第648話、【震災10周年】わたくし、「逃げちゃ駄目だ逃げちゃ駄目だ逃げちゃ駄目だ」ですの⁉(前編)

ちょい悪令嬢「──本日は『東日本大震災』発生の日より、丁度10周年と言うことで、まずは被災者の皆様に、心よりお見舞い申し上げます」




メリーさん太「多数の犠牲者の方々には、ご冥福をお祈りいたしますとともに、精神的肉体的経済的等々あらゆる面において、被害に遭われた方々におかれましては、一日でも早くの御快復をお祈り申し上げます」




ちょい悪令嬢「……さて、本来であれば今回は全面的に、10年前のこの日のことを語っていくべきでしょうけどねえ」


メリーさん太「本作の作者の10年前の体験談については、すでに十分語り尽くしてしまったからな」


ちょい悪令嬢「そういうわけで、今回は特に、奇しくも10年前において、東日本大震災と深い関わりを持った、代表的な創作物について述べてみたいかと思います」


メリーさん太「……え、震災に関わりの深い作品て、『アレ』以外に、何かあったっけ?」


ちょい悪令嬢「『アレ』ってもしかして、まさしく今年初放映10周年を迎えた、『魔法少女ま○か☆マギカ』のことをおっしゃっておられるのですか?」


メリーさん太「そりゃあそうだろう、何せ震災と最終二話の放映予定日が、見事にかち合ってしまい、その『内容』を鑑みて、かなりの期間にわたって、放映を延期せざるを得なかったしな」


ちょい悪令嬢「……う〜ん、確かに『ワルプルギスの夜』は、普通の人間には『災害』であるかのように見えるという設定ですし、実際『スーパーセル』と呼び得る暴風雨を伴っておりましたが、実のところこれって、無数の(魔法)少女たちの『絶望感』を具象化したようなものでしたよね?」


メリーさん太「あー……そういえば、そうだったかあ。実際の描写も『自然災害』と言うよりは、文字通り『大魔女による超自然現象』って感じだったし、しかもすぐさま、ほ○らちゃんとの異能バトルシーンへと移行したしなあ」




ちょい悪令嬢「そうなのです! 『ま○マギ』のクライマックスと、実際の震災が重なったのは、あくまでもただの偶然に過ぎないのです! そしてもちろん、その外伝的作品である『マギア○コード』のアニメ版の放映が、昨年の『コロナ禍』の発生とほとんど同時であったのも、あくまでもただの偶然でしかありません! 皆様どうぞ、お間違いの無きように!」




メリーさん太「──やめろ! むしろおまえ自身が、余計な『風評被害』を巻き起こしているようなものじゃないか⁉」




ちょい悪令嬢「……まあ、このように、天災にしろ人災にしろ、何か大きな災害や事件が起こると、それを類似のイベントを内包している創作物に結びつけようとする、浅見短慮な手合いが少なくありませんが、そもそも創作物と言うものは、何らかの『事件』を扱わないと成り立たないのだから、こじつけようと思えばいくらでもこじつけられますので、予想外の被害に遭われて、何かに怒りをぶつけなければやりきれないというお気持ちは、重々承知しておりますが、そこのところのご配慮のほど、どうぞよろしくお願いいたします」




メリーさん太「うん、むしろ『作り手』としては、そう言った大災害や大事件によって苦しめられている大勢の皆様を、少しでもお慰めしたいと思って作品を創っているのであって、できましては『憂さ晴らしのサンドバッグ』としてよりも、ほんのわずかなりとて『気休め』や『潤い』や『心の糧』として、ご利用なされることを、切に希望いたします」




ちょい悪令嬢「──そういうわけですので、『ま○マギ』シリーズについては、むしろ前向きに語って参りましょう! それと言うのも、ついに『オーディオコメンタリー』企画の第二弾の開催が、前回に引き続き『ア○マTV』様と今回新たに『ニコ○コ動画』様との二サイトにおいて、明日3月12日の夜8時30分からスタートすることが決定したのです!」




メリーさん太「ほう、さすがに本日スタートは、避けたのか……」


ちょい悪令嬢「──あくまでも『週末開始』にしただけで、そこに含みはありませんよ⁉」


メリーさん太「……しかし考えてみれば、今年の3月上旬って、『東日本大震災』や『ま○マギ』の10周年以外にも、実は『マギ○コ』のアニメ版第一期が終了して、丁度1年目に当たるんだよなあ」


ちょい悪令嬢「ほんと、『続編』のほうは、どうなっているのでしょうねw」


メリーさん太「いや、あんた自身も大ファンのくせに、なに他人事みたいに『w』とか付けているんだよ? ──つまり、今回の『オーディオコメンタリー』においては、『ま○マギ』本編だけでは無く、『マギ○コ』のアニメ版第二期についても、何か新情報があることを期待すべきじゃないのか?」


