第3話


さて、生まれ変わりをしちゃったけどどうしようかな。


このまま育っていくことになるだろうし…


前世ではお父さんとお母さんは仕事で出張中だから良かったよ。あーあ、どうせだったら最後に電話でもして声、聞きたかったなぁ…


…もういいや、今は目の前のことに専念しよう。前世のことを今悔やんでも仕方がない。


「いい?貴方の名前は『優』。森川優よ。」


母親が言った。


え?その名前って…前世と……同じ…


もし、この世の中に神様が存在するのなら、神様は本当にいい性格をしていると思います。


じわり、目から無数の涙が出てくる。


「ふぇぇぇぇぇん」


「あらあら、どうしたのかしら?」


とうとう私は泣き出してしまった。(赤ちゃん語だけど…)


名前……だったそれだけでこれだけ泣いてしまう。


両親から貰った大切な名前。何があっても変わらない。


前世と同じ名前、『優』


私の大切な、名前。

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