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@sasasa3

設定等

雑なこの世界の設定

【異世界設定集】


●男女差別について

 男女差別はあるが、現代の地球程度のもの。

 かつての地球のように激しい男女差別がない理由として地球のように考え方が進んでいるというよりは、肉体的優劣の他に魔術による優劣があるためである。肉体的特徴は異世界でも変わらない。一般的に男性の方が女性より筋肉質だったり、身長が高かったりする。だが魔術の優位は性別に依存しない。そのため極端な男女差別はない。むしろ男女間の差別よりも種族間の差別の方が強い。


●種族

 人間・獣人・エルフ・ドワーフ・人間とのハーフが存在します。大陸的に見ると比率は4:1:2:2:1です。獣人ですが神聖グランツ帝国が虐殺を行ってきた数を減らしていきました。人間とのハーフは主にシーン国より西に住む傾向にあります。特にシーン国から東は獣人が極めて少なく、獣人の国と友好国であるクレール王国に多く見られます。


●魔力

 生物が生きるために使うエネルギーや熱エネルギーなどとは全く別に、この世界にあふれるエネルギー。生物や大気、水や鉱物等様々なものに存在する。生物は場所を移動したり食事することで。水や大気は流れることで。鉱物などは性質にもよるが主に長い年月をかけて周囲の魔力を蓄積することで魔力が大きくなる。

 主に魔術の発動のエネルギーに使われる。他にも地球では起きなかったような現象を起こせるエネルギーであるが人などが手を加えずに何か現象を起こすには偶然性や大きなエネルギーが必要になる。

 この世界で生きるものはこのエネルギーの存在を自分から感じることができる。その魔力の感じ方は体力のようなもので、「元気」「まだ動ける」「疲れた」のように漠然としたものである。また才能のある者や魔術に優れるものはその魔力の感じ方がより明確に感じる。さらに自分以外の生物やモノに対しても魔力を鮮明に感じることが可能。大きい魔力は素人でも感じることはできるだろうがそれは危機的なものだと感じてしまうかもしれない。

 魔力が枯渇することは現状ないだろうと考えられている。魔力のない空間を作ろうと思えば可能ではある。だが牢などにその技術を用いるのであれば大気にあふれる魔力を使用し、魔術を持って罪人を封じれば良いし、魔力のない空間を作るための魔術に使用するコストが見合っていないので現実的にはやる者がいない。

 この世界の魔術が枯渇することがあればそれは世界が終わる時だろう。


●魔術

 魔術は生物や大気、水や鉱物等様々なものに存在する魔力リソースを消費して発生する現象。主に人為的に起こすものがそう呼ばれる。

 攻撃や防御に使用する魔術に必要な魔力は基本的に多く、それ専門に練習しなければ発動は難しい。基本的にディフェンスよりもオフェンスの方が発動に必要な魔力が少なく、戦闘職に就くものはコストパフォーマンスが高い攻撃魔術を学ぶものが多い。そのため防御系魔術が実践レベルで使えるものは優秀と見られがちである。


●魔術スクロール

 才能が無くてもスクロールと魔力があれば使用することがあります。スクロールの質に依存する魔術ですが、どんな兵でもすぐに使えるというのが利点です。スクロールが破れたり、書いてある内容が消えたりしない限り基本的に何度か使用できます。しかしスクロールの経年劣化や使用回数で使えなくなります。ヒューズのない電化製品みたいなもので、必要量に対して多すぎる魔力を通すと壊れやすいです。

 クレール王国が技術的に一歩先に行った理由ですが、これはクレール国民だったからこそできたようなものです。プログラミングをしっかり学んでいる人が書くプログラムは短く、わかっていない人は遠回りなことをして長ったらしくなってしまうそうです。これと同じで才能がなかったからこそ遠回りな術式を書き、幾何学的模様は複雑さを増していきました。そのためシーン国やグランツ帝国の魔術師たちも真似ようとしましたが思うようにはいきませんでした。

 そもそもが逆で、才能のある者が書くスクロールはものすごく単純な術式です。才のないからこそやらなくていいような手準を幾つも踏み、それが芸術になっていきました。なので当時はやろうと思えば他国もクレール国のように結果として出す魔術は同じものが作れる可能性があります。現代になると研究し続けたクレール国に一歩及ばないようですが。


