第30話 港の光に惑わされる

護衛任務が始まって、1週間となる朝。

ぽつぽつと頬に水滴が当たる。生憎の天気であったが、前方に見える巨大な市街が雨にけぶり、どこか幻想的な雰囲気を醸している。

眼前に広がる港町は、何度も拡張と区画整理が繰り返され、いくつもの区域に分かれているという。


次第に近付きつつある手前の外壁から入れるのは、商業区2区と呼ばれる地区である。

主に、西の諸都市と交易する商人たち向けの区域だ。もちろん、西からの旅人を出迎えるための宿屋や歓楽街も充実している。

ただ、西からの旅人たちの誰もが商業区に泊まるわけではない。外壁を潜る手前には新市街と呼ばれる家屋群が並んでおり、そこに安価な宿屋も集まっている。


新市街は、本来都市計画になかった壁の外などに、勝手に住民が住み着き始めたという区域の総称だ。単に人口を抱えきれないために生じた現象で、スラムというほど混沌とはしていない。

この辺まで来ると魔物の危険も薄く、外でもいいやという者が多いのだろう。

実際古代帝国の一貴族だった時代からの、キュレス王家の重要拠点だったキュレス港の外壁は、対魔物というよりは対人の用途が想定されているらしい。外敵に奪われることを恐れ、度々改築・増築されたせいで、無駄に複雑なものとなっている。

たまに、王家でも把握していない防衛設備が見付かったりするとか。


さて、我々エモンド家護衛隊の面々は、新市街で解散するわけにもいかない。VIPであるアアウィンダ嬢を、商業区にあるエモンド家の拠点に送り届けるため、長い長い行列に並んで外壁内へと進む。

どれだけ時間がかかるかと思っていたら、簡易な検査しかしないからなのか、係りの者が手慣れているからなのか分からないが、案外手早く順番が回って来た。それでも長い行列ができるのは、それだけ人々の往来が多いことの証左であろう。


特に問題もなく審査を終えた一行は、隊列を整えて並足で大通りを進み、商業区の一等地に建てられた巨大商館へと向かった。言わずもがな、エモンド商会キュレス港支部の建物である。

支部とは言っても、各地の商会は経営的に半ば独立しているのであって、地球でいうところの「支部」とは意味合いが異なるかもしれない。エモンド一門が運営する、キュレス港にある商会といった感じだろうか。


入口に馬車を着けるとわらわらと中から下男たちが現れ、荷物を受け取って運び込んだりしている。馬を任せて降りた後、一応馬車の入口に立って警戒しておく。せっかくの大商会の面前なので、真面目アピールである。


ほどなくして、ぴっちりとしたスーツのような恰好をした上品な男が出てきて、アアウィンダ嬢を迎え入れる。執事的な何かだろう。

アアウィンダ嬢に従って商館内に入る。真っ赤な絨毯が敷かれたエントランス。奥のカウンターにはゆったりしたドレスのようなものを着た受付嬢がにこやかに佇み、こちらの視線に気付くと軽く目礼する。

うーん、絵に描いたような高級商館という感じだ。明らかに俺は浮いているだろう。


「長旅でお疲れでしょうが、二階の迎賓室にてテッド様がお待ちです」

「まあ、ありがとう。それにしても、足が疲れたわ」

「のちほど足湯をお持ち致しましょう」

「お願いします。呼ばれているのは私だけ?」

「いえ、護衛の方々も御一緒にと……。今回雇われた方には、ここで支払いもしたいそうです」

「そうなんですか。忙しないけれど、分かりました、早速向かいますが、皆さんもご一緒によろしいですか?」


アアウィンダが後ろの傭兵組を振り返りながら訊く。

断る理由もないが、一応配慮しているところを見せてくれたのだろう。


「ありがたく」

「異存ありません」


エリオットと俺が答え、従業員用の通路を通って迎賓室とやらに行く。


「おお、アアウィンダ。久方ぶりじゃな」

「おじさま、ご無沙汰致しております」


アアウィンダは迎賓室で待っていた老人、会長のテッド・エモンドと抱き合った。こっちの世界では、身内であれば親愛の証として強めのハグをするのが一般的だ。

身内以外では、親しい仲でも逆に失礼となりかねない。日本と欧米の間のような文化である。


「5年ぶりか? 前に見たよりも大分と成長したようじゃな」

「ええ、当然です。もう祝福の儀も済ませました」

「そうかそうか……」


親し気にスキンシップをしているが、テッドとアアウィンダは遠い親戚筋のようで、それほど深い関係があるわけでもなさそうであった。

幼いころに何度か見たことのある、気安くはないけど付き合わなければならない親戚のおっさんといったところか。成人前のアアウィンダに5年前に会ったと言っても、ほとんど思い出がないに等しいな……。


