第467話、わたくし、『謎解き』タイプの作品の主人公は大変だと思いますの。(後編)

メリーさん太「──えっ? えっ? これってつまり、『マギ○コ』の制作陣が、『設定ミス』しちゃったってこと?」




ちょい悪令嬢「いえいえ、もしそうならば、こんなところで暴露したりいたしませんよ。何せ本作うちの作者は、『マギ○コ』を含む『ま○マギ』シリーズの大ファンなんですから」




メリーさん太「そ、そうだよね。──そもそもこういった『素人によるあら探し』なんて、大抵あとで『思わぬ新事実』が発覚したりして、あかぱちをかくだけだものね」


ちょい悪令嬢「『リゼ○』なんかが、いい例ですよね。あの作品の『死に戻り』のメカニズムがどうなっているのかなんて、作者様の胸先三寸なんだから、今の時点で外野が何を言おうが、的外れなだけだしね」


メリーさん太「『即死チート(作品名)』の『即死チート(スキル名)』、とかもねw」




ちょい悪令嬢「……まあ、極力『ネタバレ』にならないようにざっくりと申しますと、物語の主舞台メインステージである『神○市』全体に、魔法少女のみからなる秘密結社である『マギ○スの翼』による、魔術的な『結界』が施されていて、ここではたとえ『ソウルジ○ム』が濁りきってもけして『魔女』にはならないという、特殊な効果があって、主人公のい○はちゃんの現在行方不明の妹のう○ちゃんの言うところでは、『神○市に来れば、魔法少女は、絶望的な運命から救われる』そうだから、いわゆる『ま○マギならではの呪縛』から解放されていて、成長しないはずの肉体が成長することだってあり得るとも考えられるのよ」




メリーさん太「──何か、すっげえアバウトな理由だな?」




ちょい悪令嬢「だってこれって厳密に言うと、『ネタバレ』でも何でも無く、本作の作者の『妄想』のようなものでしかないんだしね」


メリーさん太「よりによって、妄想で語るなよ⁉」


ちょい悪令嬢「……それと言うのも実は、本作の作者はソシャゲ版の『マギ○コ』をやったことは無く、詳しい作品設定についてはほとんど知らないので、これはあくまでもアニメ版のみを視聴した上での、大雑把な見解でしか無いんですよ」


メリーさん太「ふむ、それなら『ネタバレ』しようにも、しようが無いか……。それにかの『マギ○スの翼』だったら、そのくらい実現できても、別におかしくは無いしね。──とはいえ、この他にも何かそれっぽい理由を、考えられないのかしら?」


ちょい悪令嬢「う〜ん、あえて挙げるとしたら、『調○屋』くらいかなあ?」


メリーさん太「調○屋って、せいぜいがソウルジ○ムに干渉して、うちに秘められている魔力を、文字通りに『調整』するのが関の山じゃなかったっけ?」




ちょい悪令嬢「でも、それこそ『ま○マギ』テレビ版で述べられていたように、ソウルジ○ムこそが、『魔法少女そのもの』みたいなものなのだから、ソウルジ○ムを調整することによって、魔法少女の肉体に少なからず影響を及ぼすことも、十分あり得るんじゃないの?」




メリーさん太「た、確かに。──そういや、調○屋とマギ○スの翼って、どういった関係にあるの? 両方共神○市において魔法少女に特別な影響を与えているという、けして無視できない共通点もあることだし、実は何らかの関係があるとか? もしそうだったら、調○屋がマギ○スの翼の『出先機関』的に、魔法少女の『肉体的若返り』を施していたりすることも、大いにあり得ると思うけど?」


ちょい悪令嬢「何度も言うように、この作者はソシャゲ版はやっていないから、『神○市の調○屋』とマギ○スの翼がどういった関係にあるかは知らないけれど、実は調○屋って、神○市限定のものじゃないみたいよ?」


