011−E――仮面ライダー電王 第41〜49話(特撮)

第41・42話「キャンディ・スキャンダル/想い出アップデート」

 デネブ&侑斗回。ゼロフォームへの変身によって侑斗に関する記憶が消えていくというジレンマからデネブがまた奇怪な行動に出ます。

 デネブが「侑斗を忘れて欲しくない」という欲求とカードを使えば忘れてしまうという現実との葛藤の末の行動によって葉月翔子という一時的な希望となる存在が現れますが、侑斗が変身したことによって存在が忘れられてしまうという結末を迎えますが、42話で挟まれるD侑斗と葉月翔子のデートは普通なら喜ぶべきことのはずなのにいずれはなかったことにされてしまうという悲しい運命を秘めているのがなんともいたたまれませんでした。今回も前エピソードでオーナーの言っていた「人の記憶は優しいが残酷である」という言葉をまさに体現したエピソードというのがしっくりきました。

 あと40話から何気にOPがモモタロスたちが歌っているバージョンに変更されていたり、映像もマイナーチェンジされていたりしていたのも新鮮でしたね。



ストーリーライン

フェーズ1

・侑斗が良太郎の前で愛理のカバンを取ったひったくりを捕まえるが愛理が侑斗のことを忘れていることがわかる

・良太郎が侑斗を追いかける

・デネブが侑斗が消えていた間、その存在を忘れていたことを知る

・良太郎が侑斗についていって赤いカードことを聞き「侑斗たちのやっていることは矛盾している」と告げる

・葉月翔子にイマジンがとりつく

・デネブが寝静まった侑斗に憑依し、街中でキャンディを配る


第1プロットポイント

・D侑斗が葉月翔子と出会い、ジャケットを貸す


フェーズ2

・オーナーが桜井さんが分岐点の鍵になるという言葉を意味を駅長に聞いたことを良太郎に伝える

・イマジンが葉月翔子と契約する

・デネブが12時に公園に行くように暗に侑斗に促す

・葉月翔子が侑斗に借りたジャケットを返すために公園にやってくる

・侑斗がイマジンに襲われ連れ回される

・電王ソードフォームが駆けつけ、侑斗を助け、電王とイマジンが戦う

・イマジンにマシンデンバードが操られ、海に落ちる

・ダメージを与えるもののイマジンに逃げられる

・侑斗が気絶し、デンライナーに運ばれ、デネブが侑斗に問い詰められ、昨日の一件を話す

・良太郎とデネブが待ち合わせの場所に赴き、葉月翔子の姿を目にする

・U良太郎が葉月翔子に接触し、侑斗のジャケットを受け取ろうとするがまったく相手にされず連絡役にさせられる

・D侑斗が葉月翔子とデートし、監視することになる

・D侑斗が葉月翔子からジャケットを受け取り、デートをすることになる

・D侑斗が葉月翔子が最新まで入院していたこと、そこでサナギを見つけたことを聞く

・影で見守っていた良太郎がウラタロスからの連絡を受け電王ロッドフォームに変身しイマジンの元に向かう

・電王とイマジンが戦闘になる

・D侑斗が葉月翔子が頑張る理由を聞く

・D侑斗が葉月翔子から逃げ、デネブが侑斗から離れる

・電王が再びイマジンを取り逃がす


第2プロットポイント

・葉月翔子の前にイマジンが現れ、過去に飛ぶ


フェーズ3

・侑斗がゼロノスに変身し、過去に飛ぶ

・ゼロノスが過去でイマジンと戦い、途中から電王も参戦する

・ゼロノスと電王がイマジンを倒すが、イマジンが時の路線を操り、時の狭間で暴れる

・電王とゼロノスがデンライナーとゼロライナーで応戦するがピンチに陥る

・キングライナーが駆けつけ、デンライナーと共に暴走したイマジンを倒す

・葉月翔子が侑斗の存在を忘れる

・良太郎が侑斗を愛理の店に連れて行き、侑斗用の特製レシピノートをまだ持っていることを教える

・駅長がデンライナーに来た良太郎に分岐点の鍵についての調査結果を報告する




第43・44話「サムシング・ミッシング/決意のシングルアクション」

 終盤に差し掛かるにつれて面白さを増していく電王の物語。ここ最近は侑斗に関する葛藤やエピソードが多かったですが、今回は良太郎とモモタロスたちの葛藤がメインで「現在(いま)を守らなければならない」という欲求と戦い続ければモモタロスたちが消えるかもしれない現実の板挟みにあった良太郎の決断がモモタロスたちとの軋轢を生みます。