「さて、ドルトク坊やから事情は聞いておる。学校に通うまで、ここを我が家と思うて楽に暮らせばいい」

「はい、おじさま。ありがとうございます」

「何々、我が一門から上級学校に通う秀才が現れたのじゃ。先行投資というものよ」

「まあ」


ロクに会っていない遠い親戚と親し気に会話できるのは、やはりアアウィンダも商会のご令嬢だからだろうか。

そんなことを考えてぼーっとしていたら、いつの間にかこちらに話題が移っていたようで、焦った。


「……ヨーヨー君?」

「あっ、はい、すみません、何でしょう」


エリオットに脇腹を小突かれ、あわあわしていると、アアウィンダがクスッと笑ったのが見えた。


「テッド様が君のことを労って下さっているのだから、失礼はいけないよ」


しまった。大商会の会長の前で失態を晒してしまったな。失敗、失敗。


「すみません」

「はっはっは、長旅をしてきたのだから疲れておるのだろう、気にせぬようにな」

「はっ……」


テッドは好々爺といった具合に場を和ませてくれている。だが、この手の成功者は笑いながら人を値踏みしていたりするから難しいんだよ。

俺の少ない人生経験でも、そういう場面の経験はあった。

まあ、落ち込んでいても仕方ない。


「君たちも呼んだのは、護衛契約の終了確認をするためじゃ。それには、報酬も早くに決めねばならん」

「おじさま、急ぎますの? 後日支払いでは難しいでしょうか」


アアウィンダが、疲れた俺たちを気遣ってかそう口を挟む。


「むむ、商人が相手ならばそれもありじゃ。じゃが傭兵の方にはな、疚しいことはないと眼前で計算し、現金で支払うのがエモンド家のやり方じゃの」

「差し出口を申しました」

「いやいや、なんの。そう言いたくなる気持ちは分かるでな。さて、今計算して宜しいかの?」

「「はっ」」


エリオットと答えが被る。


「ふむ、まずは日給じゃが……」


テッドが後ろに控える使用人に目配せをすると、数字の載った紙が配られた。

奴隷の分まで、全員分が用意されている。


「ヨーヨー殿は一日銀貨3枚。合計は21枚となる」


予め用意されていたのだろう、使用人が説明に合わせて銀貨を机に置く。


「これに、成功手当として銀貨4枚を加えよう。これで銀貨25枚」


おお。銀貨1枚が1万円と概算していたはずだから、これで25万円。ジャラジャラと銀貨が積まれるとだんだん嬉しくなってくるな。そして、ここまでが紙に載っている部分。


「危険手当についてじゃが、道中の出来事の話は、事前に報せを受けておる。相違ないか確認してもらいたいが」


そう言いつつ、使用人に合図して道中の出来事を時系列順に確認させていく。

素通りした盗賊はスルーされたが、前半の断続的な魔物の襲撃と、岩犬を討ち取った功績。夜間のハルアプドン・牙犬・ゴブリンの群れとの戦いとゴブリン相手の孤軍奮闘。

そんなこともあったなあと思いつつ聞いていると、リップサービスもあって自分が英雄のような活躍をしたように聞こえてきて恥ずかしい。


「……魔物の襲撃は予定されておったじゃろうが、岩犬の件や、複数の魔物の群れからの同時襲撃は危険度が高い。そこで危険手当も支給しよう」

「ありがたく」

「特に夜間の襲撃では、ヨーヨー殿の活躍がなければエモンド家の私兵にももっと被害が出ていたかもしれないと聞いておる。少し色を付けようかの」

「はっ」


テッド……いや、テッド様が手を振ると、使用人が布袋を重そうに持ってくる。

それを勿体を付けて受け取ったテッド様が、ごとりと机に置く。


「確認してもよいが、銀貨25枚じゃ」

「25枚……」


つまり25万円か。


「合わせて銀貨50枚分、異論はあるかの?」

「あ、ありません」


相場が分からないし、もしかしたら交渉できたのかもしれないが、そんな気にもならなかった。

テッド様の演出にまんまと飲まれてしまったのかもしれない。それでも、もともとの基本給+成功手当の倍額だ。十分だろう。


「よし。では次にエリオット殿じゃがの……」


その後は、呆然とエリオットの報酬について聞きながら銀貨を眺めていた。


「……占めて金貨2枚というところじゃ」

「過分に過ぎますが、テッド様のお言葉なれば、ありがたく頂戴いたします」


あっちは金貨か。

傭兵としてのスキル、信用、出した人数から言っても差があるし、妥当かな。

一回の護衛でポンと金貨が出てくるあたり、エモンド商会の金満ぶりは推して知るべし。


「ヨーヨー殿、銀貨はどうするかの? 半金貨にするならば用意はあるが」

「は、ではそのように」


話を振られて咄嗟に承諾してしまうと、机の上の銀貨が片付けられて、金貨を物理的に半分にしたような歪な硬貨を渡された。


