ヤンキーが妙に俺に絡んでくるけど推しのエロゲ声優だからどうということはない
夕凪
一章 妹萌えはヤンキーに引けを取らない
おにいちゃんはエロゲが大好き
『おにいちゃーーーーーーーん起きて。朝でございますよーーーーーーーー。
おにいちゃーーーーーーーん起きて朝でございますよーーーーーーー』
「ん・・・・・・・」
朝っぱら可愛らしいアニメ声のアラームを響かせながら俺は、スマホのアラーム機能を止め目覚め、すぐにスマホの画像を開き今ハマっているエロゲの『ドキドキ☆シスターメモリアル』に出てくる主人公の妹である『間藤さだか』ちゃんに挨拶する。
『ドキドキ☆シスターメモリアル』とは18禁のPCゲームで、内容は主人公と妹のさだかちゃんが二人暮らしで過ごしてるある日、孤児院を経営した両親の遺言で身寄りのない、年下の女の子三人を義理の妹として一緒に住んでくれないかと残してあったので、主人公はその日以来、妹さだかを含む四人の妹とはっちゃけながら過ごすドタバタラブコメエロゲなのだ。
「むにゃ・・・・・おはよう。さだかちゃん。おにいたま起きましたよーーーーーーー」
これが俺の一日の日課である。うんやっぱりさだかちゃんのアラーム声で起こされて画像を見るのいいなぁ。このまま画像に向かってキスしようかと思う。
なぜなら今の俺は朝から盛っている状態なので目の前にいる桃髪サイドテールロリ顔貧乳王道妹ヒロインの画像に向かってキスをしなければならないのだ。そう思いながら俺は冷たい液晶画面に唇を近づこうとすると背後から気配を感じる。
「ん〜〜〜〜〜」
「なにやってんだ・・・・・・・・・・お前・・・・・」
「うお・・・・・・・・姉ちゃん!!!!!」
そこには俺の姉が起こそうと俺の部屋に入ろうとしていて運悪く一部始終を見てしまい引きつった顔でそっと声をかけてきた。
朝から最悪だ・・・・・・・
6月の上旬ジメジメとした季節が始まろうとしてる中、この俺、高校二年の
この俺はれっきとしたエロゲオタクで、ジャンルは女の子がひどい目にある凌辱系やヌキだけが売りで台本が皆無な卑猥なエロゲ以外なら主に純愛もののエロゲは大好きだ。最近は歴史上の人物が女体化し史実通りの活躍するものにハマっているが、一番は妹とイチャイチャするエロゲがお気に入りだな。
なんせうちには妹がいないし代わりにいるのは酒、タバコに部屋が汚いという典型的のダメ姉貴しかいないから苦痛になってしまう。
ああ・・・・・・母さんどうして俺に妹を作ってくれなかったんだ。最初からデレてくれる妹でも兄を見下すツンデレでも、家庭的のド天然でも最悪でもヤンデレ妹でもいいんだ。俺は妹に飢えているんだ。
次々と登校している生徒にばれないようにこっそりと画像のさだかちゃんを見る。
俺がエロゲにハマっているのはうちの学校にいる数少ないエロゲ仲間と同じクラスの幼馴染しか知らない。
もしそれ以外の人間にそれがバレてみろ。公開処刑待ったなしだぞ。知っての通り高校生でエロゲとはもはや禁断の果実のようなもので扱いを間違えれば一生拭うことができない程の十字架を背負うことになるのだから扱いには注意が必要だ。
だけどそんな代物でも俺はエロゲは離さない。『エロゲは人生』これが俺の座右の銘だ。
画像のさだかちゃんを眺めてるといつのまにか校門に着きそこには運悪く生活指導の先生の山垣が荷物検査していた。
いけね。今日がその日だとすっかり忘れてた。
今日エロゲ仲間に、エロゲを返そうと思ったのにもう引き返せない。どうやってこの状況を打開すればいいんだ・・・・・
「おい、九頭竜ちょっと待て!!!!」
「あ?」
俺が恐る恐る校門に入ろうとした時、俺より少し前に歩いている金髪の女生徒が先生に止められる。確かあいつは、同じクラスの
「なんだお前顔に傷あとがあるじゃないか?また喧嘩でもしたのか?」
「あ?うっせぇな。てめぇには関係には関係ねぇだろ」
「お前教師に向かってなんだその口の利き方は?」
「うぜぇな。もういっていいか?」
そう言いながら九頭竜はポケットからチュッパチャップスをタバコのように口を加え周囲を威嚇し、カバンを後ろから下げて持ちながら進むが、先生方が九頭竜の方に追いかけてくる。あいつが注意を晒してる間なんとか荷物検査をされることなく通過することが出来た。ありがとう九頭竜お前はクズだが先生を寄ってくれるのがお前の唯一の誇らしいところだ。俺は九頭竜が先生と揉めているところを含み笑いをしながらそっと近づき通過しようとする。
「いいからカバンの中身を見せなさい」
「おい、何勝手に取ってんだよ。てめぇオレのカバン返せよ!!!」
「え?」
普段冷静で人を寄せ付けない気配を漂わせる彼女がカバンを取られて高声で叫ぶ中俺は違和感を走る・・・・・・
この癒される聞き覚えがある声どこかで聞いたような。確か『ドキシス』の間藤さだかちゃんの声優であるエロゲ回の期待の新星『辰己ノア』さんと声の性質に似てる感じがするんだけど・・・・・・気のせいだよな・・・・・・
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