活動報告④

いやはや、毎回言っていますが、名作ばかりですね。


現時点で驚いているのですが、アレだけのストーリー的な拘束があったにも関わらず、全く別物のお話として楽しめる、という事です。


思えば、少女マンガなんかは大抵は同じ流れですよね。

・入学と同時に衝撃的な出会い

・最初は印象の悪かった彼だけど実は優しい一面があって

・どうしよう。いつも彼の姿を追ってしまう。

・俺、好きなんだよね、この曲。スタンドバイミー。踊ろうか ←

・めでたくお付き合い、末永く爆発する


でも、その展開が解っていても面白いのは、キャラクターの味付けや作者の演出の妙が生きているからなのでしょう。


今回の物語も、そういう意味で楽しめたのかも知れません。

若い繊細な感性、大人から見たノスタルジックなあの日々、女性から見た男の子。

色々な視点からこの物語が語られます。

実に勉強になります。


本企画に参加されている作者様の中には、今回の企画によって得られた刺激によって、別の作品などを書きたい! という欲求が湧いてきている人もいるかも知れません。


そんな栄養剤的な企画になってくれれば、と思います。



さて、本日の拝読記録とご紹介を。



■達見ゆう 様

https://kakuyomu.jp/works/1177354054887211309

大変気持ちの良い作品。春子の味付けがとても良く、対照的な味付けの夏男君。

それらの小気味よいやり取りが楽しく、素直に応援したくなる。筆致も安定しており、細かい設定がちゃんと練られ、それをあっさり書く辺りが見事でした。

特筆として、彼が黒板に向かうシーン。このアプローチはなかなか他作品で見られませんでした。何より美しい。本作品は、夏男君の春子への愛情を、強く感じました。



■英知ケイ 様

https://kakuyomu.jp/works/1177354054887236495

これは驚き! ライトノベル風味として仕上がった作風が魅力的ですが、なんと言っても、春子の渡航先をあんな場所に設定するなんて! 本作は、今回のあらすじをなんとファンタジーに落とし込んだ意欲作です。

特に後半に向け徐々に世界観が判明していくのが良いですね。これを一話とするなら、続編が読みたくなります。



■毛糸 様

https://kakuyomu.jp/works/1177354054887208798

繊細な描写が目を引く作品。独自の表現を用いている場面が多く見られ、情景描写の宝庫です。それら美しい言葉で映し出すのは、失恋の悲壮感に駆られた目から見た、彼の世界。恋を失うことで、自分の居場所まで失ってしまったかのような深い悲しみが、等身大の高校生によりそっているようです。




やはりフォーカスされる場所が違うと、面白いですね。


本企画は作者様で盛り上がっていくための企画です。

コメントで内容をお伝えする際にも十分な配慮をお願いすると共に、しかしお気軽に挑戦して下さい。受け取る方も、言葉の真意を多方面から捉え、成長のチャンスとして受け取っていただけばと思います。



それでは、また。

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