第583話、わたくし、「鮮血のクリスマスにようこそ♡」ですの(②もう一人の俺編)

ちょい悪令嬢「──皆さん、『神様にな○た日』と『戦翼のシグ○ドリーヴァ』の、最終回はご覧になりましたか? 下手すると『たーまえ』氏や『だっぺい』氏が、本格的に失踪しかねないので、具体的な感想を述べるのは避けますが、この二作品ていっそのこと、2クールにすれば良かったのではないでしょうか?」




メリーさん太「……いや、それは一番駄目なパターンだろうが? アニメ作品にとって何よりも大切なのは、『演出・編集・構成』であって、1クールでちゃんとストーリーをまとめることができないのなら、尺を伸ばせば伸ばすほど冗長な内容になってしまって、むしろ駄目になる一方だぞ?」




ちょい悪令嬢「──おいっ、正論でストレートに殴りつけるのはやめろ! 創作者クリエーターというものはナイーブなんだから、正論による精神攻撃は御法度なんだぞ⁉ しかも都市伝説とは言えあなたのような幼女に言われたんじゃ、一発でクリティカルヒットになりかねませんわ!」


メリーさん太「い、いや、あたしは別に、そんなつもりじゃ。……それにしても、あの二作品を、今更どうやって2クールにするんだ? 一応ちゃんと『一段落』ついていたじゃないか。まあ評価的には、かの『アズ○ン』の最終話程度だったけど(──つまり、けして悪くは無いが、取り立てて良いとも言えないレベル)。それを2クールに伸ばすなんて、ひょっとして、『続編』でも創れってことか?」




ちょい悪令嬢「別にそれぞれの2クール目を創れと言っているわけでは無く、すでに公開されているそれぞれの1クール分のストーリーを、合体させてみればいいんじゃないかって、言っているのですよ☆」




メリーさん太「………………………………………………何て?」




ちょい悪令嬢「密かに頭の中に埋め込まれた量子コンピュータによって、未来予測を思いのままに行い、様々な奇跡を起こして図に乗った、少女『サ○ウさん』は、ついに自ら『オーディン』と名乗り、再びこの世に『最終戦争ラグナロク』を起こそうとし、あえて人類に神の力を分け与え『自らの敵』を生み出したのだが、そんな選ばれし乙女たち『ワルキューレ』に、よってたかったフルボッコにされて『廃人』になってしまったのだが、そんな『アホの子』をけして見捨てようとしなかった健気な少年『ヨ○タ君』の献身の看護によって、再び平和な日常を取り戻そうとするところで『幕』──なんて、どうでしょうか?」




メリーさん太「──何か、普通につじつまが合っているところが、余計にムカつくう!!!」




ちょい悪令嬢「……丁度今、『ア○マTV』様で全話無料配信中の、『こ○すば』第一期を視聴しながら本作を執筆しているのですが、『普通に面白い』んですよねえ、これって。どうして自分を『天才』と信じ込んでいる人に限って、こうした『普通に面白くすること』をあえて避けて、よせばいいのに無駄に『奇をてらった』、視聴者様が反応に困る作品を創ってしまうかねえ〜」


メリーさん太「──てめえこそ、『正論』で、一発KOでも狙っているんじゃねえのか⁉」


ちょい悪令嬢「読者の皆様にも是非とも、『こ○すば』一気見をお勧めいたしますわ。──何よりも、『口直し』には最適ですわよ?」


メリーさん太「口直しとか、言うんじゃないよ⁉ ──あんたいい加減にしないと、そのうちどこかから怒られるぞ!」




ちょい悪令嬢「──いえいえ、実はこれは、『自戒』の意味も込められているのです!」


メリーさん太「……自戒、とな?」




ちょい悪令嬢「ほら、『調子に乗って奇抜なアイディアばかり連発して自滅してしまう』って、まさに本作の作者の作風そのまんまじゃないのですか? こうして同傾向の作家様の作品を歯に衣着せず考証しているのも、ひいては自己の作品を省みるためでもあるのです」




