君はいつだって私のヒーローなんだよ

アキノリ@pokkey11.1

第1話 出会い

県立清水高校2年生、俺の名前は麹町勇次郎。

顔立ち普通、目鼻立ちもそこそこ。

髪型は高校の規則に乗った髪型で、短め。

中肉中背、身長165センチ。

麹町って苗字の由来は知らないが、苗字が珍しいので人が寄って来る、のだが、みんな俺の性格。

つまり言葉がもどかしい感じの、人を見下す様な性格に呆れて直ぐに去って行く。

別にそれはどうだって良い。

まぁ、そのお陰で俺は人を信頼しないで居た、のだが。


「東京から引っ越して来ました、長家優香です」


長い茶髪、目が碧眼。

更に身長も俺と同じぐらいの、痩せ型。

そして顔立ちがえらく整った美少女の珍しい目のアルビノ少女、長家優香に出会って俺の世界は変わっていった。



思えば、人を信じる事をいつから忘れたのか。

俺は既に5年はその事を思って、生活している。

余りに長い歳月に、俺の心は荒んでいった。

周りの人を信じれなくなったのだ。

その事はこの清水高校ですらそうだった。

態と中学時代の友達から離れようと通い始めたのに人が離れて行く。

友達が出来ない。

俺はその為、またボッチで人を信じれなくなっていた。


「.....」


高二になった4月辺り。

俺は静かに外の景色を眺める。

鳥達は風に乗り旅をして行っていて、その様子を眺めながら俺は。

自分の人生を考えていた。

この様な、何もしない人生で本当に良いのだろうか、と。


「なぁ?知ってるか?今日、転校生が来るんだって!」


「しかもとびきりの美少女らしいぞ!」


「マジかよ!?」


その様に、クラスの男子が騒ぐ。

俺は周りの言葉をあくびをしながら聞いていた。

非常に下らない、と。

いつになったらコイツらは大人になるのだ、と。

女子が転校してくるだけなんて余りにも下らなさ過ぎて。


ガラッ


「.....静かにしろ。席に着け」


黒髪に僅かながらに白髪混じりの頭をした中年担任の山田が入って来る。

そして、周りを威圧する様に見つめた。

その事にもどかしい気持ちを抑えながらだろう。

ザワザワは散ったが、それでも興奮状態が覚めない教室に俺は外は頬杖を付きながら、下らんと見た。


「既にこのクラスのバカ数人は情報把握している様だが、女子の転校生が来る。入って来い。長家」


「はい」


キャラ声の様な声。

そして、教室が僅かながらに騒めく中。

女の子が入って来た。

その女の子を尻目にして、外を見る。


「東京から来ました、長家優香です。宜しくお願いします」


長家優香。

至って普通の名前を、担任からの目配せで黒板に字を長家は書いていく。

茶髪に碧眼の美少女。

俺と身長が同じの様な気がする。

そもそも、足が長い。

所謂、アニメでよく見るスカートの学生服だ。

全く違和感の無い、スカートの丈。

更に、細い手。


「という事で、長家がこのクラスの仲間になった。お前ら、仲良くしてやってくれ」


「「「おおおおお!」」」


変な雄叫び。

如何にも阿呆らしいな。

俺は思ってあくびをまたしながら、担任を見る。

山田は指差している所だった。

こっちの方角を、だ。


「.....長家の席はそこだ。えっと、麹町の隣だ」


「はい」


よりにもよって面倒ごとが隣かよ。

俺はその様に思いながら、長家を見る。

周りの男子の注目を、女子の睨みを受けながら。

長家はこちらにやって来ながら俺を見て、和かに反応した。


「宜しく。麹町くん」


「.....あ?ああ」


長家は椅子に腰掛けて、鞄を横に置く。

俺はため息を吐いて、窓から外を眺める。

外では、桜が散りまくっていた。

その光景を良いなぁと思いながら和かに見てそして真正面を向くと。

担任が何かを準備していた

その横で、長家が俺を見てきている。


「麹町くん」


「.....あ?」


「あのね、消しゴム忘れちゃって。貸してくれない?後で」


「.....消しゴムなら俺は2つ持っている。やるよ」


え、そんな良いよ。

俺に対して、その様に遠慮しがちなる長家。

これだから人間関係は面倒臭い。

俺も人間なんだけどさ。


「.....やるからもう話し掛けんな」


「.....えっと.....」


「まだなんかあるんか」


「.....教科書も無いんだ。今日だけ教科書、貸してくれない?」


青色の瞳で俺を女神の様に見てくる、長家。

ああ、面倒臭い。

なんでこんなにも口を聞かないといけない。

人が嫌いな俺にはキツイ。


「お前ら。ごめんな。遅くなって.....出席簿を探していたんだ。それじゃ出席を取るぞ」


「.....チッ。仕方が無い。.....後で貸してやる」


俺はヒソヒソ声で長家に話す。

すると、長家が頷いてウインクをしてきた。

なんだコイツは。

気が狂うな本当にと俺は思いつつ。

長家の視線が前を見たので、俺も外して外を見た。

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