●魔力の流れ方

 形はなく、物理的にこの粒子が魔力になりえているという事はない。魔力は人等が無意識に体内に魔力を集めようとしたり、留めようとするので魔力の多い人間から近くの魔力の少ない人間へ魔力流れ込むことはない。また鉱物によっては魔力をため込む性質があるので、生物や魔力に干渉する性質をもつモノの周りは魔力の流れが少し変わっている。

 

●刀の切れ味・ダメージについて

 すごく長いので簡単に書きますと、創作だから百回以上切っても良しとするという事です。以下理由。

 日本刀の血の拭い方として、手ぬぐいや紙で刀身を拭く。切った相手の衣服で拭く。納刀するときの動作として大きく刀身を振り、血を振り落とすなど考えられます。しかし現実的に考えた場合血を振り落とした場合、完全には血を落とせず鞘に納めた後に錆びて抜けなくなる可能性があります。この場合人に寄りますが、金のある者たちは鞘を作り直す等の対処を取るかもしれません。


 一応この世界ではスクロール技術を刀身や鞘に用いることで切れ味の向上や維持、錆防止などを行えます。しかし素材の調達や魔術技術の詰込みが手間で、未加工のものと比べ高価なためあまり流通していません。高価なもの一本で済ませる人もいれば、安価なものを何本か揃える人もいます。素材を良いものにした方が圧倒的に良いものになるので、魔術的加工は気休め程度と考えた方が良いです。


 刀は切れ味こそ良いものの、曲がったり刃こぼれしたり、場合によっては折れたりするとよく耳にします。六人程度が限界だと聞いたことがありますが、百回以上の試し切りに耐えた刀もあるとも聞きます。そのためこの世界においては戦闘ありの物語として、百回≒百人程度まで切れるという都合の良い解釈をします。

 しかし、百回程度斬った刀であっても決して刃こぼれしない、曲がらないというわけではなかったようです。またあまり切っていない刀でも、刀になれないものが取り扱ったら容易に折れるでしょう。

 このことから刀は百回以上切れる。しかし扱いになれたものであっても刃こぼれはする。またその威力は切れば切る程落ちるものとします。

 ダメージ表記すると、一度目が200ダメージなら、二度目は199、三度目は198……というように誤差のような減り方ですが確実に減るものとします。刃こぼれ等があればさらに減るでしょう。

 峰打ち(棟打ち)というものがありますが、実際に刀のような鋼を成人男性が振るった場合、挫傷や骨折させるには十分でしょう。もちろん西洋のような頑丈な鎧を着た場合はそこまでのダメージは見込めないかもしれませんが。峰打ちがこの威力とした場合、刃こぼれして斬るという事が難しい刀でも、打撃攻撃としてとらえれば装甲なしの人間を骨折させることは可能とします。しかしやはり、刀は打撃主体の武器としては作られていないので、折れるリスクが大きくなるでしょう。

 峰打ちをする際ですが、刀等の曲刀は背の部分を敵に向け構えれば重心がズレます。また峰側で打つことに弱いとも。峰打ちをするのは相当刀の扱いになれた、もしくは刀に生じるリスクを考えない人になると考えます。また『斬られた』と思わせることが峰打ちとも言いますので、やはり扱いに長けた者がやるものだと思います。

 西洋の剣と言われてイメージする一般的な剣と、日本刀で単純な強度を比べた場合、やはり西洋の剣の方が強いです。切れ味は日本刀の方が良いです。


●異世界で刀が作られた理由

 上記の事を踏まえ、ここで今作主人公が生まれた地域で何故刀が主流なのかという答えになります。主人公の生まれた地域の人間は周辺国家の人間よりやや小柄、力の弱い人種等の特徴があります。そこで彼らが周辺国家と競い合えるだけのものを探し、到達した答えの一つがこの刀です。もっと言えば力が弱いなら力がなくとも切れる剣を生み出せばよいと考えたわけです。もちろんご存知のように日本刀はまともに斬るのには技術が必要になりますが、それでも生き残るためにそれが必要と考えたのでしょう。状況に迫られて生まれた武器なので日本の技術は入り込んでおらず、突き詰めていった結果が日本刀と同じ性能という事になります。なので厳密には日本刀ではなく、クレール剣/クレール刀ですね。本編ではわかりやすく『刀・クレール剣』など状況に応じて使い分けます。日本刀と同じ特徴の武器が生まれた理由は分かった。では何故箸や着物の文化まであるのか。それまで語るとものすごく長くなるので『国紹介』の時に書きます。とりあえず神様由来の信仰心からくるものだと思ってください。


