第421話、【なろう様PV25万達成記念】わたくし、ヴァルプルギスの夜は、別作品でやりますの。

ちょい悪令嬢「──はい、現在【ヘクセンナハト編】を絶賛連載中でありながら、先日の4月30日が、年に一度の『ヴァルプルギスの夜』であることをすっかり忘れていた、『わたくし、悪役令嬢ですの!』で〜すw 今回も、前回の『カクヨム』様でのPV累計5000アクセス達成に引き続いての、『小説家になろう』様でのPV25万アクセス達成を祝して、【特別座談会】を行いたいかと思います!」




メリーさん太「……相変わらず、どこからツッコんでいいのか、わからない」




ちょい悪令嬢「その『下り』はすでに前回やったので、もういいではありませんか? それよりもさっさと、今回『ヴァルプルギスの夜』をテーマに新エピソードを発表して大注目の、作者の別作品である『本当は怖い異世界転生⁉【病院編】』の考証のほうを進行いたしましょうよ」


メリーさん太「……それで、何でしたっけ、異世界ファンタジー作品のラスボスが、大日本帝国軍だったことだけでもいろいろときわどいのに、よりによって自衛隊と戦わせるってのは?」


ちょい悪令嬢「ほら、『自衛隊異世界転移』モノなんて、現在のWeb小説界においては、腐るほどあるじゃないですか? やはりそこは差別化を図らなければ」


メリーさん太「図りすぎだよ! 何でよりによって、日本の軍隊同士で戦わせるんだよ⁉ これじゃ『愛国』だか『反日』だか、わからないよ! 本作の作者って、『自衛隊全肯定派』じゃなかったのかよ⁉」




ちょい悪令嬢「あら、『自衛隊全肯定派』だからって、かつての大日本帝国軍まで、全面的に擁護する必要は無いでしょうが?」




メリーさん太「……何です、って?」


ちょい悪令嬢「忘れてもらっちゃ困るけど、作者は自衛隊が『専守防衛』だから支持しているのですよ? それに比べて、旧日本軍はどうだったかしらねえ?」


メリーさん太「……陸軍、海軍、共に、『イケイケどんどん』の、野放図な戦線拡大主義でした」


ちょい悪令嬢「むしろ作者は、そんな『攻撃至上主義でコケまくった』旧日本軍(&おまけにドイツ第三帝国軍)の無様っぷりの『反面教師』として、最も理想的な戦法である、『専守防衛』を旨とする、現在の自衛隊を支持しているだけなのですよ?」


メリーさん太「なるほど、『イデオロギー』では無く、『合理性』や『経済性』こそを尊ぶ、『実利主義者』ってわけか」




ちょい悪令嬢「イデオロギーに囚われることこそ、馬鹿げたものは無いの。特に指導者においてこそ尚更で、あの中国共産党と言うやっかいな教条主義者の集団の指導者でありながら、経済的に大躍進させることを成し遂げた、鄧小平氏の座右の銘である『白猫であれ黒猫であれ、鼠を捕るのが良い猫である』こそは、まさしく言い得て妙であり、作者も日本を愛し誇りに思っているからこそ、現在の『専守防衛策』を諸手を挙げて支持しつつ、そのためにもかつての日本軍に対しては、殊更厳しい視点で批判しがちなの」




メリーさん太「うん? 『イデオロギーでは無く、合理的な戦略思考こそを優先する』と言うことは、旧日本軍に対しても、『思想』そのものでは無く、あくまでも『戦い方』等の具体的な在り方のほうに、批判の重点を置くと言うことなの?」




ちょい悪令嬢「そりゃあそうでしょう? 作者の最も嫌いな言葉こそは、『正義の戦争』なんだから、戦争においては『絶対的な正義』も『絶対的な悪』も存在しないと言うのが、作者の持論なの。確かに戦争には勝敗があって、結果的に敗戦国の主張は否定されるけど、たとえ物理的には可能であっても、人の心を真の意味で否定することなんて、けしてできないわ。人にはその人の、国家にはその国家の、『正義』というものがあるのだから、それを否定することなんて、なんぴとであろうと断じて赦されないの。嘘だと思ったら、アメリカでも中国でもロシアでも北朝鮮でもいいから、その国の指導者の目の前で、『あなたは間違っている!』と言ってごらんなさいな? あなた自身や国際世論はどうか知らないけど、その指導者やその国の人々は、あくまでも自分たちの正義こそを正しいと信じているんだから、よそ者が勝手なこと抜かしたりしたら、その場で銃殺されても文句は言えないでしょうね」




メリーさん太「──この作者って、『自由&資本主義者』なのか『共産主義者』なのか、一体どっちなんだ⁉」


ちょい悪令嬢「だから、『イデオロギー』は別にどうでもいいって、言っているではありませんか? わかりにくかったら、もっと簡単に言い直して差し上げましょう。──つまりですね、現在の自由経済主義の日本に共産主義を押しつけるのは絶対許さないけど、中国や北朝鮮の現体制である共産主義を否定することも、やはり間違いだって言っているんですよ」