 特に44話終盤での良太郎とモモタロスの一騎打ちでは頑固な良太郎の気持ちが溢れ出している演技がとてもグッと来ました。



ストーリーライン

フェーズ1

・駅長から桜井侑斗と分岐点の鍵とするには疑問があると良太郎に告げる

・桜井さん失踪に関しては良太郎の証言しかないとオーナーが指摘する

・デネブが侑斗と最後まで戦うと新たに告げる

・モモタロスがイマジンの出現を感じ取り、良太郎が向かう

・M良太郎の前でイマジンが過去に飛び、向かおうとするがカイが立ちはだかる


第1プロットポイント

・現在がイマジンの時間に繋がらないとモモタロスたちが消えるとカイが告げる


フェーズ2

・過去に向かうデンライナーの車内でイマジンが消えることについて良太郎がモモタロスたちを問い詰める

・過去に現れたイマジンの前に良太郎が現れ、ライナーフォームに変身し、イマジンと戦う

・ライナーフォームがデンカメンソードを置いて戦いだし、窮地に陥るがゼロノスが現れ、桜井さんよりライナーフォームを助ける

・カイがゼロノスの行動に異変を感じる

・ゼロノスと電王がデンライナーで一度撤退する

・デンライナーに戻った良太郎がモモタロスたちとは一緒に戦わないと告げる

・イマジンがデンライナーに取り付いていることが明かされる

・デンライナーがターミナルに乗り入れる

・コハナが愛理の元を訪れ、モモタロスたちのことを相談する

・侑斗が「みんなが好きだから良太郎もどうしたらいいのかわからない」とリュウタロスに言葉をかける

・イマジンが待合室で暴れ、ウラタロスとキンタロスが戦う

・待合室に向かう良太郎の前にモモタロスが立ちはだかり、戦う

・ウラタロスとキンタロスの前にリュウタロスが駆けつける


第2プロットポイント

・良太郎が変身解除し、自身の本心をモモタロスに明かし、仲直りする


フェーズ3

・良太郎とモモタロスがウラタロスたちの窮地に駆けつけ、電王各フォームに変身する

・クライマックスフォームがイマジンを倒す

・カイが何かに気づく




第45・46話「甦る空白の一日/今明かす愛と理(ことわり)」

 今回は桜井さんのものと同じ時計が届くという予兆から自身の抜けた記憶を探り出す良太郎がついに物語の核心へと話が触れていきます。

 これまでの桜井さん、カイ、そしてイマジンの行動の理由全てが一気に明かされ、この物語の主軸となるラインが明確にされる回でしたが、これまでのコミカルさ多めだった本編も急に話が複雑化するので、うっかりすると内容を理解できずに終わってしまうかもしれません。

