サイドストーリー 夏の声優ライブで大喝采を・・・・
夏休み最初のとある日、木野原樹は、親友である都と推しのアイドル声優である公方寧々が出演する人気アニメの声優ライブに行く事になったのだが、なぜかその直前に急用があるから来れないらしくしかも宗介もインハイに向けての合宿の為に彼もいけないので、チケット代がもったいないので適当に声をかけ、ある人物を誘いライブに向かう。
「すまんな・・・・・・那智田急に呼び出してしまって・・・・」
「ううん。別にいいよ。あたしもこういうライブは初めてだから」
那智田は初めてのライブの為大人しいそうな表情から笑みが顔をこぼれていた。
彼女も公方寧々の歌声によって魅かれた樹の同士のようなもので当日に樹に呼ばれその日はバイトもなく家で夏休みの宿題の最中だったので行く事になったのだ。
「(・・・・・・・・・はぁ・・・・・・またまた那智田と前の勉強会に続き最近一緒にいることが多くなったな・・・・)」
「(やっぱり、二人か・・・・そりゃ当然だよね)」
最近この二人は偶然にも会う機会が多いのでお互い目をそらし他人の振りをしながらよそよそしくして向かった。
「(冷静に慣れ木野原樹・・・なんでこんなに緊張してんだ?普段の俺なら珍しく話しかける異性の相手には、はっちゃけるタイプなのになぜ行動を示しなさい・・・・・それは簡単な理由だ。彼女は非処女だからだ・・・・いくら彼女が欲しい俺でも守らなければいけないルールがある。それは女の子がいかに他人の男に汚されていないかだ。それはエロゲでも同じルールだ。いくら俺がドMでもさすがにエロゲで非処女の相手や未亡人や人妻に罵られ興奮を覚えようと恋なんて発展することは無い。綺麗なままで一生をささげたいのだ)」
これが木野原樹の無駄なプライドだ。なぜ彼が涼浦達ビッチグループに目の敵をしてるのはというと、男の前で軽く股を開きそうなギャルやビッチやヤンキーを軽く軽蔑しているのだ。そんなものに結ばれると、過去に遊んでいた男に絡まれ、修羅場でドロドロな関係になり最悪な展開になるであろうから、自分ルールを添えているのだ。
現に目の前にいる那智田優子も一か月前に柔道部の先輩と交際してるがとある理由でぐだぐだに別れているのだ。なので過去の男に未練がありそうな相手には一定な距離を保っているようだ。
「とりあえず、いくか。ほらよ。ペンライト」
「ありがとう」
樹は、静かに都の分のペンライトと事前に買ったペットボトル飲料を渡し少し距離を離れながら、中に入る。そこはさすが、有名アニメなだけあって、観客の人数もかなり入っており、始まってもないなのうるさく響きあっていた。
「はははは・・・・やっぱ騒がしいな。みゃこのやつは来ない方が良かったか?」
「木野原君もしかして、ライブ初めてなの・・・・」
「・・・・・ああこれが初めてだ。まさか応募で二名当たるとは思わなかったよ・・・」
「そうなの・・・」
「それより離れるなよ。こんなに混んでちゃはぐれるからな・・しっかりついてきてくれ」
「うん・・・」
那智田は、知り合いの顔を離れないように必死に人ごみを潜りながら指定席に着くことができた。
「ところで、木野原君これってどのアニメのライブだっけ?」
「あん?そんなの知らねぇのかよ。これだよこれ、『アイライバー』のライブだよ。アニメ業界ではそこそこ有名なはずなんだけどなぁ」
樹は、そのアニメに映っている主流メンバー5人のアニメキャラの画像を那智田に見せる。『アイライバー』・・・・・・そのアニメ内容は、文字通り画像に映っている5人の女子高生が、スクールアイドルを設立し、他の高校のスクールアイドルを押しのけながら、頂点を目指す王道アイドルアニメのようで、ソシャゲやアニメ化は勿論映画の予定もされるほど今のアニメ業界ではプチ流行しているアニメのようだ。公方寧々は出演しているライバル校の一人にして主人公の最大のライバルというポジションをしているようで、名前は
「ちなみに、言い忘れたが目的の寧々様が出るのは冒頭の紹介だけで、歌うには後半だぞ」
「え?・・・・・あっ本当だ。後半だけ見たかったのに・・・・」
「すまん言い忘れた・・・前半は、主人公アイドルメインで、後半がライバル校メインだぞ。それにこのチケットは後から来ると受付して入ることが出来ないからライブ開始時に必ず受付を終わらす必要があるんだ。もし嫌ならここにいったん出て、後半になると戻るのはどうだ」
「ううん我慢する」
せっかく来てしまったので那智田は首を横に振らず、最後まで楽しむことを選んだ。そしてほどなくすると、始まりを迎え、冒頭の紹介で公方寧々が出ると二人は、他のファンと同じ飛び上がった。
「うわぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」
声優ライブは順調に進み後ろのスクリーンの画像と声優のダンスと踊りで盛り上がっていたので声優やアニメに
そして、前半の部が終わり、後半の部を迎えると二人のお目当ての推しのアイドル声優の公方寧々が出て着てくる。
彼女は、黒髪をなびかせ、演じているキャラのコスプレである制服を着こなしながら広い壇上をピョンと跳ねて出演し、後ろのスクリーンが彼女の顔をドアップされてチャームポイントである左目下の泣きほくろが、会場内の寧々ファンを魅了される。
ちなみに彼女が演じてるライバルキャラはお嬢様高校であってか制服は白の軍服のような制服で、おまけに演じてるキャラもちょいSの性格なのでドMの木野原樹は、その姿を見るたびに恍惚の笑みを浮かんでいた。
『みんな~~~~~~~~~盛り上がってる~~~~~~~』
『寧々様~~~~~~~~~~~~』
『怜音~~~~~~~~~』
『うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ』
『L☆O☆V☆E、L☆O☆V☆E、L☆O☆V☆E』
「ほら那智田・・・みんなと同じに叫べ・・・L☆O☆V☆E寧々様~~~~~~~~蹴ってくれ~~~~~~~~』
歌う前からして会場からは、喝采と共に彼女の名前を呼んで徐々に会場のボルテージを徐々に上げようとしてた。
『まだまだ、声が小さいよーーーーーーもっと大きな声でーーーーーーー』
『L☆O☆V☆E、L☆O☆V☆E、L☆O☆V☆E』
『L☆I☆O☆Nライオーン!!!』
『L☆O☆V☆E、L☆O☆V☆E、L☆O☆V☆E』
「(今一瞬、どこかの仮面ライダーの変身音が聞こえたような・・・・・まぁいいか・・・・言われた通りにしないと・・・」
皆が盛り上がりを見せてるので那智田は恥ずかしさを覚えながらも声を張る。
「L☆O☆V☆E、L☆O☆V☆E、L☆O☆V☆E寧々様~~~~~~~~」
『よしっ!!!これでみんなと心が一つになったね~~~~~~じゃあ歌うぞ~~~~~~』
『いえ~~~~~~~~~~~~い』
団結が一つになりボルテージが最大になったので寧々本人もテンションが上がり彼女の天性の才能の一つである歌声が響き渡った。
~~~~~~~~~~~~~
長かったライブも終演を向かえ、二人は会場から出た後、グッズをある程度買い、長らくギューギュー詰めが多かったので、那智田はグッタリフラフラしながら出ようとする。
「木野原ありがとう、私もう帰るね・・・・」
「おいおい、まだ終わってないぞ、せっかくチケットがあるんだから握手会に行こうぜーーーー」
「握手会か・・・・・もう少し頑張ってみるか・・・・」
「よっしゃーーーー最後の踏ん張りだぜ。(ははっ・・・・・なんで俺那智田なんぞにエスコートしてんだろ。非処女は悪、ビッチは憎むべき敵だ)」
樹は、本心と疲労を抑えながらも那智田と一緒に握手コーナー並ぶのだが、さすが有名人気声優の握手会だけあって、警備も厳重だった。
「寧々さん、ライブ良かったですよーーーーCD100枚買いました」
「ありがとうございますーーーーーーでは次の方どうぞーーーーーーー」
しばらくし、列が進むと憧れの公方寧々に近づきを見せ、樹は最後の力をふりしぼり本能をむき出しにして、大声を張っていた。
「やったぜ。もうすぐ寧々様だ。寧々様・・・・・・寧々様ーーーーーーーーーー」
「ちょっと木野原君叫びすぎ」
そんな時一人のスーツの男が樹の前に立ち取り押さえられた。
「おい、なにすんだよ!!!」
「はい不審者発見。直ちに外に出ようか・・・・」
「不審者って・・・・別に俺は叫んでただけじゃ・・・・」
「言い訳は聞かん。さっさと出ろ」
「あれ・・・・大河君?」
「なに・・・・」
理不尽な目を合う樹を那智田はある変化を覚える。
それは樹を後ろから強引に取り押さえているマネージャらしき黒スーツの男はよくよく見ると都のようで、クラスメイトである、二人は驚きを見せ、都は、樹から離れ、ばれたかと言いたそうに顔を逸らしながら顎をくいっと抑えていた。
「何の事かな・・・・」
「とぼけんな・・・・どっからどう見てもお前だろ?こんなとこでなにしてんだ・・・」
しばらく沈黙し、ある答えを出した。
「バイト・・・・・・夏のバイトACT《アクト》Ⅱだ・・・・」
疲れを現わしてるように半分死人のような顔を二人に向けていた。
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