第531話、わたくし、『ひぐ○し』の旧作の謎が、新作『業』で解明されるのを期待しますの。(中編)
ちょい悪令嬢「いえいえ、これは極力話をシンプル化して、『人が知性を生み出すシステム』を説明しただけで、肝心の『最初の最初に知性はどのようにして芽生えたのか?』については、『それは当然ながら、この世のあらゆる事象を表現できる、言葉の発生と同時です』という、かなり極端な見解になってしまうので、そこら辺を踏まえて更に的確な解答を導き出そうとすれば、人間の脳みそとはやはり、『コンピュータ』のようなものと考えるべきなのですよ。しかも、ひらがなやアルファベットどころか、その他の言語はもちろん、漢字等への変換プログラムも最初から入っていて、完璧に一冊の小説を創り上げることさえ、十分に可能なポテンシャルを秘めているのです。よって明確に言葉や文字を習得していない段階においても、個人の脳みその中のみで『思考』することが可能となり、そういう意味からも、『一体どの段階で知性は獲得されたのか?』という問いに対しては、あまりにありきたりで申し訳ないのですが、『人類が思考するに十分なる脳みその
メリーさん太「……脳みそ自体が『考え事』ができる容量になったからこそ、知性が芽生えたって、身も蓋もない説だな?」
ちょい悪令嬢「『寄生生命体によって知恵を授かった』とかよりも、よほど合理的かと思われますけど?」
メリーさん太「そうか、脳みそがコンピュータであるとしたら、言葉や文字が無い段階でも、『コンピュータ言語』で思考することができるから、ちゃんと言葉や文字が生まれる以前から、知性に目覚めることができるわけか。──それで、その知性が芽生える切っ掛けが、『その必要性が生じたから』だって? ……それはもちろんそうだろうけど、あまりにも面白くない『解答』だよな」
ちょい悪令嬢「『真実』とはおうおうにして、ありきたりなものなのですよ」
メリーさん太「……うぜえ。もっとSF小説的な、『面白解答』は無いのかよ?」
ちょい悪令嬢「──だったら、そこはやはり本作得意の、『集合的無意識とのアクセス』論ですよ。たとえ十分に思考可能な容量に達していたとしても、脳みそがコンピュータである限りは、何よりも肝心な『プログラム』が無いと、
メリーさん太「……なるほど、集合的無意識って、本人が望んでいる非常に有用な、(例えば異世界人にとっての現代日本における先進的な科学知識のような)『他の世界の記憶や知識』を、そっくりそのまま与えるのでは無くて、まさにそれを
ちょい悪令嬢「生粋の異世界人に、現代日本人の一生分の記憶や知識を丸ごと与えて、事実上の『異世界転生』を実現するよりも、必要な時だけ的確な『プログラム』を与えて、後は自分自身で考えてもらうことによって、必要な情報を『発想させる』やり方のほうが、よほど効率的ですからね」
メリーさん太「……確かに、これまでまったく存在しなかった『知識』も、それを言語として組み立てる『プログラム』さえ与えられれば、自分の脳内で『生み出す』ことができるよな。うん、まさに『奇跡的な閃き』だわ」
ちょい悪令嬢「もちろん、いくら『プログラム』を与えられたところで、それを『言語化』する熱意と能力が無いと、何の意味もありません。──現在誰もがインターネットに接続できる環境にありますが、ただ単に個人的な趣味にしか使わなかったり、酷いのになると犯罪行為に使ったりする、能無しどもばかりの中にあって、ちゃんと目標を持ち、その実現のための努力を惜しまない者だけが、真にインターネットを有効に活用できて、己の望む情報を手に入れて、偉業を達成していっているのでございます」
メリーさん太「本作で言えば、集合的無意識との『上級アクセス権』のことか」
ちょい悪令嬢「そうです、より集合的無意識を必要とし、アクセスの実現のために努力をしている者にこそ、場合によっては
メリーさん太「──まとめて言うと、人類が知恵や感情を手に入れたのは、『ひぐ○し』のラスボスの『彼女』の仮説のように、人の脳に寄生した生物によるものでは無く、そもそも人間自身に、どんなことでも実現可能な知識を余裕で生み出せる、十分なる容量の脳みそがあるからであり、あえて外部的要因を挙げるなら、『集合的無意識とのアクセスの実現』ということになるんだな?」
