第582話、わたくし、「鮮血のクリスマスにようこそ♡」ですの(①ナイスボート編)

ちょい悪令嬢「──メリー、メリー、クリスマース♡ 現在降誕祭真っ最中の23時ジャストですが、『スクールデ○ズ』と『ぼくら○』の全話一挙配信を代わる代わる視聴ザッピングしております、魔法王国筆頭公爵令嬢のアルテミス=ツクヨミ=セレルーナでございマース♡♡♡」




メリーさん太「……いや、そんなあまりにも悲惨な、『クリぼっち』の公爵令嬢がいるかよ⁉」




ちょい悪令嬢「いや、皆さん、すごいですよ。『ア○マTV』様の『スク○ズ』全話連続配信の裏で、何と桂言○様ご自身がVTuberとして、同時に実況中継しておられるのですが、本来は言○様が知らないはずの『マ○トくんの浮気シーン』に、言○様ご自身がコメントするのを、まるでBDやDVDとかのオーディオコメンタリィとして二重音声で聞いているようなものなのですけど、──怖い怖い怖い怖い怖い怖い、言っていることが、無茶苦茶怖い! 特に今ちょうど、世○ちゃんがマ○トくんにつわり(?)でえずきながら迫っているシーンなんですが、もう、アニメやゲームのシナリオ上はこの場にいないことになっている言○様のコメントが、怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い!」




メリーさん太「──ほんと、クリスマスイヴに、一体何やっているんだよ、あんたは⁉」




ちょい悪令嬢「おおっと! 一方『ニコ○コ生放送』様において同じく全話一挙配信が行われている、超鬱展開ロボットアニメ『ぼくら○』のほうでは、たった今、驚きの『作品世界観設定』が明らかになりました! そうか、そうだったのですか、『ループ』では無いけど、『あっち』のほうでしたか。これはこれで本作の作者の大好物ですので、そのうち詳細に考証してみたいかと思います!」




メリーさん太「ちょっ、おい──」




ちょい悪令嬢「うおっ、今度は『スク○ズ』のほうで、まさに(作内においても)クリスマスイブの夜に、言○様がマ○トくんと偶然再会したことで、瞳に再び光が灯ったぞ⁉ そして現実世界の時計の針は、24時ジャストに! さあ、『惨劇クライマックス』の時間です! 今年は去年の雪辱を果たして、ツイ○ター世界トレンド一位を奪取できるのか⁉ ナイスボート! ナイスボート! ナイスボート! ナイスボート! ナイスボート! ナイスボート! ナイスボート! ナイスボート! ナイスボート! ナイスボート! ナイスボート! ナイスボート!」




メリーさん太「──やめてやめてやめてやめてやめてやめてやめて、もうやめてええええええええええ!!! 怖いよ、あんたのほうが、よっぽど怖いよ!」




ちょい悪令嬢「……そりゃあ、こちとら完全に『やけくそ』だしなあ。クリスマスイヴからクリスマス当日にかけての深夜に、悪役令嬢と都市伝説の幼女二人が、ミニスカサンタコスをして、アホみたいな【座談会】をやらされているんだしなあ⁉」




メリーさん太「それはこっちのセリフ過ぎるよ⁉ どうしてあたしたち、挿絵無しのWeb小説の【座談会】をやっているだけなのに、一年中ミニスカサンタコスをさせらされているんだよ⁉ むしろクリスマス当日のこの一両日以外、何の意味も無いよなあ⁉」




ちょい悪令嬢「──あれ、『スク○ズ』の最終話が終わったかと思ったら、何か始まったぞ? ……おや、おやおや、おやおやおやおや、何と言○様の妹御のこ○ろちゃんが、魔法少女なんかになっておられるじゃないですかあ⁉」


メリーさん太「……おいおい、例の『ナイスボート』な最終回に引き続いて、別の意味で超問題作の『マジカルハート☆こ○ろちゃん』も無料配信するつもりかよ⁉ あまりにも落差が大き過ぎて、初見の人たち唖然とするぞ?」


ちょい悪令嬢「いいですよね、陰惨なグロ系のエ○ゲのアニメ作品の、スピンアウトとしての『魔法少女モノ』って。何せあの『ひぐ○らしのなく頃に』にも、『魔法少女オ○シ☆ロリカ』という、超傑作がありますしね♡」