 話を戻します。

 主人公の生まれた地域の祖先達も皆が皆西洋刀剣を扱えなかったわけではないのですが、周辺国家の人間と比べるとやはり弱いです。皆一撃で敵を屠れるのならば、武器なんてものは西洋直剣でも刀でも棍棒でも良いです。しかしやはり戦いですから、避ける、盾で受ける等のことはするでしょう。すると自然と力の勝負となり、盾で受けきられる。鍔迫り合いになったとき力負けするなどの問題があったわけです。

 もちろん刀を使いある程度戦えるようになったクレール国民ですが、刀で鎧を切り裂くことはできません。軽装だからこそのフットワークの良さと、敵の体力がなくなるスキを突くこと。魔術であらかじめ敵の体力を削ること。仲間との連携をとること。こらを徹底してクレール国は軍事力が他国と並ぶまでになりました。

 刀はあくまで近接武器として使うならばと開発したもので、これだけで敵を一網打尽に使用などとは考えていませんでした。もちろん鎧を着ない状態で切りかかれば優秀ですが、クレール国と他国の殺し合いをその条件で行った場合、鎧を付けていないことで敵のフットワーク向上や体力の消耗の低減など考えられますので、勝つことは難しいです。

 武器や戦略などの『手段』の変化によって、戦争の『結果』が変化したものと考えてください。

 一応チェーンメイル(鎖帷子)や薄い鉄板の鎧を斬れる程度には威力はあります。戦争の話で詳しく書きますが、魔術などがあるために全員が重鎧を着ていたわけではありません。速度のある魔術をよけるために身軽な装備で戦争に参加するものもいました。ただ、力の差で負けるクレール国には何か一手足りなかったための開発という事です。


 戦争において使われるのはやはり弓・槍・魔術です。刀・剣はサブ武器と考えてください。


●食事

 異世界ものやディストピアもので料理がまずいことがあります。元の世界・過去はこれよりおいしい食べ物があった・あったのであろうというものです。私はそういうの好きですし、『過去は生魚・生野菜を食べていたそうだが臭くて食えないよな』というようなディストピアものも大好きです。

 国内の作品ばかり見るせいもありますが、異世界であろうとディストピアであろうと、味や食バランスには気を遣う傾向が見られます。


 この世界も現代的に見れば過去の欧州舞台とも考えられます。リンゴ等果実は品種改良もまだまだ進んでおらず甘味より酸味が強いかもしれません。肉にしても家畜は現代のように太らず取れる肉の量は少なく、豚はイノシシのように毛が生えています。香辛料はまだ高価で庶民も使用するには時間がかかるかもしれません。固い・酸っぱい・薄味・バランスの悪い食事など考えられる要素はたくさんあると思います。


 ですがそれでもまずいものばかりだという事はないと思います。果実の酸味が強いなら煮込んで砂糖を足してジャムにするかもしれませんし、酒にしても良いです。胡椒などがなく肉の保存が難しいのなら燻製や魔術を使用しての保存法があるでしょう。その時代その地域の人たちは、欠点を補うような調理法をしていると思うのです。


 この世界の料理を食べる場面があるかもしれません。その時にうまいまずい表現するかもしれません。ですがそれはその発言者の評価です。その評価は異世界人基準の評価かもしれませんし、主人公の前世の記憶(地球)基準かもしれません。こういう素材のこの調理法ならこんな味だろうと想像してください。

 私は現代の料理を異世界に持ち込み読者にイメージしやすい味を提案するよりは、過去や異世界の味を想像してもらう方を選びました。きっとそこには異世界の風味とうま味があると思います。


 余談。

 過去にアップルキャベツのシチューを作って食べたことがあるのですが、案外いけました。ザワークラウトは個人的にはやや苦手ですが普通に料理として成り立っていると感じます。もちろん現代の食材ですので素材はよいものしかないのですが。その時代や世界観にあった食材や調理法でなくても、実際に食べていけそうだったらうまい認定していきます。


●処刑

 地球で娯楽として処刑を公開することがありましたが、これはこの世界でも行われています。

 というのも危険がある世界で法によって刑罰が下されることは、国がちゃんと機能している証にもなりますし、なにより国民の安心を得ることができました。しかしそれは徐々に世俗化し、娯楽的な意味合いに変化していきます。処刑の時に落ち着いた罪人は賞賛されましたが、逆に騒ぎ立てる罪人は非難されました。

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