第557話、わたくし、アニメ版『エンド○スエイト』は、下手すると『原作レイプ』だと思いますの⁉

ちょい悪令嬢「──はい、本日未明の午前2時から、別作品の『なろうの女神が支配する』の作中作『デストロイヤー転生、これぞ駆逐艦「娘」、最強伝説だ⁉』の最終話を、5時間ほどかけて作成していたところ、どうしても筆がスムーズに進まず、とうとうギブアップしてしまって、急遽この【座談会】を執筆することにいたしました!」




メリーさん太「……おっ、珍しいことに、いかにも『小説家』みたいな出だしじゃないか?」




ちょい悪令嬢「別に、プロの小説家ってわけでは、ありませんけどね」


メリーさん太「だったら、時間の制約なんて無いんだから、好きな時に好きなように、書けばいいじゃん?」


ちょい悪令嬢「それについては、何度も何度も申し上げているように、現在療養中の父親を介護しているので、基本的に日中に時間がとれないのですよ」


メリーさん太「ああ、そういえば、そうだったな。──それで、【座談会】をやるのはいいとして、今回は何を題材にするつもりなんだ?」


ちょい悪令嬢「やはり、現在『ア○マTV』様で絶賛開催中の、『超傑作ループ系アニメ全話一挙無料配信祭』にちなんで、皆さんようくご存じの『涼宮ハ○ヒの憂鬱』シリーズから、『エンド○スエイト』を取り上げようかと思います!」


メリーさん太「……また、よりによって、問題作中の問題作を」


ちょい悪令嬢「何せ『ハ○ヒ』と言えば、今月末におよそ九年半ぶりの新刊が発行されるという、現在最大の注目作ですからね! 最近立て続けに『ひぐ○しのなく頃に』や『魔法少女ま○か☆マギカ』や『シ○タインズゲート』等々の、超傑作ループ系アニメ作品を初視聴したことを踏まえて、これまでとは違った観点で改めて考証し直してみようって、趣旨なのですよ!」


メリーさん太「『エンド○スエイト』については、『カクヨム』様で現在絶賛公開中の公式二次創作である、『うちの病室にはハルヒがいっぱい♡』において、散々語り尽くしたんじゃないのか? もしも何か言い足りないことや、新たなる発見があるんだったら、それこそ『うちの病室にはハルヒがいっぱい♡』のほうで、発表すべきだと思うけど」


ちょい悪令嬢「え? アニメ版の『エンド○スエイト』について語るのは、正真正銘、今回が初めてですけど?」


メリーさん太「いや、原作版について語っていれば、それで十分だろうが? 今回アニメ版第1話と第2話をちらっと見たけど、このアニメってまったくと言っていいほど、原作そのまんまだったし」




ちょい悪令嬢「いえいえ、全然違いましたよ? むしろ、『原作レイプ』と言っていいほどにね!」




メリーさん太「げ、『原作レイプ』って、そんなまさか⁉」




ちょい悪令嬢「──ただし、『エンド○スエイト』に、限った話ですけどね」


メリーさん太「……ああ、そういう意味か」


ちょい悪令嬢「何か、初放映時には、非難囂々だったじゃないですか?」


メリーさん太「ええー……つまり、今回の【座談会】は、その点を蒸し返して、『2009年版ハ○ヒ』を、とことんまでディスり倒すわけえ? やめとけよ、無駄に敵をつくるだけだし。それにこれが『大人の事情』のせいであったことは、あんたも重々承知しているだろうが?」


ちょい悪令嬢「でも、このようにテレビ版を犠牲にしてまで強引に作成して、わざわざ劇場公開した『消○』って、それこそ原作そのまんまで、ちっとも面白くなかったではありませんか?」


メリーさん太「──だから、やめろって、言っているだろうが⁉」


ちょい悪令嬢「うそうそ、冗談ですよ。あくまでも今回【座談会】で取り上げたのは、『ループ作品としての在り方』の再考証のためですので、そういった『SF的観点』において、アニメ版『エンド○スエイト』は、完全に『原作レイプ』になっていると指摘しているだけの話で、例のネット上における『大人の事情で、八回も下手うちやがったwww』大炎上事件を、蒸し返すつもりでは無いのですよ」