ちょい悪令嬢「現実性を優先すれば、こちらのほうがよりベターですし、SF度を優先した場合も、『集合的無意識とのアクセス』パターンのほうが、よりエンターテイメント性に優れるし、何よりも『汎用性』が高いでしょう」
メリーさん太「……汎用性、って?」
ちょい悪令嬢「本作を始めとして、作者の各自作で散々述べてきたように、集合的無意識とアクセスして、『
メリーさん太「……ああ、得意の『アレ』か」
ちょい悪令嬢「これについては、次回の【後編】にて詳しく述べる予定ですので、乞うご期待!」
メリーさん太「え? 【後編】って、まだ語ることなんて、残っていたっけ?」
ちょい悪令嬢「──何をおっしゃっているのですか、『雛○沢症候群』同様に重要な、『オ○シロさま』の正体や、そもそもどうして雛○沢村の居住者だけに、症状が出るのかとか、それらに関連して、竜○士07先生の別作品の、『うみ○このなく頃に』との関連性とか、むしろ語るべきことがてんこ盛りでしょうが?」
メリーさん太「そういえば、そうでしたっ」
ちょい悪令嬢「──と言うわけですので、次回もどうぞよろしく♡」
メリーさん太「……ええと、ちょっと字数が余ったことだし、穴埋めとして、聞きたいことがあるんだけど、いいかしら?」
ちょい悪令嬢「旧作版のこと? それとも新作版?」
メリーさん太「旧作版の、まさにラストのほう」
ちょい悪令嬢「ああ、それならもちろん構いませんけど、一体何についての、ご質問なのでしょう?」
メリーさん太「──赤○さんよ、赤○さん! どうしてあの人だけ、一人で状況をひっくり返しかねない、戦闘能力や好感度を与えられているのよ⁉」
ちょい悪令嬢「……あー、確かに」
メリーさん太「特に、梨○ちゃまのなつきようは、何なの⁉ ラスト2エピソードの彼女は、もはやなりふり構わず『千年女王(感○者)』であることを隠そうとしない、斜に構えたアダルトぶりだったというのに、赤○さんの姿を一目見るや、外見通りの幼女そのままに、泣きながら抱きついていくなんて⁉(──赤○、俺と替われ!)」
ちょい悪令嬢「『山い○』たちとの戦闘においても、おそらくは部隊最強であると思われる小○木さんに対しても、圧勝でしたからねえ? 文字通りの『
メリーさん太「……赤○さんは、『なろう』だった?」
ちょい悪令嬢「一応警視庁公○部の、現職捜査員ではあられますがね」
メリーさん太「いくら現役の警察官であろうとも、自衛隊の特殊部隊に勝てるかあ?」
ちょい悪令嬢「作者としても、警視庁の公○部が活躍するのは、嬉しい限りですけどね。かつてあそこの四課の主任さんには、大変お世話になったことだし」
メリーさん太「──そこ、滅多なことを、Web上で言うんじゃない!」
ちょい悪令嬢「はいはいw」
メリーさん太「いややはり、これって本当にいいの? 皆勤賞レベルのレギュラーキャラでは無いというのに、ストーリーの流れを一変させたりして。しかも梨○ちゃまの歓迎ぶりも、普段の彼女にしてはオーバー過ぎるし。この二人、そんなに接点があったっけ?」
ちょい悪令嬢「……何度もループを繰り返している梨○ちゃまにとっては、統計学的に、赤○さんが登場することそのものが、『勝利条件』になっているそうですよ? しかもメリーさんがおっしゃるように、赤○さん自身がストーリーに絡む回数自体が非常に少ないので、ある意味『SSR』カードを引いたようなものではないですかねえ」
メリーさん太「──すっげえ、わかりやすい解説、ありがとうございます!」
ちょい悪令嬢「別に赤○さんが、『ロ○コン』であるわけではございませんので、お間違いなく。むしろ音に聞こえた『愛妻家』で、可愛い娘さんもおられるそうですよ?」
メリーさん太「……いや、別にそこは、誤解していないから」
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