メリーさん太「え、そうなの?」


ちょい悪令嬢「うん、元々『錬金術師』を祖にしているらしいのよ」


メリーさん太「れ、錬金術師い⁉」


ちょい悪令嬢「それも、かつての『ジャンヌ・ダルク』の時代の」


メリーさん太「はあ⁉」




ちょい悪令嬢「これも今回改めてテレビ版全12話を見たから抱いた疑問なのですけど、永き人類の歴史上ずっと、宇宙よりの使者であるキュ○べえの暗躍によって、地球上に魔法少女や魔女が存在していたとしたら、いくら何でもその存在に気づく一般人がいたり、自分自身で『魔法少女と魔女との呪われた関係』の解明に乗り出す魔法少女がいても、おかしく無いとは思いませんこと? ──特に、遙か過去の時代から、科学や化学的現象はもちろん、魔術的現象に対してさえも、人一倍興味を持ち、様々な研究や実験を行ってきた、錬金術師であったならば」




メリーさん太「──‼」


ちょい悪令嬢「実は何と、実際にいたのですよ、『ま○マギ』シリーズにも。それも『マギ○コ』と同じく、外伝作品における、魔法少女としてね」


メリーさん太「……ちょっと待って、『ジャンル・ダルクの時代』って、まさか?」




ちょい悪令嬢「そうです、『魔法少女た○と☆マギカ』に登場する、錬金術師でありながら魔法少女でもある、ペレ○ル・フラメル嬢のことですよ。彼女はタ○トさんこと、ジャンヌ・ダルクの奇跡の力に興味を持ち、その研究に励むうちに、自らも魔法少女となりながら、『調整』の基となる術式を生み出したのです」




メリーさん太「ああっ、そういえば、まさしくテレビ版の最終話において、ジャンヌ・ダルクが魔法少女であったことを匂わすような描写があったっけ⁉」


ちょい悪令嬢「まさにその、『ジャンヌ・ダルク』を主人公とした外伝こそが、『魔法少女た○と☆マギカ』なのでございます」


メリーさん太「なるほど、元々魔法少女の力の研究を原点にした錬金術が、紆余曲折を経て、現在においても魔法少女を対象に特化した錬金術である、『調整』として大いに役立っているというのは、確かに頷けるわよね」


ちょい悪令嬢「……ていうか、元祖のペレ○ルさんご自身も、今現在においてもご健在で、自ら神○市等の魔法少女に、施術を施してくださっていますからね」


メリーさん太「へ?」




ちょい悪令嬢「だから、そもそもソシャゲ版『マギア○コード』は、『ま○か☆マギカ』シリーズ全体の魔法少女たちが、『美少女動物園型ギャルゲ』そのままに、作品の時代設定や世界観すらも超越して、原則的に全員登場してくるのがお約束なので、『魔法少女た○と☆マギカ』も当然のごとく対象となっていて、ペレ○ルさんどころか、実はジャンヌ・ダルクご本人であられる、タ○トさんご自身もご登場さなさっておりますの」




メリーさん太「──何じゃそりゃああああああああああああああああ⁉」




ちょい悪令嬢「こんなこと、ソシャゲでは当たり前のことではありませんか?」


メリーさん太「ほんと、何でもアリだな、ソシャゲって⁉ もっと常識や慎みといったものを持てよ!」


ちょい悪令嬢「一応元から魔法『少女』なんだから、過去の英霊や軍艦なんかを無理やり女体化するよりも、よほどギャルゲにふさわしいとは思いません?」


メリーさん太「──やめろ! むやみやたらと全方面に向けて、ケンカを売りまくるんじゃないよ⁉」


ちょい悪令嬢「と言うか、むしろこれこそが、ある意味『ま○マギ』シリーズの集大成である、『マギ○コ』ならではの強みなのですよ」


メリーさん太「え? 『マギ○コ』が集大成? それに、強み、って……」




ちょい悪令嬢「前回の冒頭部において、さ○かちゃんのソウルジ○ムに対するま○かちゃんの行動が、あまりにも理不尽であったと、問題提起いたしましたけど、これって実は、何よりも『最初オリジナルのテレビ版』であるゆえに、ソウルジ○ムを始めとしてすべてが謎に包まれているといった諸々の制約の中で、当然のようにしてま○かちゃんが、『何も知らない主人公』という、非常に困難極まる役割を与えられていたからなのですよ」