メリーさん太「いかにも独立した番外編みたいに言うなよ⁉ あれはあくまでも『ひぐ○らしのなく頃にきら』内の1エピソードに過ぎないだろうが!」


ちょい悪令嬢「……これで本家の『ま○か☆マギカ』のほうも、『魔法少女モノ』のスピンアウトが出ると、完璧なんだけですけどねえ」


メリーさん太「──いやいやいや、ちょっと待って! 『ま○マギ』は最初から魔法少女モノだろうが⁉」




ちょい悪令嬢「……すぐにライフルをぶっ放したり、暴力団や在日米軍から大量の武器をちょろまかしたりする、女子中学生たちによる、魔法少女作品モノて」




メリーさん太「──ぎくうッ」




ちょい悪令嬢「しかも『外伝マギ○コ』のほうに至っては、高校生や大学生なんかの年増──もとい『お姉様』方が、平気で魔法少女を騙って、年甲斐もなくファンシーなコスに身を包み、それぞれのシマを徒党を組んで支配して、敵対魔法少女の組織に対しては武力行使も辞さず、ガチで殺し合おうとするなんて、一体どこのマフィアの構成員だよ?」




メリーさん太「──うぐッ⁉」




ちょい悪令嬢「……わたくしですねえ、実は『ま○マギ』における真の『被害者』は、キュ○べえさんじゃ無いかと思ったりもしているのですよ」


メリーさん太「──はあ? あの『宇宙陰獣』のどこが、被害者なんだよ⁉ 完全に『加害者』じゃん!」




ちょい悪令嬢「確かにキュ○べえさんは、少女たちを騙して何もかも奪い取って、絶望の淵にたたき落としておられますけど、それはあくまでも宇宙全体のためであり、ひいては地球はもちろん少女たち自身にとってのためでもあって、魔法少女になる際においても、ちゃんと少女たちの意思を確認して『契約』を結び、『どんな願いでも叶えてあげる』などといった破格の代償を与えているという『誠実』ぶり。そもそも『魔法少女となって魔女(やほかの魔法少女)と殺し合い』をしていくことを了承したと言うことは、その時点で日常の世界から逸脱することを認めたと言っても過言では無く、作中のキュ○べえさんに対する批判や憎悪は、八つ当たりや逆ギレの類いに他ならないと言わざるを得ないでしょう」




メリーさん太「……い、言われてみれば、そもそも魔法少女になること自体、『普通の女の子である自分』からの別離わかれであるべきだし、『魔女と生死を賭けた争い』をすることを承諾したと言うことは、闘いのために肉体を強化させられるのも当然だし、そんな魔法少女が暗黒面に堕ちたら魔女となって、他の魔法少女に狩られる立場になってしまうことくらい、そもそも最初のステップとして人間をやめて人外の存在になることに比べれば、十分許容範囲だよな」




ちょい悪令嬢「きっとキュ○べえさんも、往年の低年齢層向けの『魔法少女アニメ』の主人公である、純真無垢なる少女たちとともに、清く正しく大活躍をしたいと思っているのでは無いですか?」


メリーさん太「ううう、否定できねえ!」


ちょい悪令嬢「──このように、つい他の作品まで巻き込んでしまうまでに、大盛り上がりに盛り上がった、『鮮血のクリスマスイヴ』だったわけですが、」


メリーさん太「何だよ、『鮮血の』って⁉ そんなもの、聖なるクリスマスイヴにくっつけるなよ!」


ちょい悪令嬢「……おやおや、メリーさん、すっかりお忘れのようですわね?」


メリーさん太「忘れているって、何を?」


ちょい悪令嬢「『真打ち』、ですよ」


メリーさん太「真打ち?」




ちょい悪令嬢「12月24日と言えば、ネット上の『考察厨』の皆様にとっては、何よりも大注目の、『ひぐ○らしのなく頃に業』第1クールの最終話の放映日ではないですか?」




