絶対必見ですよ! 一方『ヴ○ンパイアバンド』のほうも、監督が新○昭之氏であるのに始まり、メインヒロインが悠○碧さんでサブヒロイン兼ナレーションが斎○千和さんという、(しかも第10話のサブタイトルも『ワルプルギスの夜』だしで)、同じ『シ○フト』様が一年後に制作なされる超傑作魔法少女アニメ、『ま○か☆マギカ』とまったく同じ布陣であるのみならず、肝心の中身のほうも『幼女の吸血鬼の真祖とDK男子高校生従者の物語』とかいったふうに、『化○語』そのまんまだったりして、『シ○フト』作品の熱烈なるファンにして重度の『ロリペド』である(?)本作の作者にとっては、けして見逃せない(サービスたっぷりの)内容となっております!」




みるくの時間♡「──うおいっ⁉ 何の脈絡も無く唐突に、自分の作者に対する『風評被害』をぶっ込むのは、よせ!」




ちょい悪令嬢「まあ冗談はともかく、そもそも本作の作者って、長らくの間『アニメは見ない派』だったもので、今更になって各年代ごとの超傑作と巡り合うことができて、現在むちゃくちゃ夢中になっているのですよ」


みるくの時間♡「……それで自作づくりに役立っているんなら、別に構わないがな。そろそろ本題として、今回の(結果的に)三回にわたっての【作中作短編連作】についての、解説をお願いしたいんだけど?」


ちょい悪令嬢「実はこれぞまさに、先程名前が挙がった『少女☆歌劇レヴュー・スタ○ライト』の影響を受けて、作成した作品エピソードだったりするのです!」


みるくの時間♡「ほう、まさにその『他人様の作品に対する考証を、自作づくりに役立てる』というやつを、早速『有言実行』したってわけなの?」




ちょい悪令嬢「この作品て、『宝○ヅカ』そのままな女子専門の役者養成学園において、なぜか謎の超常的な存在によって、その年度において最も演技力のある生徒を決定するために競い合わせる、『レビュー』という催しが秘密裏に行われているんですけど、その選別方法が『演技力』とか『演出論』とかでは無く、なぜか『一対一の決闘デュエル』で決まるんですよねえ」




みるくの時間♡「──一体どこの、『少女革命ウ○ナ』だよ⁉」




ちょい悪令嬢「わかります…………いえ、わかりません!」




みるくの時間♡「だからそれは、『スタ○ライト』では無く、『ゲキ○ル』でしょうが⁉」




ちょい悪令嬢「まあ、それはそれで面白かったし、いろいろと驚愕の展開もあったしで、あくまでも『他人様の作品』としては、別に構わないんですけど、これをそのまま自作に生かすってわけにはいかないでしょう?」


みるくの時間♡「そりゃそうよ、高校生くらいの女の子が、学園において物事の決着を、『決闘』なんかで決めてしまったんじゃ、単なる『パクリ』じゃないの?……………………主に、『ウ○ナ』の」


ちょい悪令嬢「──おい、余計なことは言うな! そこら辺のところは、『様式美』と言うことで、済ましておけ!」


みるくの時間♡「はいはいw」


ちょい悪令嬢「それでですね、本作の作者としても、『誰よりも優れた演技力』を、どのようにして表現すべきなのかと、非常に悩みましてね。今回何らかの解答を得ようと、いろいろと模索してみたのですよ」


みるくの時間♡「あー、確かに。そもそも天才でも名探偵でも名軍師でも無い三文小説家ごときが、天才や名探偵や名軍師をどのようにして描写するのかについては、『永遠の命題』とも呼べるくらいだけど、特に『演劇の天才』なんかになると、アニメとかの動画媒体ならともかく、文字媒体である小説なんかでは、非常に厳しいものがあるわよね」


ちょい悪令嬢「そこで、ひと工夫してみることにしたわけです」


みるくの時間♡「ひと工夫、って?」


ちょい悪令嬢「主人公をいわゆる、『天然型の演技者』にすることにしたのですよ」


みるくの時間♡「……『天然型』って、まさにかの『ガ○スの仮面』みたいに、主人公に生まれつきの『天才的な演技力』が有るってこと?」


ちょい悪令嬢「いえいえ、むしろ『何も無い』ので、『天才型』と言うよりも『努力型』として、演技力を常に磨き上げてきたといった路線です」


みるくの時間♡「『何も無い』ですって? それに『努力型』のどこが、『天然の演技者』なのよ?」




ちょい悪令嬢「初期構想案としては、女子校とかで演劇部の部長が、何らかの理由で一般の生徒と演技対決することになるんですけど、生徒たちからの信奉も厚く親も芸能界関係の重鎮であるという、サラブレッドな部長さんが、何とそれまで完全に見下していた、平凡な相手に完敗してしまうんですよ。普通なら、演劇部の顧問の先生や演劇部員やその他一般生徒たちによる『判定』の際も、部長さんのほうが『贔屓』されそうなんですけど、とにかく対戦相手のほうが、恐ろしいまでに演技がうまかったのです。──実はその子には、天才的な演技の才能があったのかというと、さに非ず。彼女はこれまでの人生においてずっとから、ただ単に部活動で演劇ごっこをしているだけの小娘ふぜいとでは、『年季』というものが違ったのですよ」




みるくの時間♡「これまでずっと演技し続けたって? どうしてそんなことに」


ちょい悪令嬢「実はコミュ障であえて明るく振る舞っているとか、本当は性格が悪いんだけど善良に振る舞っているとか──と言ったのを、まず考えてみました」


みるくの時間♡「……う〜ん、ありきたりだわねえ。そんなキャラクターくらいなら、たいていの学園ラノベにも出てくるでしょう? とても演劇部の部長に勝てるほどの、演技力を持っているとは思えないわ」


ちょい悪令嬢「おっしゃる通りです、そこでわたくしはこの生徒さんを、『空っぽ』に設定し直してみたのです」


みるくの時間♡「……空っぽ、て?」




ちょい悪令嬢「生まれながらに『感情』というものがまったく無くて、幼い頃は親からさえも気味悪がられていたけど、そのままだと人間社会では生きていけないから、『普通の子供』に見えるように、ずっと『人間を演じ続けている』ってわけなのですよ」




みるくの時間♡「ああ、『哲学ゾンビ』とか何とか呼ばれているやつね」


ちょい悪令嬢「う〜ん、『哲学ゾンビ』と言うには、少々違うような気がしますので、わたくしは便宜上『キュ○べえ』と呼んでいますけどね。──ちなみに、本作の作者の実家の電気掃除機の製品名だったりします」


みるくの時間♡「嘘つけ! 『感情が無い』と言うことで、『ま○マギ』からつけたんでしょうが⁉」




ちょい悪令嬢「とにかく、その子にとっては『演劇上の演技』なんて、『お遊び』みたいなものに過ぎないのだから、『演技勝負』においては、サラブレッドの演劇部長なんか、相手にもならないわけなのですよ」




みるくの時間♡「──‼」







(※次回に続きます)

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