メリーさん太「──なっ⁉ 超傑作アニメの元祖的作品の『主人公』だからこそ、むしろ『不完全』に見えてしまったですって⁉」




ちょい悪令嬢「こういった『謎解き』作品の代表作である、『エヴ○』シリーズの主人公である、『シ○ジ君』もそうだったでしょう? 常に蚊帳の外に置かれて何も知らされていないというのに、無理難題を押しつけられてばかりで、視聴者からは全然人気の無い、『不遇キャラ』になってしまうのって」


メリーさん太「──特に、『エヴ○Q』とかな!」


ちょい悪令嬢「あれはむしろ、『何も教えないくせに、無理難題ばかり押しつけた』側の、ミ○トさんのほうにヘイトが集まったけどね☆」


メリーさん太「……まあ、『ま○マギ』のほうは、いろいろな意味で『エヴ○』を意識して創られただけあって、その辺の諸問題については少なからず改善が図られているみたいで、ま○かちゃんは(シ○ジ君に比べれば)れっきとした『人気キャラ』になっていたけど、確かに今回全12話を通して見ている時に、『……こいつ、いつもいつもめそめそしやがって』とか、『何かというと、きれい事ばかり言いやがって』とか、何だか見ているこっちも、『暗黒面に堕ちたさ○かちゃん』のようなことを、思ったり思わなかったりしたものよね」


ちょい悪令嬢「それはあくまでも(まさに『エヴ○』同様に)、こういった『謎解き』作品の主人公の宿命のようなもので、むしろま○かちゃんも『被害者』に過ぎないのよ」


メリーさん太「……あー、本作の作者が何かにつけて、『ほ○らちゃんが真に望むべき、「ま○かちゃんが本当に幸せになれる世界」とは、ま○かちゃんが「主人公では無くなる」世界なのだ』と言うのは、そういうことだったのか」




ちょい悪令嬢「それに引き換え、最近アニメ化された『マギ○コ』においては、すでに『ま○マギ』で語られた『魔法少女に関する秘密』は既知のものとされていると共に、『ジャンル・ダルク』の時代を扱った作品すらも含む、すべての外伝を内包することによって、まさに文字通りに『人類の叡知』が結集しており、『マギ○スの翼』という魔法少女の互助的組織を中心として、『ま○マギ』における諸問題がほとんど解決されていて、各登場人物たちは主人公であるい○はちゃんも含めて、余裕をもって更なる『世界の真理』の探究に励みつつ、魔法少女の『解放』と『真の幸福』を追求し続けているといった次第なの」




メリーさん太「──確かに、『ま○マギ』シリーズの集大成と言っても、過言では無いな⁉」




ちょい悪令嬢「『魔法少女ならではの絶望の運命からの解放=主人公からの解放』と言う、本作の作者独自の見解は、あながち間違っていないかもね。──そういう意味でも、『ま○マギ』シリーズの生みの親であられる虚○玄氏が、『マギ○コ』の次に、一体どのような『最終編』を見せてくださるのか、今から非常に楽しみですわあ♡」




メリーさん太「まあた、いかにも純真無垢な瞳をして、盛大に煽ること。──とはいえ、現在のところは、そのいまだ具体的な話が何も無い『最終編』よりも、アニメ版『マギ○コ』の二期のほうこそが、要注目よね」




ちょい悪令嬢「その通り! 今回詳細に述べましたように、『マギ○コ』こそは、これまでの『ま○マギ』シリーズすべてを踏まえた上で、更に深く『ま○マギ』世界における『真理』の追求に励んでおりますので、元祖『ま○マギ』のテレビシリーズの愛好家であられる方にこそ、けして『食わず嫌い』などなされること無く、是非ともご視聴なされることをお勧めいたしますわ♡」




メリーさん太「何度もお伝えしているように、今回の『ま○マギ』テレビ版一挙配信に引き続きまして、『マギ○コ』においても、4話ずつほどの『振り返り配信』を、今月終盤より『ア○マTV』様において開催される予定ですので、どなた様もどうぞご視聴のほど、よろしくお願いいたします♡」

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