メリーさん太「……うう〜ん、確かにいつもは『自己の作風に合致する高評価の作品』の考証もやっているので、その言い分は一応筋は通っているが、何も『微妙な評価』の作品までも、あえて対象にしなくてもいいのでは?」


ちょい悪令嬢「あら、作品に対する評価というものは、元来人それぞれなのだから、本作の作者の評価が『可も不可もなし』であったとしても、それが絶対というわけじゃ無いのでは?」


メリーさん太「ぐっ、た、確かに……」




ちょい悪令嬢「──そしてそれはもちろん、今回の【鮮血のクリスマス記念アニメ考証第二弾】の対象作品である、『ぼくら○』についても同様なのです!」




メリーさん太「うおっ、完全に雑談に没頭しているかと思ったら、いきなり本題に繋げてきやがった⁉」




ちょい悪令嬢「『ぼくら○』の世界観て、簡単に言ってしまえば、無数の『世界同士の闘い』であって、たった一つの『生き残りの椅子』を巡って、それぞれの世界を代表する子供たち同士で争い合うといった、『サバイバルデスゲーム』なのですが、これって実は、このたびグラウンドフィナーレを迎える、『シン・エヴ○』も御同様だったりするのです!」




メリーさん太「……は? 『シン・エヴ○』が、『世界同士の闘い』だって? いや、『ループ説』みたいなのはあったかも知れないけど、そういった情報って、これまでにあったっけ?」


ちょい悪令嬢「最新のPVと、最終告知ポスターとを、今一度ご覧になってみられたら?」


メリーさん太「──ああっ、そうか! PVでは、どちらもシ○ジ君の乗機であるはずの、エヴ○初号機と13号機とが戦っているし、ポスターのキャッチコピーのほうも、『さらば、エヴ○ンゲリオン。』だっけ⁉」




ちょい悪令嬢「つまりは今回の最終編において、現行の新劇場版はもちろん、元祖テレビ版、旧劇場版、コミック版等々における、エヴ○やシ○ジ君たちが一堂に会して雌雄を決して、すべての『エヴ○世界』が一元化することによって、最終的に『エヴ○ンゲリオンが、真の現実世界』へと収束して、大団円を迎えると言った次第なのですよ」




メリーさん太「……エヴ○ンゲリオンが存在しない、真の現実世界、って」


ちょい悪令嬢「ほら、PVに一瞬だけ、いかにも一般人と化した、『ア○カ』嬢らしき少女が映っていたでしょう?」


メリーさん太「──ああ、つまりは、『貞○漫画版エンド』になるってわけか⁉」


ちょい悪令嬢「真希波・マ○・イラストリアス嬢の『正体』からも、それが一番妥当かと、思われるところでございます」


メリーさん太「……なるほど、『さらば、全てのエヴ○ンゲリオン。』なるキャッチコピーとも、合致しているよな」




ちょい悪令嬢「そこで、今回の考証の『争点テーマ』なのですが、『世界同士の生き残り戦サバイバルバトル』とは言うものの、『そもそも別の世界同士で争うことができるのか?』と言うことに尽きます」




メリーさん太「……あー、そうか、その問題が有ったな。──いや、そもそも別々の世界の間を、物理的に行き来したりできないんだから、当然無理な話だよな?」


ちょい悪令嬢「と、思うでしょう? ──そこで考案したのが、各種コンテスト応募用の、【新作案プロトタイプ】なのですよ!」


メリーさん太「……新作案プロトタイプて、どんなのよ?」




ちょい悪令嬢「『なろうの女神』により異世界に転生させられた主人公たちのパーティが、様々な苦労の末に見事魔王を打ち倒すのですが、そのあとすぐに現れた『真の最後の敵』が、『別の可能性の世界から転生してきた、別の可能性の主人公たちのパーティ』だったりするのです☆」