 それぐらいに濃密で過密な情報が一気に放流されるので、面白くもありましたが難しい回でもありました。



ストーリーライン

フェーズ1

・愛理の店でクリスマスの飾り付けをしていた良太郎の元に桜井さんの物と同じ懐中時計が届く

・良太郎がかつて桜井さんの懐中時計を買った時のことをハナに話す

・良太郎が懐中時計を買った店を訪れ、過去に一人で店を訪れて時計を注文していたことを時計屋の主人に聞く

・時計屋の主人がイマジンと契約してしまう

・良太郎がチケットなしで過去に飛ぶために侑斗にゼロライナーを出してもらえるように頼むが、侑斗が拒否し、何か隠していることを良太郎が再認識する

・イマジンが「在庫をさばく」という契約者の願いのために時計を街で配るが、電王が駆けつけイマジンと戦うが過去に飛ばれてしまう

・チケットに刻まれた日付が桜井さんが消えた日であることに良太郎が気づくが、侑斗に過去に飛ぶなと告げられる


第1プロットポイント

・良太郎が侑斗の願いを拒否し、過去に飛ぶ


フェーズ2

・過去に飛んだイマジンの前に電王が現れ、ライナーフォームに変身し、イマジンを倒す

・良太郎が過去の愛理の元に赴き、合流した侑斗と共にゼロノスとして戦う桜井さんと世界がイマジンの時間へと繋がる瞬間を目撃する

・デンライナーで過去に戻る最中、良太郎たちの見たものが修復された過去であると話す

・デネブが知っていることを良太郎に話すべきではないかと侑斗に訊ねる

・デネブが桜井さんと契約した経緯を話す

・ハナが良太郎の記憶の矛盾を指摘する

・良太郎の前にカイが現れ、良太郎の過去を覗き見て、真の分岐点の鍵が愛理であることにカイが気づく

・カイが自身の過去の扉を開き、レオイマジンを過去に飛ばす

・侑斗がカイにチケットかざし、良太郎とともに過去に飛ぶ

・レオイマジンが過去で愛理の前に現れるが良太郎と侑斗が現れ、電王ライナーフォームとゼロノスゼロフォームに変身し、戦う

・電王たちの前に桜井さんが現れ、ゼロノスアルタイルフォームに変身する

・電王が二人のゼロノスと共闘し、レオイマジンを倒す

・ゼロノスアルタイルフォームがその場を去る


第2プロットポイント

・デンライナーにて愛理が失われた未来の時間繋げるために戦っていたことを良太郎たちに話す


フェーズ3

・愛理が湖で降ろしてほしいと告げる

・過去で愛理が記憶を失い、桜井さんが囮としても過去の時間を逃げ回る

・カイがすべてのイマジンと契約し、実体化させる




第47・48・49話「俺の最期にお前が泣いた/ウラ腹な別れ…/クライマックスは続くよどこまでも」

 電王も最終話ということでいままでは二話一エピソードの構成が基本でしたが、今回は三話でひとつのエピソード。ちょうど仮面ライダーの劇場版などと同じくらいの編成。

 やっぱ電王は面白い!と手放しで褒めたいところですが、同時期に分解していた『仮面ライダーW』と見比べてしまうといくらか見劣りするような気がします。もちろん良太郎とモモタロスたちの関係や侑斗とゼロノスカードによる記憶消費、愛理の隠していた真実と最終話に向けて結構質の高いドラマや伏線などが繰り返し置かれてきたわけですが、47・48話はキャラの個性は出ていますが別れる展開は思いっきり似ていますし、最終話もイマジンによる数押しと乱闘の連続で盛り上げていて、最終話へのボルテージも一気に上がっていたのですが、個人的に結末としては割とあっさりしているような感覚もしましたし、あれだけすっぱりとデンライナーを降りたのにちまちまと良太郎の一族がデンライナーや電王になったりしているので、なんというかちょっとだけ納得いかない感じになりました。

