一学期最終日・・・・・・お疲れ様にて
今日は一学期の終業式なので、明日から晴れて夏休みだからクラス内でお疲れ様会を涼浦のバイト先でやるらしく夕方7時ごろそれに参加することになった。
俺と樹とかは基本陰キャなのでこういうリア充や陽キャがしゃしゃり出るイベントは基本断るのだが、ざーさんが声をしつこく声をかけるのもあるが、なにより乃希亜が珍しくこういうイベントに参加すると言うので一緒に行くことにした。
ちなみにそれをやる涼浦のバイト先は、なにやら巷ではそこそこ有名な居酒屋らしく、そこの店主と涼浦は親戚らしいのでこの会の料金は、サービスしてくれるようだ。
「いらしゃーーーーーい。お、大河アンタら来てくれたんだ。みんなもう来てるからこっちにどうぞーーーーーーーオジサン!!!クラスメイトまた来たから案内するよーーーーーー」
「あいよーーーーーーーーギンカちゃんもここはいいから上がってみんなと一緒に楽しみなーーーーー」
「ありがとうございまーーーーーーす」
それもあるけど一番驚きなのは、店に入ると普段のギャルビッチの涼浦が一変してすっぴんで真面目に制服を着て接客をして・・・働いてるんだけど。
しかも生粋の陽キャなので居酒屋の従業員にありがちな無駄にテンションが高い対応についていけてるんだけど・・・・・
改めて思うと、居酒屋のようなノリのバイトを選ばなくて正解だったわ。
ともかく俺達は奥の座敷に向かうとクラスメイトの何人かが先にいてガヤガヤと話していた。
見る感じ、そのお疲れ様にはクラスメイトは殆ど来ていてるようで、席は適当に乃希亜の隣に座るのだがその向かい側の席には・・・・・なぜかざーさんと仕事を先ほど終えた涼浦が座っていた。
「あ?なんでてめぇがこんなとこにいんだよ。他行けよ」
「は?うちがどこ行こうと勝手だし・・・・・・つーか頼んでもないのになんで来てる訳?ウザいんだけど・・・・」
「あ!!!」バチバチ
「は!!!」バチバチ
座って数秒も経たずにバチバチと火花を散らしてるんだけど・・・・・
喧嘩するなら余所でやってくれ。
「まぁまぁ、それよりも・・・・みんなある程度集まったからそこそろ始めよっか・・・・・では・・・・改めまして・・・・・・みんな~~~~~~~~~~一学期お疲れ様~~~~~みんなと次に会うのは夏休み中の課外授業・・・・はたまた二学期までだけどみんな有意義な夏休みを送ってね~~~~~それでは・・・・・・・」
『乾杯!!!』
グラスが全員に来るのを確認するとざーさんは中心に立ちあがり皆一切にグラスを持ち乾杯をし、みんな一斉に注文を始め適当にご飯を食べて行った。
普段とは珍しい交流なのでいつものメンバーで話すグループも入れば、中にはめったに離したことないクラスメイトが盛り上がった拍子で話しかけることになることもあったしはたは、いつものように誰とも関わらずに静かにご飯をありついていたりスマホをいじったりするのもいた。
で、問題の涼浦と乃希亜とは言うと・・・
「アンタさぁ前から思ってるけど、そういう目つきが気にならないんだよ!!!」
「ああそうかよ、オレもてめぇのこと
「はぁ?大体アンタみたいなヤンキーがなんで大河と付き合ってる訳、ずっと目をつけてたのに横取りしないでくれる?」
「ああ?てめぇはただMicuniと親しくなりたいだけだろ?」
「なんていった!!!うちまだ大河の事諦めてないし!!!なんなら大河の事誘惑して寝取ってやろうか!!!」
「やれるもんならやってみやがれ!!!ビッチが!!!」
未だに飯食いながら喧嘩していてるし・・・・・ずっとこの調子なのでみんな、喧嘩をほっといてるんだけど・・・・
まぁ、それでも以前と比べてなんだかギスギス感がない普通の兄弟げんかに似たような感じだよな・・・・・・
仲が悪いのは変わりはないが内心はお互いの事をちゃんと認め合ってる感じはあるように見えてくるな。
「おーーーーーいみゃこにざーさん、お前らいつまでもこんなところで、つまらない喧嘩する狂犬二人はほっといてこっちにこいよーーーーーー」
『うっせぇし(うるせぇぞ)!!!!!木野原、ぶっ殺すぞ!!!』
「ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ。なんで俺に噛みつく時だけは息が合うんだよ。お前ら本当は仲がいいだろ!!!」
はははははははははははははははは!!!
