国語のテスト問題は嫌い

 私は根っからの文系で、国語が大好きだった。


 教科書に載っている物語や詩には答えがなく、好きなように捉え、考える事ができるから。


 私達は自由で、何者にも縛られない。

 そんな風に思っていた。


 ただ、国語のテスト問題は嫌いだった。


 本来なら自由なはずの解答に「模範」を与え、私達を縛り付け、無理矢理に序列を作りあげる。


 私の将来は「ア」や「イ」や「ウ」で決まらない。

 私の未来は10文字以内で決まらない。

 私の明日は―――






 いや、もしかしたら意外と簡単で区別化できるのかもしれない。


 ただ一つだけ、確信できるものがあるとすれば……


 私は国語のテスト問題が嫌いだ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る