 コメディとシリアスのバランスは非常に参考になりますが、やはり個人的に最終話がイマイチという感想でした。



ストーリーライン

フェーズ1

・デンライナーで正月を祝う良太郎たちにオーナーが意味深な言葉を告げる

・デンライナーがターミナルに乗り入れ、オーナーと駅長がチャーハン対決を行う

・キンタロスが書き初めをみんなにさせ、良太郎が「今年もモモタロスたちと戦っていければいい」と呟く

・良太郎が初詣に来ていた愛理に合流する

・愛理のガードのためにやってきていた侑斗に良太郎が合流し、桜井さんについて会話する


第1プロットポイント

・過去でイマジンが暴れ出し、カイがチケットを良太郎たちに渡し、良太郎が過去に飛ぶ


フェーズ2

・過去にやってきた良太郎がライナーフォームに変身し、無数のイマジンと戦うが、時間稼ぎされていることに気づく

・現在で愛理がイマジンに狙われ、侑斗がゼロノスに変身し、逃す

・現在で愛理が狙われたことを良太郎たちが知る

・キンタロスが「今年もモモタロスたちと戦っていければいい」という良太郎の呟きを契約として実体化し、電王アックスフォームに変身し、イマジンと戦う

・キンタロスが時間をくれたと言って良太郎に感謝を述べる

・モモタロスが良太郎にデンライナーに戻るよう告げ、キンタロスが電王ベルトを良太郎に返し、イマジンを引き受ける

・良太郎がキンタロスを置いてデンライナーに戻り、デンライナーが現在へと戻る

・愛理の前にカイが現れ、愛理の記憶を覗く

・ゼロノスと戦っていたイマジンが退き、侑斗が倒れた愛理の元に駆けつける

・ウラタロスがデンライナーに潜り込み、爆弾を仕掛けるイマジンと出会ってしまう

・デンライナーが突如脱線し2007年1月9日に辿り着き、ウラタロスが裏切ったことが明かされ良太郎たちがデンライナーから放り出される

・愛理の記憶を除き、愛理が分岐点の鍵であって鍵じゃない事実に気づいたカイから新たなイマジンが生まれる

・良太郎がウラタロスを心配していないとみんなに告げる

・良太郎が過去の愛理の店に行き、愛理に桜井さんとの子どもができていたことを知る

・良太郎が過去の自分になりすまして愛理と会う

・現在で愛理を看病していた侑斗がイマジンの存在を感じ取り、ゼロノスに変身し、カイから生まれたイマジンと戦い、デネブに病院の前に集まったイマジンの相手を任せる

・良太郎が愛理から桜井さんとの子どもが未来の特異点であること、良太郎がその存在を忘れることでイマジンから子どもを守れること、そのために愛理たちが動いていたことを知る

・モモタロスたちの前にイマジンを連れ、パスを奪いにきたウラタロスが現れモモタロスが戦う

・デンライナーがナオミたちによって取り戻され、イマジンが爆弾のすいrを押そうとするがウラタロスによって解除されていたことが明かされる

・良太郎が変身しようとするが、ウラタロスがベルトを奪い、電王ロッドフォームに変身しイマジンと戦う

・ウラタロスが良太郎にベルトを渡し、過去に残ってイマジンを引き受ける

・デンライナーがウラタロスのいる過去から離れる

・カイが現在を破壊しようとする

・カイから生まれたイマジンがゼロノスを変身解除に追い込み、その場から消える

・現在に戻った良太郎が「最後まで一緒に戦ってくれる?」と望みを言い、モモタロスがそれを了承する

・良太郎が電王ライナーフォームに変身しモモタロスと共に戦う

・侑斗の前にイマジンが現れるがカード切れで変身出来ず、駆けつけたデネブにも止められるが生身でイマジンと戦う

・モモタロスがイマジンを引き受け、電王をカイの元へ向かわせる

・電王がカイの元に駆けつけるが、カイから生まれたイマジンに苦戦する

・カイが現在を消滅させようとするが電王によって完全破壊は阻止される


第2プロットポイント

・良太郎が愛理たちが隠した消えたはずの特異点がコハナであることをカイに明かす


フェーズ3

・良太郎とコハナがイマジンに囲まれる

・デネブが侑斗に桜井さんの最後のカードを託す

・良太郎の前にモモタロス、ウラタロス、キンタロス、リュウタロスが現れ、ナオミがデンライナーで各時間に残ったみんなを迎えに行ったことが明かされる

・侑斗が現れ、ゼロノスアルタイルフォームに変身し、良太郎が電王各フォームに変身し、モモタロスたちと共闘する

・ジークも連れてこられていたことが明かされる

・電王ソードフォームが各イマジン、ゼロノスとの合体技で最後に残ったカイから生まれたイマジンを倒し、同時にカイが消失しイマジンも消滅する

・良太郎と侑斗がモモタロスたちの消失に涙するが、彼らの記憶によって存在の消滅が免れていたことが明かされる

・桜井さんが愛理の元を訪れるが、存在そのものが消滅する

・役目を終えた良太郎がオーナーにパスを返却し、モモタロスたちに感謝を告げ、デンライナーを降りる

・良太郎が去っていくゼロライナーとデンライナーを見送る

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