6 転移後編 5
広場へ辿り着こうとした達也達だが、目の前の通りを2機のセレスロアが走り去った。
「セレスロア!? そうか、新型の非難に成功しているんだな!」
ん? 待て、何で2機なんだ? と思う。
「じゃあ戻って避難しようぜ! 達也!」
「そうね、そうしましょう!」
気のせいか? 見間違いでもしたのかもしれない。自己完結させてから、
「ああ、避難し――」
――1つの咆哮が達也の声かき消した。その後、達也達の耳に何か軋んだ音が聞こえ上を見上げる。
「――逃げろッ!!」
達也の一言で瞬時に動いたロイはエアスラストでその場から即離れ、セラを抱えながら即離れた達也であった。
そして落ちて来たのは指揮官機、ガーゼンレイである。
完全大破した機体が落ちて来た、と言うよりは降ってきた。
落ちて来た衝撃で達也達のいた建物が無残にも壊れ、ロイとは別れてしまった。
「達也ー!! 聞こえるかー!?」
「ああッ!!」
「俺はこの
「分かった! それが終わったらすぐに避難しろよ!」
「ああ! お前もな!!」
会話が終わり、セラの方へ向き実は気になっていたことがる。
「セラ、避難したセレスロアは2機何だけど、3機あったよね?」
「――ッ!! そうです!」
「……なら、もう1機は見間違いじゃなかったら見えなかった、確認しよう」
「ええ!」
セラと共にエアスラストを使い、広場へ向かうと中破したアーヴェントと片腕がもがれたレクサスに、横たわっているセレスロアが存在していた。
辺りを見ると戦闘の爪痕が残っており、広場の噴水も足場石も見る影もなかった。
「ジーク先輩にレティ先輩!」
「達也か!」
「これは一体!」
「賊だ! 新型機を奪われた!」
「じゃああの2機は!」
「賊が乗っている!!」
事の重大さを理解した所で達也は振り返る。
「達也! 何処へ!?」
「機体を追う!」
「ダメ!! 危険すぎる!!」
無謀と言える行為を行おうとする達也を制止させるセラ。
このまま向かえば最悪殺されるであろう、それが分かっていたからだ。
「でも、このままじゃ――」
遠く離れているにも関わらず、ジークの発言をかき消す様に当たりを響かせた。
咆哮が終えると、ストーンドラゴンの姿を目視した。
「で、デカい……!」
思わず口から零すジーク。足元から魔撃の爆発の光が見える。
未だ、あそこでは都市を守ろうとしている騎士達が奮闘していた。
このままでは間違いなく、ストーンドラゴンがこの都市に到達して破壊するだろう。
そしてこのタイミングで新型の奪取、もしかしたらこうなる手筈になっていたとしか、考えられないと達也とセラは思う。
しかし、達也自身乗れる
それを分かってはいたセラだが。
「……達也」
「どうした!」
「……達也を信じて良い?」
こんな時に何を! と言おうとしたが、セラの真剣な瞳を見てその言葉では無いと感じた。
ふぅ……と一息ついて冷静になり、
「信じてくれ」
「……分かった。こっちに来て」
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