勇者と大賢者の出がらしと呼ばれました。

雲雀とツバメ

第1話父、母が死にました。


 父は勇者、母は大賢者でした。


父の名はガルド・ライデン。母の名はターニャ。

同い年の享年59歳母は追いかける様に死にました。


ここはエデン王国、世界で1番でかくて

強い国です。


なにせ僕の父と母が生まれた故郷だから。


30年前異世界から現れた魔王を討伐したのが

父と母だ。


母が僕を産んだのは49歳。


よくそんな歳で子供を産めたなと思う。

母は大賢者で寿命まで20代の若さを保つ秘術を

使用していたからだ。


僕の名前は父がつけてくれた。

ライトニングだ。

カッコいい名前をありがとう、お父さん。


父が死んだ後に母が

「私も明後日お父さんの所に向かうわ、

肌身離さず身に着けていなさい。きっとあなたを助けてくれるから」と

形見に真っ黒な数珠のネックレスを渡された。


意味は分からなかったが葬式の時から装備している。


葬式が終わり身よりのない僕の家に親族を名乗る

輩が来る。

コンコン

「はい・・・」


「ライトニング君私は君のお父さんの弟だ。

君の面倒を見る様に死ぬ前に頼まれてね。

財産管理は君には無理だ。

おじさんが管理してあげるから

出てきてくれないか?」


「弟なんてお父さんには居ません!

帰ってください!」


「チッ!」


この後もおばさんを名乗る者や。

昔の勇者のメンバーだったとか

嘘つきがいっぱい来た。


昔話はよく聞いた。


メンバーは高位クラスの聖戦士(クルセイダー)の

ヒジリさん46歳

実は異世界人らしい。


もう一人は最強種族の龍人

アルティメアさん200歳は超えてるという人らしい。


後は信用できるのは元エデン王と亜人で

黒猫族の大臣だ。


息子に王を継がせ大臣が監視をしている。


今は大臣が保証人代わりにたまに幼馴染の

同学年の娘(ノワール)が

様子を見に僕の家に顔を出す程度です。


今は4学年なので15歳になったら

冒険者になり困った人を父と母の様に助けたいと思います。


今日から夏休みが始まった。

ノワールが宿題の自由研究を一緒にやろうと

尋ねてくる予定だ。


コンコン


「開けなさいよー!来たわよー!」


「ノワール、どこ行く?」


「遊びに行く訳じゃないけどね、カンノ川行きましょうか

今日は暑いし」


「あの木陰で座れるところ?」


「うん」


一応彼女は大臣の娘で貴族の括りではないが父が

公爵より偉い地位にいる。


両親が死んだ後、僕はいじめにあっていた。

なぜか?

両親が最強だったのに僕はLV1魔法や体術剣術が学年一

最下位だからだ。


勉学は魔術、地理、歴史、語学。

武術は体術剣術だ。


優秀なのは地理、歴史、語学。魔術の知識はあれど

LV1すら発動しない。魔力は圧倒的に高いのだけど意味がない。


武術はからっきしだ。


なので僕のあだ名は『でがらし』だ。




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