「……これが半金貨」

「初めてかの? まあ、商人でないとあまり扱わないかもしれぬな」

「これ1枚で銀貨50枚の価値があるのですよね?」


話の流れ的に考えて。


「そうじゃ、きちんと国にも認められた硬貨じゃから安心せい」

「はっ」

「外国では認めておらんところもあるからの、困ったときはエモンド商会に持ってこれば両替が可能じゃ」

「なるほど」


エモンド商会って外国にもあるのかな? どこまで勢力を広げているのか分からんな。


「此度は誠に世話になった。港の光に惑わされず、今夜はしっかりと疲れを癒すとことじゃ」


テッド様は優しさとユーモアを併せ持ったような穏やかな口調でそう言うと、パチリと軽くウィンクした。よく分からんが、お茶目なおじいちゃんだ。


この時は分からなかったが、「港の光に惑わされる」というのは、一大観光都市であるキュレス港にある魅力的な夜の遊びに魅了されて、散財しすぎることを指す言い回しらしい。


エリオットがこれまたお決まりの返しをしているらしいのを聴いてから、礼を述べて席を辞す。それと入れ替わりでコールウィングが入室していく。これから今回の報告でもするのだろう。軽く目礼をすると、あちらも特に何を言うでもなくすれ違った。これでコールウィングともお別れか。まあ、特にさびしくはないが。


「君たちはこれからどうするんだい?」


外に出て、どうしようかと考えていると、エリオットが尋ねてきた。


「そうだな。この辺で何か魔物狩りをしてもいいし、魔物狩りの聖地ってやつにも興味がある」

「スラーゲーに帰らないのかい?」

「そう思ってたけど、ここまで来たからにはちょっとこの辺を見ていこうと思い直して」

「そうか……。僕はこれから知古を訪ねて、たぶん王都の方に向かうけれども」


一緒に行こうと言えば、連れて行ってくれるのかな?

それも考えたが、あんまりエリオットにおんぶにだっこでも困るだろう。

恒久的なパーティを組むつもりなら話は別だが。そのつもりはないし、多分エリオットも考えていないだろう。新しい地で俺達だけで経験を積むべきだろうな。


「そうか、それじゃあここでお別れだな」

「そうなるかぁ。いやいや、色々とお世話になったね」

「いやいや、確実に俺の方がお世話になっただろう。エモンド商会への紹介もしてくれたし、本当に助かったよ。実力的にも俺だけ低かったし、色々と迷惑をかけたな」

「まあ、成り行きさ。実力は、そうだねぇ……レベルが低いのは仕方ないけど、思っていたよりも活躍してくれたと思うよ」

「そうかね? それならいいが」

「まあ、これでお別れというのもちょっと急かねぇ。今晩の飯くらい共にしないかい?」

「おう、こっちの飯屋とか知らないし、助かるな。待ち合わせをするか?」

「そうだねぇ。店で落ち合うか。肉のフクロウ亭ってところが大通りにあるから、そこで日の入りの鐘で。有名な店だから、誰かに訊けば分かると思うんだけど」

「分かった、この辺なのか?」

「ここからだとちょっと歩くけど、遠くはないよ」

「了解」

「それじゃ、また夜に」

「おう、また夜な」


エリオット達が知り合いの家に向かうのを見届けたら、こっちも始動だ。

もちろん、港の光に惑わされている場合ではない。とりあえず宿を取ろう。できるだけ早く。



************************************



「綺麗な部屋ですね」


大通りで客引きをしていたのでそれに乗っかり、宿屋に向かった。

全部で5部屋程度の、小さな宿屋だったが、部屋はシンプルだが綺麗にしていて悪くない所だ。ベッドはダブル、スプリングは効いていないが、羽毛なのかふわふわの感触であり、真っ白いシーツが被せてあって清潔感がある。思いっきり息を吸うと微かに太陽の匂いがする。


今後の予定を立てるとするか。今のところ、まったく白紙状態だからな。

何をしようと思っていたっけ。


たしか、前から考えていたのは魔法の練習をする。というか、魔法について調べて魔法使い職を有効に使えるようにする。

それから、魔物狩りの聖地だな。港に丁度良い目標がなければ、聖地を目指してみるのもいい。まずはどんなところか、何が出来るのかを調べてみねばならない。

あとは装備の更新か。今回の収入もあるし、もうちょっと装備を揃えるという手がある。

優先度が高いのは、いつガタが来るか分からない俺の剣の予備。消費したサーシャの矢類に、魔銃の整備か。


まあ、その前にまったりとしている内にステータスチェックしておくか。


************人物データ***********

サーシャ(人間族)

