幕間

 あの頃聞いた音楽や、読んだ本が今の私の輪郭を形作っている。



 そういう一冊や、曲、アルバム、誰かの言葉ってありませんか。


 私はあります。たくさんあるけどその中の一つ。


 江國香織さんのどの本だったか、家で本棚を探らないと(あるいは図書館で借りた本だったかもしれない)分からないのですが、


「お母さんは、私のことが嫌いなの?」

「好きな時もあるし、嫌いな時もある。お前だってそうだろう?」


 みたいなね、文章があったのです。好きな時と嫌いな時があっていいんだ、って。一度好きと決めた関係性、あるいは良好であるべきとされている関係性は24時間365日何のアクシデントもなくずーっと好きで《なければならない》。そんな風に思っていた中学生の私をこの文章は許してくれました。今でも思い出す。

 好きの中に嫌いが混じっていてもいい。好きな人たちの嫌いな瞬間はあっていいものだ。それでも好きでいいし、そのときは嫌いでもいい。


みたいな幕間を書いていたのを思い出しました。今これをあげる意味ですか?察してください(血管ビキビキの顔)


今年もよろしくお願いします。

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