メリーさん太「……確かに、いろいろとしがらみの多い『ビジネス面』では無く、『作品内容的な問題』に関してなら、大いに考証すべきだと思うけど、『原作レイプ』つうのは、言いすぎじゃ無いのか?」




ちょい悪令嬢「実は原作ベースのままであれば、あれ程『イチャモン大好き☆』な本作の作者が認めざるを得ないほど、『現実的なループ』を実現していたと言うのに、『大人の事情』のためだか何だか知らないけど、馬鹿みたいに『実際ガチに八回もループを繰り返すアニメ版』を創ったものだから、すべてをぶち壊しにしてしまったわけなのですよ!」




メリーさん太「……へ? 八回も同じような作品をアニメ化したものだから、読者に完全に見放されて、それまで超絶大人気だった『ハ○ヒフィーバー』が地に堕ちただけでは無く、『原作の正しさ』までも、ぶち壊してしまっただって?」


ちょい悪令嬢「い、いえ、わたくしは別に、『原作まで落ち目になってしまった』なんて、言った覚えはありませんけど⁉」


メリーさん太「いやでも、『エンド○スエイト』と言うくらいだから、『八回』繰り返すのは、むしろ妥当なことじゃないの?」


ちょい悪令嬢「『エンド○スエイト』の『エイト』は、『八月』のことであって、別に『八回』という意味じゃありませんよ?」


メリーさん太「──そう言われてみれば、その通りじゃん⁉ アニメスタッフの人たち、何やってくれちゃっているの⁉」


ちょい悪令嬢「『消○』を劇場版にするための『尺稼ぎ』なら『尺稼ぎ』で、ちゃんと視聴者も納得できるやり方を行うべきなのに、何で同じような内容のエピソードを八回も繰り返したりして、むしろ『コンテンツ』としての生命を絶ちかねないことをしでかしすかねえ……」


メリーさん太「は、ほら、そこは、作中で『ループ』が行われていることを、アニメ自体を八回も繰り返すことで、メタファしたかったんじゃないの?」


ちょい悪令嬢「──それこそが、『原作レイプ』だと、言っているんですよ⁉」


メリーさん太「だからどうして、『原作レイプ』なのよ? 『ループ』をテーマにしたエピソードなんだから、より『ループ』らしくなって、結構な話じゃないの?」


ちょい悪令嬢「……違うんですよ」


メリーさん太「違うって、何が?」




ちょい悪令嬢「原作の『エンド○スエイト』においては、作内において一度たりとて、『ループ』を行った描写は無いのですよ」




メリーさん太「はあ?………………………いやいや、そんなまさか⁉ あの誰もが認める『ループ系』における代表的作品に、『ループ』の描写がまったく無いなんて、そんなことがあるものか⁉」


ちょい悪令嬢「お疑いなら、今すぐ読み直されてみたら?」


メリーさん太「ああ、いいぜ!(実際に読み直してみる)」


ちょい悪令嬢「(10分ほど経った後で)──さて、どうでした?」




メリーさん太「そ、そんな、まさか⁉ 原作の『エンド○スエイト』においては、『ループ』についての具体的描写が、一切存在していないじゃないか⁉」




ちょい悪令嬢「そうなんですよ、皆さん誤解なさっているようですが、少なくとも原作においては、キ○ン君を始めとする『S○S団』の皆さんが、具体的に同じ時間を繰り返す描写なんて、微塵も無いのですわ」


メリーさん太「……だったらどうして、あたしたち読者は、原作の『エンド○スエイト』を読んで、『ループ』が行われたものと、思い込んでしまったんだろう?」


ちょい悪令嬢「それはもちろん、ラノベ界きっての重度の中二病患者揃いの、『S○S団』の皆様のせいなのです!」


メリーさん太「──結局、ディスり倒す気、満々じゃねえか⁉」




ちょい悪令嬢「例えば、某超能力者の少年なんかは、何だか最近頻繁に『デジャブ』を感じるとか言い出すし、某未来人の少女は、未来と連絡がつかなくなったとか言い出すし、某宇宙人の少女に至っては、自分には確かに数万回ものループを繰り返した経験があるなどと断言するといった、(アイタタタタタなw)有り様だけど、それって、こいつらがだよね? こいつらが超能力者や未来人や宇宙人であること同様、何の証拠も無いよね?」