ジョブ 弓使い(6↑)

MP 4/4(↑)

・補正

攻撃 G-(↑)

防御 N

俊敏 G

持久 G

魔法 N

魔防 N

・スキル

射撃微強

・補足情報

ヨーヨーに隷属

***************************


1レベルだけだが『弓使い』のレベルが上がり、「攻撃」のステータス補正がG-に昇格している。もっとレベルが上がってもいいと思うんだが、まあレベル10までに年単位の時間がかかったりすることもあるらしいからな。これでもレベルアップが速い方なのだろう。


「サーシャ、レベル上がっているぞ、おめでとう」

「あ、はい。……ありがとうございます?」


ピンと来ていないようだが、まあいい。ここからは二人旅だからな。サーシャの果たす役割は大きくになってくる。ドンドンレベルアップしていってほしいところだ。


************人物データ***********

ヨーヨー(人間族)

ジョブ ☆干渉者(14↑)剣士(6)魔銃士(8↑)

MP 23/23(↑)

・補正

攻撃 F

防御 G+

俊敏 F+

持久 G+

魔法 F

魔防 G+

・スキル

ステータス閲覧Ⅱ、ステータス操作、ジョブ追加Ⅱ、ステータス表示制限

斬撃微強

魔撃微強

・補足情報

隷属者:サーシャ

***************************


俺の方は補正の変化なし、と。

話によると、レベル10前後でスキルが追加されることが多いそうだが、『魔銃士』はそろそろかな?

『魔法使い』の練習と併せて、『魔銃士』のレベルも伸ばしていきたいな。才能があるのか、『剣士』よりも伸びやすい印象がある。実際に戦っている時間は『剣士』の方が長いのに、だ。


やはり『魔法使い+魔銃士』の後衛プレイが合っているんだろうか。

ただなあ。サーシャも『弓使い』だから、前衛がいないんだよな。


だが、待てよ。

地球でも巨大な熊なんかはモンスターと言っていい存在だろうが、猟友会が狩りをするにつき、鎧を着込んだ重装備の人が熊の攻撃を受け止めていたりしただろうか? そんなことはない。

だいたい銃を装備した、いわば後衛の人だけで構成された狩人が、罠を仕掛けたり遠距離から一方的に攻撃したりして仕留めていたはずだ。

つまり、後衛だけというのは、むしろ狩りにおいては一般的な構成ではないか、ということだ。

リスクを減らして狩りを行うなら、遠距離から一方的に攻撃した方が良いに決まっているのだから。

近くに寄られたら一大事なのだが、そうならないように知恵を絞るのが狩人なのである。


「要は、自分の工夫次第ってことかなァ。サーシャはどう思うよ?」

「……どういう話の展開かが分かりません」

「『剣士』を伸ばして魔法戦士として戦っていくか、魔銃と魔法に絞って遠距離から殲滅するマンになるか悩んでいるんだけど」

「はい」

「後衛2人だとすると、近付かれたら怖いかね?」


そう問うと、サーシャは首を傾げて少し考え込んだ。


「あの、前提としてですが」

「うん」

「パーティは組まないのですか? あるいは奴隷を増やすとか」

「パーティは必要に応じて組むけど、基本的には自分達だけで完結したいな。奴隷は金が足りればあるけど」

「戦闘奴隷で優秀な前衛となると、値段も高そうですからね……難しいかもしれません」

「そうだな。だから、基本は2人で程々に魔物を狩って行けるといいよね。ゴブリン狩りしていたときみたいに」

「なるほど」

「えーと、それで?」

「そうしますと、そもそも人数が少ないのが常ということになりますよね?」

「ああ」

「どちらにせよ、まともに正面からぶつかるのは悪手になります。ご主人様が前衛を担っても、です」

「ふむ」

「それならば、火力を重視して後衛に徹し、正面から当たらないように立ち回るのが無難かと考えますが」

「なるほどねぇ」


下手に万能型を目指すより、特化してリスクを削ぐ形の方が良いか。そうなると、やはり『魔法使い』を使いこなせるようになりたいな。いや、そもそも魔法が後衛向けとも限らないか。ちょっとゲーム的価値観に囚われすぎか?

前衛でも便利に使えるかもしれないし、案外射程が短いかもしれない。


「……やっぱり魔法について調べて見るか」


そういう結論になった。


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