幼少期
第1話 少年は誕生する
ンギャー!ンギャー!
「daudffhmchgsaxhm」
「kajhgkd! favlxhlpfap! dlkjahnadkifh!」
何言ってるんだ、こいつらは…。ていうか、俺はさっきまで横断歩道にいたはずなんだが…。それにこの「ンギャー!」てのは誰の声なんだ…。それになんだか真っ暗だし。そんなことを考えていたら、なんだか眠くなってきた。あれ、もっと欲求には耐えられたはずなんだが、耐えられそうに無いな。まずい、も…う、ね…る、zzz
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欲求に耐えられずに寝てしまった日から何日かたった。その間に、いくつか気づいたことがあった。どうやら、俺は赤ん坊のようだ。その証拠に今もまだ十分に手足は動かないし、トイレも自分で出来ないし、食事だって自分で出来ない。なぜ俺が赤ん坊になったかはわからないが、やはり赤ん坊になってしまったことは事実みたいなのだ。
そしてもうひとつ、俺がなぜ赤ん坊なのにこんなに考えることができるのかという点だ。それも色々考えた結果、俺は転生なるものをしたみたいなのだ。それもそうだろう、気がついたら横断歩道にいたはずなのに、赤ん坊になっていたのだ。信じられないと思うが、コレもまた事実なのでしっかりと受け入れよう。
しかし面白い展開になったな。俺は向こうでは日本という国に住んでおり、日々面白いことを探していた。マンガとかも当然読んでいたので、こんなマンガみたいな展開になってとても興奮している。おっと、時間になったみたいだ。
「djgajdalomjokdha」
まだ何を言っているのかわからないが、どうやら食事の時間みたいなのだ。あぁ…やばい、お母さんのお乳めっちゃうまいぃ…。そうして食事を済ませたら今度はお寝んねの時間だ。では、おやすみなさいぃぃ…。zzz。
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俺がこの世界に転生してから大体1年くらいがたった。両親がしっかり俺に話しかけてくれるおかげで、言葉もだいぶわかるようになってきた。どうやらここは、『シュルティア王国』というみたいだ。まあ、そのなかでも田舎の村みたいなんだがな。
そしてようやく俺の名前がわかった。俺の名前は『クラウン』というみたいだ。よろしくな。俺もぼちぼちしゃべれるようになって来た。まぁ、今は「あ~」だとか「う~」だとかしか言えないけどな。
そしてさらに、一人歩きもできるようになったんだ。これを両親に見せたときはとても喜んでくれた。うん、うれしいね。両親の名前はお父さんが『クライム』、お母さんの名前が『シェリル』だ。目も見えるようになってきたので両親の顔をみると結構な美形だった。これは俺の顔も期待だな。
「こんにちは~」
お、どうやら来たみたいだな。お母さんが俺を抱えて、玄関まで連れて行く。するとそこには、お母さんと同じように赤ん坊を抱えて立っている女の人がいた。この人は隣の家の人。名前は『クリア』さんだ。そして腕に抱えている女の子。幼馴染という関係になる女の子だ。ドキドキするね。その女の子の名前は『シオン』。シオンと俺は良く遊んでいる。それも結構楽しい。精神が身体に寄って行ってるのかな?
「こんにちは~、クレアちゃん。シオンちゃんもこんにちは」
「あ~う」
「うんうん、今日もかわいいわね。さあシオンちゃん、うちのクラウンと遊んでやって頂戴」
「あ~い!」
こうして、今日も俺はシオンと遊ぶ。積み木めっちゃ楽しいな!!
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