メリーさん太「──そう言えば、そうでしたあああああああ!!!」


ちょい悪令嬢「もうね、ついに『児童相談所』の(権力ごり押しでの)説得に成功して、大団円ハッピーエンドに終わるかと思われた、最後の最後の数分間での大どんでん返し! そしてエンディングの『沙○子・鉄○・レナ・K1、それぞれの惨劇シーンの止め絵』に繋げるという、超絶技巧の演出! まさしくこれぞ『鮮血のクリスマスイヴ』の掉尾を飾るにふさわしい、絶望系鮮血アニメの真骨頂でしょう!」




メリーさん太「すげえノリノリだな⁉ つまりこれから『ひぐ○らし』最終話についての、大考証をおっ始めるというわけか⁉」




ちょい悪令嬢「いえいえ、『ひぐ○らし』と『ぼくら○』について語り始めると長くなりますので、それは次回以降に行うと言うことで、今回は『スク○ズ』について、できるだけかいつまんで述べておこうと思います」


メリーさん太「以前の【座談会】も含めて、あれだけ語っておいて、まだ話すことが有るのかよ⁉」


ちょい悪令嬢「……この作品は、あくまでもオリジナル作品なんですよ? 単に感想を述べただけでは、評論かエッセイでしか無いではありませんか? ちゃんと自作の作品づくりに役立てるために、『考証』を行わなければ」


メリーさん太「『スク○ズ』に対する、そんな考証なんて、実現可能なのか?」




ちょい悪令嬢「実は『スク○ズ』こそは、『鬼畜エ○ゲの世界観&キャラ設定を、実際に現実世界に持ち込んだらどうなるか?』という、『メタ』的視点に基づいて構成されているのです」




メリーさん太「──また、そのパターンかよ⁉ でもそれって、『ひぐ○らし』とか『ヨ○ガノソラ』の時に、すでに語っていなかったか?」


ちょい悪令嬢「それはあくまでも、『ゲームのマルチシナリオ構成をそのままアニメにしたら、当然のごとくループ作品になってしまう』と言うことでしたでしょう? 今回はむしろ、『ゲームの世界観を現実世界にそのまま持ち込む』わけなのですよ」


メリーさん太「……うわっ、それって、もしかして」




ちょい悪令嬢「そうなんですよ、皆さんって馬鹿の一つ覚えみたいに、『ゲームを原作にしたアニメは数あれど、伊藤マ○トほどの鬼畜主人公はいないよな』とおっしゃってますけど、これって至極当然のことに過ぎないのですよ? まるでループ作品のように、本来アニメではあり得ない『マルチエンディング』構成にした、『ヨ○ガ』であれば、一応主人公のハ○カくんはそれぞれの(独立した)エピソードにおいて、それぞれのヒロインに対して真摯に振る舞っているようですが、最終的にやっていることは、マ○トくんの鬼畜な所業とほとんど変わらないのですよ。『スク○ズ』のほうはマルチシナリオのゲームを強引に単独シナリオのアニメにしたものだから、マ○トくんは数々のヒロインを毒牙にかける卑劣漢に見えているだけで、何のことは無い、すべてはマ○トくんを非難している、現実のエ○ゲプレイヤーである、『視聴者おまえら』自身の姿を映し出していただけの話なのですよ」




メリーさん太「──うわああああああ、こいつ、『エ○ゲ界隈』においては、絶対言ってはならない『赤き真実』を、情け容赦なく明言しやがった⁉」




ちょい悪令嬢「そんな創作者の真意にも気づかずに、『マ○ト氏ね』などと暴言ばかりをわめき立て続けている、ネット上の考え無しのエ○ゲファンの方々ときたら、ほんと哀れなものですよねえ」


メリーさん太「──や、やめろ、せっかくのクリスマスなのに、無駄に敵を作るんじゃねえ!」




ちょい悪令嬢「──と言うわけで、同じゲームのアニメ化でも、作成方針の違いによっては、『ループ』モノにでも『メタ的鬼畜』モノにでもなりかねないですので、ただ単にゲーム脳だけに基づいて(何かと言えばバカみたいに、『ステータスオープン!』とか主人公に叫ばせてばかりいる)『なろう系』Web小説を作成されている方は、ちゃんとその辺のことを踏まえて(愚かな考えを悔い改めて)、作品づくりを行われることを推奨いたしますわ♡」




メリーさん太「──今度は、『なろう系』そのものに対しても、ケンカを売りやがった⁉」







(※『ぼくら○』考証編と『ひぐ○らし』考証編とに続きます)

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る