ちょい悪令嬢「おお、さすが、いい勘しておられますね。そうなのです! 実は今回の『オーディオコメンタリー』は、前回の『声優』さん中心メインから大幅に様変わりして、『スタッフ』さん中心メインとなっており、しかもお一人だけ、『ま○マギ』にまったく関わっておられない、『マギ○コ』オンリーのスタッフさんが参加なされているのですよ!」


メリーさん太「──何と、つまりは、来るのか? 『アニメ版第二期』の新情報アナウンスが!」


ちょい悪令嬢「かなり期待できますよねえ♫」


メリーさん太「うおっ、と言うことは、明日は『ま○マギ』ファンだけでは無く、『マギ○コ』ファンの皆様も、要注目ってことですな!」


ちょい悪令嬢「……まあ、その二つのファン層は、ほぼ重なっていると思われますけどね」




メリーさん太「『ま○マギ』関連のステマ(ていうかほとんどダイマ)はこの辺にして、他には10年前の震災と関連の深い創作物ってのは、結局のところ存在していなかったわけなのか?」




ちょい悪令嬢「いえ、ちゃんとありますよ?」


メリーさん太「──あったのかよ⁉」




ちょい悪令嬢「具体的な作品名は避けますが、まさに震災の直後に発売されたライトノベルで、それこそ『魔法少女』みたいなヒロインたちが登場するたびに、ものすんごい激震を伴って、下手すると大都市を壊滅させてしまうという、タイミング的にはとんでもない内容だったのですが、何と刊行予定日だった3月19日に、本当に発売してしまったのです!」




メリーさん太「19日って、ほんとに震災直後というか、いまだ日本中が大混乱に陥っていたなかじゃねえか⁉」




ちょい悪令嬢「まあ、10年後の現在においても、アニメ版第四期の放映が発表されるほどの、某レーベルの代表作ですので、その出版社がグループの総力を挙げて大プッシュしていたのはわかりますが、関連雑誌等で前もって内容を把握していた本作の作者としては、発売日に本当に発売されたことに、驚きを隠せませんでしたよ」


メリーさん太「……うう〜ん、普通だったら発売延期するところだったんだろうが、19日発売ともなると、むしろ延期したり取り止めたりするには、時間が無さ過ぎたのかもな」


ちょい悪令嬢「作内の『災害』についても、まさに『大震災』そのものですが、一応『地震とは別物』という設定になっておりますしね」


メリーさん太「……でもよお、良くそんな『超偶然の一致』的なエピソードを、本作の作者は知っていたよな? 今ネット上で検索したところ、そのことに触れている情報は、まったくと言っていいほど無かったぜ?」


ちょい悪令嬢「それはきっと、親グループの(以下、数行抹消)…………い、いえ、元々本作の作者が、その作品の作者様の前作からの大ファンだったから、最初から発売日に買う予定だったのに対して、そのような熱烈なるファン以外の一般の方々のほうは、ラノベなんか読んでいる状態では無かったので、この類い稀なる『偶然の一致』に、気づかなかったのでは無いでしょうか?」


メリーさん太「──やけに、『偶然の一致』を強調するよなあ⁉ それに、その抹消した数行で、一体何を語っていたんだよ⁉」


ちょい悪令嬢「そ、それはともかく! 本作の作者が、某作品の作者様の大ファンであるのは間違い無く、今回はあくまでも『偶然の一致』に関して述べているだけでありまして、それ以外に『他意』は一切ございませんので、某親グループその他の出版社やアニメ制作会社の皆様におかれましては、くれぐれも誤解の無きよう、よろしくお願いいたしますわ♡」


メリーさん太「……こ、こいつ、いつにも増して、盛大に日和ってやがってッ」




ちょい悪令嬢「いえいえ、今回のテーマはあくまでも、『現実の災害や事件を、安易に創作物に結びつけるのはやめましょう』なのだから、殊更特定の作品に関して言及する必要は無いのです」




メリーさん太「う、うん、まあ、一応は『創作者』の端くれとしては、そのスタンスであるべきだよな。──と言うことで、今回は『東日本大震災10周年』関連の話題に終始して、前回の【突発短編】の解説については、次回以降にやるってことでいいんだな?」




ちょい悪令嬢「いえ、確かに次回やる予定ですが、別に後回しにしたわけでも、独立した【解説回】にするわけでも無く、ちゃんと今回の続きとなっておりますよ? ──それと申しますのも、何せあの作品自体も、東日本大震災とまったく無関係というわけではありませんしね」




メリーさん太「──ええっ、そうだったの⁉」







(※次回に続きます)










ちょい悪令嬢「……ちなみに、今回限定のテーマといたしましては、ズバリ『東日本大震災クラスの大災害や大事件の際に、アニメや漫画やWeb小説等の創作物は、どのように在るべきか?』でございました」




メリーさん太「原則として、作内における大災害や大事件の描写に関しては、実在の被害者の方々が不快に思われるようなものにならぬよう、細心の注意を払うのは当然のこととして、何よりも実際に災害が起こった際において、むしろ明るく楽しく、たとえ前向きな内容で無かろうとも、とにかく『面白い』作品を創り、被災者の皆様のお心を慰めることこそを、最大の目標とすべきと存じます」

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