残念ビッチ

 私にまとわりついたレッテルが、私を私ではないものにする。


 差別ではなく区別だと他人は宣うが、どっちだろうと私の心に深い傷を残すのは言うまでもない。


 手足を「残念な奴」というレッテルで縛られ、口を「もったいない奴」というレッテルで塞がれ、目を「変な奴」というレッテルで覆われた私は一体誰なのだろう。


 教えてください。


 教えてください。


「他人の目など気にしなくていい。」


 そう書かれた本を破って捨てた私は残念ビッチ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る