メリーさん太「……ああ、言うなれば、『こちらからはケンカを売らないから、そっちもケンカを売るなよ』、ってことか。うん、確かに『専守防衛』だわ」


ちょい悪令嬢「そういうわけで、作者は別に、大日本帝国の高邁なる思想まで否定しているわけじゃないの。少なくとも日本が戦前からずっと、『国際連盟』の常任理事国として、『すべての人種の平等化』を目指して各国に働きかけていたのは、公然とした事実だし、その具体的行動とも言える『大東亜共栄圏』の建設は、最終的には失敗したけど、アジア各国の独立に大いに貢献したのは、けして否定できない歴史的事実ですからね」


メリーさん太「……うん、これだけ聞くと、ガチガチの反動主義者そのものだけど、作者自身は『専守防衛絶対堅持派』なのよねえ」


ちょい悪令嬢「大東亜戦争が、戦略及び戦術的に大失敗なのは明白だしね。同じ『思想』と言っても、『国家的思想』と『用兵思想』とでは、また話は別で、特に『神風特攻隊』なんて、絶対許すわけにはいかないと思うの」


メリーさん太「それじゃあ、前回の最後に述べた、『自衛隊と大日本帝国軍とが、お互いの「正義」を賭けて激突する』ってのは……」


ちょい悪令嬢「けして一方的に旧日本軍を『悪』とするのでは無く、お互いにいいところもあるけど間違っているところもあって、その『正義』の違いこそが、同じ日本からの転生者でありながら、『争う』結果を導き出したってわけなの」


メリーさん太「なるほど、同じ日本の軍隊といえども、戦前と現代とでは、『イデオロギー』や『用兵思想』に、大きな違いがあると言うことか」




ちょい悪令嬢「初期ファンタジー長編案のように、『完全に剣と魔法のファンタジーワールドの話だったのに、最後にいきなり日本軍なんかが登場する』ってパターンだったら、完全なる『悪』として描写しても良かったんだけど、今回試行版プロトタイプとして限定復活させた、『本当は怖い異世界転生⁉【病院編】』においては、元々自衛隊が主人公のようなものだったので、自衛隊と旧日本軍を戦わせるのは構わないものの、単純な『正義対悪』の戦いにするのはなんか違うんじゃないのかと思って、旧日本軍側にもいろいろと『戦う理由』があるように、設定し直したといった次第なの」




メリーさん太「……ああ、うん、それはわかったけど、どうして旧日本軍人がよりによって、妙齢な美女ばかりである『魔女』なんかに転生したわけ?」


ちょい悪令嬢「ふふふふふ、それこそは、今回の『ヴァルプルギスの夜』ネタを、異世界を舞台にして行ったことの、利点の一つとも言えるのよ」


メリーさん太「え? この妙にひねくれた『TS転生』が、利点ですって?」


ちょい悪令嬢「ひねくれているからこそ、いいんじゃないの? もちろん作者自身も最初期案においては、ラスボスとして登場する『日本軍』は、普通に日本人のままか、たとえ西洋風であっても男性のままにするつもりだったんだけど、魔女のサバトをメインとする『ヴァルプルギスの夜』のエピソード化によって、当然『魔女』をラスボスにしなければならなくなり、お陰で日本軍人らしさがスポイルされて、単純なる『悪役』では無くなることに成功したのよ」


メリーさん太「確かに、いかにも武骨で荒々しいイメージの帝国軍人を、外見上は妖艶なる美女ばかりの魔女にするなんて、異世界(TS)転生モノならではの、革新的なテクニックじゃん⁉」


ちょい悪令嬢「でしょう? これもすべては、元々温めていた『日本軍ラスボス』新作長編案を、『ヴァルプルギスの夜』に合わせて少々変更を加えて、しかもたまたまコンテストの一次予選を通過していた『本当は怖い異世界転生⁉【病院編】』の新規エピソードとして、作成したからこそ為し得た、奇跡的な成果とも言えるの!」


メリーさん太「魔女と日本軍との組み合わせだからこそ、現代のオタク文化ならではの、『魔法少女』や『軍艦擬人化美少女』すらも、登場させられたしね」


ちょい悪令嬢「うふふふふ、そういった意味では、『本作』とも、深く関わっているとは思わない?」


メリーさん太「本作って……ああ、『セイレーン』か⁉」




ちょい悪令嬢「その通り! 『極東の弓状列島から出現する、謎の敵性体。第二次世界大戦時の零戦等の日本軍機に乗って、艦船や陸上の市街地等に対して、「自爆テロ」を繰り返していたのだが、何とその正体は、「人魚姫」あるいは「海底の魔女セイレーン」と呼ばれる、不定形暗黒生物「ショゴス」によって創られた、謎の量産型魔法生命体であった』──って、まさに今回の新作『ヴァルプルギスの夜』エピソード、そのままでしょうが?」