メリーさん太「──おまっ、それって『エンド○スエイト』(及び『ハ○ヒ』という作品自体)に対する、全否定じゃねえか⁉」




ちょい悪令嬢「でも、これって『非常に正しい』のですよ」


メリーさん太「た、正しい、って?」


ちょい悪令嬢「『現実的』と、言い換えても、よろしいですけどね」


メリーさん太「──ッ。そ、そうか! いつもの『本作の作者の主張』通り、だったってわけか⁉」




ちょい悪令嬢「ザッツライト! 本作の作者における『最大の主張』としては、『現実世界においては、ループなぞけして起こり得ない』のであり、そして何よりも『ループ』を含むすべての超常現象は、『そのような、ループやタイムトラベルや異世界転生なんてけして起こり得ない、たった一個だけ独立して存在している現実世界を舞台にして、考察しなければならない』のであって、作品内でけして『具体的にループを描写しなかった』原作版『エンド○スエイト』こそが、正しかったわけなのですよ」




メリーさん太「……じゃあ、古○君や長○さんは、単なる妄想癖か嘘つきに過ぎないってことか?」


ちょい悪令嬢「いえいえ、『現実世界における唯一のループの実現方法』である、本作お馴染みの『集合的無意識とのアクセス』論によって、ちゃんとすべてが説明できるのです!」


メリーさん太「──結局、それかよ⁉」




ちょい悪令嬢「実は、同じ『S○S団』のメンバーたちとは言え、その『集合的無意識とアクセス権』に関しては、それぞれレベルの差があるわけなのですよ。原作の連載開始当初から自ら告白していたように、『無限に存在し得る別の可能性の世界の自分自身の記憶』と、すべて無条件にアクセスすることのできる、最上級の権限が与えられている長○さんなら、すべてのループを体験した『記憶』を有することになるし、み○るちゃんの未来との通信途絶についても、集合的無意識とのアクセス権の『一時的な停止処置』によって実現できるし、古泉○君の『デジャブ』に至っては、ごく偶然的な集合的無意識とのアクセスが行われることで実現できるし──と言った次第なのでございますよ」




メリーさん太「──おお、すげえ! 確かに原作に書いてあったことを、すべて現実的に説明しきったじゃないか⁉」


ちょい悪令嬢「と言うことは、谷○流先生の手による原作に関しては、何かと『へそ曲がりな』本作の作者から見ても、『非常に正しかった』わけなのですわ」


メリーさん太「……それなのに、アニメ版においては、ぶち壊しにしてしまったわけか」




ちょい悪令嬢「いくら『ループ』をテーマにしているからって、本当に同じような内容のエピソードを八回も連続して放映するなんて、まるで『小学生レベルの発想』ではございませんか? せっかく『ハ○ヒ』には珍しく、原作側が『大正解』だったのにねえ」




メリーさん太「……うん、『ハ○ヒには珍しく』とか、しれっと原作までディスるんじゃないよ?」




ちょい悪令嬢「──と言うわけで、現在の視点で見直せば、まだまだ新たなる発見もあるかと思われますし、折を見てはこの『「アニメ版ハ○ヒ」におけるSF的現象に関する考証』を行っていきたいかと存じますので、どうぞよろしくお願いいたしますわ♡」




メリーさん太「だからそう言うことは、『うちの病室にはハルヒがいっぱい♡』のほうでやれって、言っているだろうが⁉」










【ご注意】


 今回作中で述べましたように、『エンド○スエイト』という作品において、原作とアニメ版との間で『SF考証』的に、多大なる齟齬が生じてしまったのは、あくまでも劇場版を絡めた『大人の事情』が悪いのであって、アニメ版制作スタッフの皆様には何の落ち度も無く、むしろ被害者同然のお立場にあられるということを、どうぞ誤解なさらぬようよろしくお願いいたします。

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