色々問題があったお疲れ様だったが、人ごみとかガヤガヤしたところが苦手な俺が言う事ではないが・・・・今思えるとこういうのもたまに悪くないと思ってしまった。
そのお疲れ様会もいつの間にか終わってしまい、各自別れて二次会に行こうとしているらしく俺達はどうしようか悩んでいた。
ざーさんからは涼浦とカラオケで二次会をするらしく、樹も宗介を連れて、ファミレスでエロゲ談義をするのを誘われたがどうするか・・・・・
俺はやっぱり・・・乃希亜との空間を大切にしたい為に二人で・・・・
そう発言をしようとした時、聞きなれたバイク音が居酒屋前に停車すると真っ先に俺に飛びかかってきた。苦しい・・・・
「みーーーーーーーーーーーやこっ!!!!やっと終わったか!!!愛しの愛しの可愛いお姉ちゃんが迎いに来てやったぞーーーーー」
「姉ちゃん!!!」
「Micuniさん・・・・・どうして」
「何すんだよ姉ちゃん。みんながいんのに恥ずかしいだろ!!!」
「ミヤの言う通りだ。てめぇ突然来やがった癖にベタベタといちゃつき始めるんじゃねぇ!!!!」
「うるせぇぞ。チンピラ!!!!こっちは大好きな弟を満喫してんのに邪魔すんな。大体な・・・・なに弟の名前を下の名前で親しく呼んでるんだ。そんなの姉ちゃんは許さねぇぞ!!!」
出会って僅か数秒で、人がいるのにも関わらず猟奇的な行動をして醜態をさらしてるんだけど・・・・・相変わらずの弟キチだ。
「おっと、愛する弟だけじゃ寂しいもんな。ほらお前達も・・・・」
「え?やっ止めてよーーーーーーー三国さん」
「遠慮するなって!!!宗介お前相変わらず可愛いな!!!ほら私が思いっきり可愛がってやるぞ・・・・ギューーーーーーーーー」
「あ・・・・・・あああ・・・・・・・」
「宗介お前どうした・・・・・ダメだ気絶してる・・・・」
「ほぅら、樹お前も食らえ」
ギューーーーーーーーーーー
「みゃこの姉ちゃん流石に人前で・・・・・は・・・・・でも悪くない・・・・・・・か・・・・もっとお願いします・・・・・・」
「な・・・・・・・・・な・・・・・・な・・・・・な・・・」
姉ちゃんの暴走は止まらず、勢いはさらに増してその光景を見た樹と宗介を俺がやった時と同じく、イタリアンなハグをしており、それを見た涼浦は口を開け呆然としていた。
「な・・・・・何をしてんの・・・・・Micuniさん・・・・沖ならまだしも、木野原相手に・・・・」
「実は姉ちゃんは宗介と、樹の事も相当気に入ってるらしく・・・こうして目が合うたびに抱き着こうとしてんだよ」
「そうなの・・・・もしかしてMicuniさん、凄い性癖の持ち主だったりして・・・・・・げへへへへへへへへへへ」
「少なくとお前よりはマシだと思うぞ」
姉ちゃんは、ただのブラコンではあるがものすごく母性があるというか、気に行った人間には遠慮なく抱き着くという癖があるからな。
一度抱きつくと母性本能をくすぐるかのように甘えてくるから、大抵の人間ならまずダメにしてしまう人間破壊兵器と言えるもんだから・・・・・俺も昔はそれを何度も食らったせいか耐性ができて利かなくなったのだ。
現にそのハグで先ほどまで大人しかった宗介が姉ちゃんのハグで一気に生気を奪われたようによだれを垂れながら放心状態になってるのだ。
まぁ宗介の場合は昔からうちの姉ちゃんの前にいると年上のお姉ちゃんであってか緊張して人見知りするから、余計に可愛がりたいと思われて標的になってしまうからだ。
それは今も治らず現在に至るって言うわけだ・・・・
まぁそれが、樹を剣道に打ち込んでしまうしてしまうきっかけになってしまうけど・・・・今はいいか・・・
それはさておき、先ほど樹が姉ちゃんのハグにご満悦なところ、涼浦がすごい剣幕で突っ込んできた。
「なぁ!!!!木野原なんでアンタがMicuniさんに抱き着かれる訳?マジで理解にに苦しいんだけど・・・・うちでさえまだ抱き着かれてもないのに・・・・」
「なに?もしかして嫉妬してる訳のか・・・・そうかそうか、お前は俺に嫉妬してるのかははははははははははははは!!!!」
樹はただでさえ暑苦しい顔をより気色悪い顔を浮かべながら爬虫類のような動きをして涼浦の目の前に飛びかかり煽り始めたようだ。
「その顔が見たかった・・・・・俺に嫉妬するその顔が・・・・・・ゲハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ」
お前はいつからロイミュードになったんだ?というかしゃくれすぎて顎がとんでもないことになってるぞ・・・・
「ぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐ・・・・うっさいし!!!」
「ジュン・・・・・ゲバル!!!!」
涼浦の逆鱗に触れたか樹は脛を蹴られてノックアウトしていた。
というかなにさっきの変わった叫び声?
「ギンカさすがにやりすぎじゃない・・・・ここは頸髄に一撃食らった方が良くなかった?」
「アンタも随分と恐ろしい事言ってるんだけど・・・・それはともかく・・・・Micuniさんうちも・・・・」
「ゴメンギンカちゃん、これから弟とのイチャイチャデートがあるからまた今度な・・・・」
「・・・・・・」ガーン
「ギンカ!!!」
まるで、漫画みたいな分かりやすい感じの落ち込み方をしてんだけど・・・・
一言で簡潔するとお気の毒しか言えないな。
「さぁてと、我が弟よ・・・・お前には選択権はないからちゃんと私に従え、でないと今夜は寝かさないぞ☆」
抵抗しなくても寝かさないだろ、アンタの場合。というかいい年した20前半の大学生がウィンクしてぶりっ子演じるな・・・・身内の俺からしたら激寒だ。
「おい、てめぇ!!!こっちはこれからミヤと」
「と言うわけで、チンピラ、お前とのイチャイチャは今日は終わりにして貰うぜ。こっからが私のステージだぁ!!!!」
なんで
まるでオレンジの鎧武者に変身しそうな感じで俺を持ち上げバイクに乗せ強制的にバイクを乗ってどこかに疾走して、強制デートが始まったようだ。
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