メリーさん太「そうか、これこそがあなたが前回言っていた、『本作と密接に関わっている』ところなのね⁉」


ちょい悪令嬢「まさか作者自身も、本作で仕込んでおいたネタが、他の作品で花開くとは思わなかったでしょうが、『ヴァルプルギスの夜』ネタに『日本軍』オチを掛け合わせることによって、『謎の敵が、ショゴスの肉体に別の世界の存在の精神をインストールした、魔女という名の生体兵器』と言う、思いも寄らない共通項が生まれたわけなのよ」


メリーさん太「ある意味、引き延ばすだけ引き延ばしてだらだら続けている、本作の『最終回』を、代わりにやってくれたようなものなのか」


ちょい悪令嬢「と言うか、この新作についても、あくまでも『試作版プロトタイプ』に過ぎず、これから先いろいろな長編作品の『元ネタ』として、どんどん再利用できるかと思うんですけど?」


メリーさん太「……確かにな、妙齢の美女である魔女の肉体に、実はストイック極まる日本軍人の精神が宿っているなんて、『ギャップ萌え』的にも、十分イケるよな」


ちょい悪令嬢「そういう意味からも、今回この作品を作成した意義は、大いにあったかと思われるのですよ」


メリーさん太「しかも、元自衛隊員が、日本人としての前世と、異世界人としての現在の自分との、アイデンティティ的葛藤に苛まれているところなんかも、『本当は怖い異世界転生⁉【病院編】』の本編に対する『総括』であるのはもちろん、更には別作品としても、これから先いろいろと話を膨らまさせそうだしね」




ちょい悪令嬢「最初は確かに、『ヴァルプルギスの夜』に間に合わせるための、単なる『やっつけ仕事』のはずだったけど、結局作品を創ること自体が大切なのであって、こうして予想外に得ることが大きかったのはもちろん、何よりも現在の全世界的な困難極まる状況においては、個々人の力によって作成可能なWeb小説の存在意義は、ますます高まっていくばかりであり、窮屈な自粛生活を送られている大勢の読者の皆様のためにも、せめてもの慰みになれるように、このような座談会形式の番外編でも構わないので、一つでも多くの作品が各創作にサイトに寄せられることを、心から祈っております♡」




メリーさん太「……こ、こいつ、いかにもいいことを言っているようでいて、ぬけぬけと、こんな手抜きの座談会作品でお茶を濁したことを、正当化しやがったぞ?」




ちょい悪令嬢「他にも、本作において、いきなり主人公が『勇者と魔王』になったことについても、実は別のネット大賞エントリー作品である、『ナデシコ転生!~軍艦擬人化美少女無双物語~』の新規エピソードに使う予定だったネタの、再利用だったりしながらも、ちゃんと本作の裏設定に密接に関わっていることに関しても、この座談会において詳細に述べておこうかと思ったのですが、生憎と字数が尽きてしまったので、この件に関しましては、実際に本作の連載内で順次明らかにしていこうかと存じますので、どうぞよろしくお願いいたします♡」




メリーさん太「──いやだったら、前回と今回の座談会においては、そっちのほうこそをメインにして、語るべきだったんじゃないのか⁉」














ちょい悪令嬢「──などと、いかにも『この時期にちゃんと「ヴァルプルギスの夜」を作品化することを成し遂げた、本作の作者、サイコー!』的な、自画自賛ネタを、二回にわたって公開したわけですが、ここでとんでもない【悲報】が舞い込んできました!」


メリーさん太「……舞い込んできたって、白々しい、ちゃんと前回のタイトルに使っているくせに」


ちょい悪令嬢「(無視スルー)何とスウェーデンの某市役所が、コロナ対策の一環として、魔女がサバトのために大勢密集するのを防止するために、市内の開催予定地に『鶏糞』をまき散らして近づけないようにして、『ヴァルプルギスの夜』の開催自体を事前に潰してしまったのです!」


メリーさん太「(大きくため息をつきながら、仕方なさそうに話を合わせてやる)つまり、別にわざわざ自衛隊が異性転生するまでもなく、あとおまけに広域暴力魔法少女集団である、見滝○組とか神○組がカチコミをしなくても、『ヴァルプルギスの夜』は未然に防げたってわけね? これってまさしく、本作はもちろん、『まど○ギ』や『マギ○コ』の存在意義自体の、全否定じゃん?」




ちょい悪令嬢「……くそう〜、スウェーデンの某市役所め、よりによってまずいタイミングに、余計なことしやがって!」




メリーさん太「『くそう〜』って、鶏糞だけに?」

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