メリーさん太「──なっ、つまり、『自分自身』が敵になって、襲いかかってくるわけか⁉」


ちょい悪令嬢「どうしてそんなことになるかと申しますと、実は問題ターゲットの魔王って無茶苦茶強くて、無限に存在し得るすべての異世界において、討伐に成功するのはの世界に限られるのですよ。つまり、一つの世界で魔王退治に成功したら、他の世界では魔王討伐の可能性が、必然的に『皆無』になってしまうので、いっそのこと最初から魔王討伐なんか挑まずに、女神様にもう一度異世界転生させてもらって、基本的に自分と同スペックであるはずの、『唯一魔王退治に成功した自分自身』に挑んで、どうにか打倒して成り代わったほうが、よほど生存率が高いってわけですよ」




メリーさん太「──ひえっ、それって言わば、『転生勇者による、生き残りを賭けた、自分同士の闘い』ってわけか⁉」




ちょい悪令嬢「しかも、『魔王に負ける運命にある世界』は無限にありますので、たとえ一度『自分同士の闘い』に勝とうが、その瞬間今度は自分が『別の自分から狩られる立場』なってしまうだけで、永遠に『自分との闘い』を続けなくてはならなくなるって次第なのです」




メリーさん太「──なに、その文字通りの『無間地獄』は⁉ ほんとこの作者って、碌でもないこと考えつくな! 鬼畜度では間違い無く、『エヴ○』や『ぼくら○』以上だろ?」




ちょい悪令嬢「それで、その『現実的な実現方法』ですが、もちろん本人の肉体をそのまま別の世界に持ってくるわけでは無く、現地において女神様の超常なる力を駆使して、不定形暗黒生物であるショゴスによって構成された『転生勇者』の肉体に、集合的無意識を通じて現代日本の本人の『記憶と知識』をインストールするのでございます」




メリーさん太「……ああ、結局『いつものパターン』か。そもそも最初の事実上の異世界転移である『特殊な異世界転生』自体も、このやり方以外あり得ないんだから、至極当然の話か」




ちょい悪令嬢「更にこれを、『ぼくら○』や谷○流先生の『ボクのセカイ○まもるヒト』等々のような、『世界全体同士の闘い』にスケールアップしようと思えば、転生勇者同士の決着がついた際に、別の世界から転生して来たほうが勝利した場合においては、全世界の生物に対して、集合的無意識を介して、勝利したほうの世界の全生物の『記憶と知識』を上書きインストールすることで、事実上全生物的に世界を乗っ取るといった形をとることになります」




メリーさん太「はあ〜、そうかあ、全生物の中身を入れ換えることで、事実上世界そのものを入れ換えるってわけか」




ちょい悪令嬢「どっちにしろ、『ぼくら○』や『ボクのセカイ○まもるヒト』のように、一つの世界が物理的に消滅するなんてことはあり得ず、いつものごとく、たとえ別の世界から異世界転生や転移してきたとしても、現在目の前にある世界だけが己にとっての唯一絶対の現実世界なのであって、『前にいた世界』なんてものは、現時点ではまさしく『夢や幻』のごとく消え失せているといった、本作の作者独特のスタンスに則って、後はこの世界の本来の『自分』さえ亡き者にしてしまえば、めでたくこの世界こそが自分だけの世界になるって寸法なのです」




メリーさん太「……うん、やっぱ聞けば聞くほど、『外道』の行いそのものだわ。これもクリスマスイヴに視聴した、『ぼくら○』を始めとする、各種『鮮血アニメ』の影響か?」




ちょい悪令嬢「もちろんこのアイディアは、その他にも様々なパターンが考えられますので、正式なる各種コンクールのエントリー作品においては、更なる趣向を凝らしたいと思いますわ♡」













メリーさん太「……これってさあ、無限の『死に戻りを成功した唯一の主人公』に対して、無限に存在し得る『死に戻りの過程で失敗した主人公』たちが、二度目の異世界転生をしてきて、『唯一成功した』立場を奪おうとするといったパターンとかも、考えられるんじゃないのか?」




ちょい悪令嬢「──おお、いいですね! いわゆる『死に戻りの暗黒ダーク路線』ですか? 早速本作か作者の別作品である『なろうの女神が支配する』辺りで、試作してみましょう♡」

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