少女と道化はかく語り
陸昼すず
第1話とある少女の晴れの日
いつも彼は、そこにいた
奇抜な衣装を身にまとい、奇天烈なメイクを施した顔で、私におどけて笑うのだ
毎日、毎日
同じ時間に、同じ場所で、同じ格好をしては、彼は踊ったり、歌ったりしながら芸をする
途中で失敗するのも、同じ芸の、同じ場面
最後の最後で、彼はいつも失敗する
「また、失敗したね」
「そうですね…」
「何で、他のにしないの?」
「これしか出来ないのですよ…」
「変な
「よく、言われます」
そう言って、彼はまたおどけた様な苦笑い
では。と声をかけてから、いつも通り路地裏に消えて行く
それを見るたび
まるで彼は、幽霊のようだと私は思う
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます