第77話 八方美人を卒業せよ
あなたに残された時間があと一日だと仮定してみましょう。
そのとき、その一日をどのように使うか考えてみた場合、一人で過ごしたいという人もいるかもしれないが、大切な人がいる場合は、その人と過ごしたいと考えるのではないだろうか。
じゃあ、今すぐそうしてください。
なぜなら、あなたに残された時間は、現にあと一日かもしれないからです。
そんなことはないと、あなたは確言できますか?
できますと言う人は、よほどおめでたい人です。そうして、必ず、そのおめでたさの代償を支払うことになります。「もっとあの人と過ごしておけばよかった」とくだらない後悔をすることになる。
仮に、あなたに残された時間が一日ではないとしても、あなたの大事な人に残された時間が一日しか無いかもしれない。あなたの都合で、向こうが生きているわけではないからです。やはり、あなたは、あなたの大事な人と、今日、過ごさなければいけません。
あなたには、八方美人をやっている時間は無いんです。誰にでも好かれようと、あなたにとってどうでもいい人たちに費やす時間は無い。その八方を一方にまとめて、その人にだけ時間を使いなさい。
大事な人には、いくら時間を使っても惜しいということが無い。これは、当たり前の話で、そのような時間は、誰あろうあなたにとって貴重な時間だからです。言い換えれば、大事な人に使えば、時間は貴重なものとなるということです。それ以外の人に使えば、時間をドブに捨てることになる。
そんなことを言っても、事情があって、大事な人にだけ時間を使うことができないんだよと言うのであれば、できる限り使えるように頭を使いなさい。そのために、あなたの頭はついている。あなたの頭は、世界情勢や社会問題、哲学なんかを考えるためにあるのではない。そんなことを考えて何かをした気になっている時間は、全くの無駄です。もっと誠実に時間を使いなさい。
時間が命なのであれば、誠実に時間を使うということは、誠実に生きるということになります。誠実に生きることができれば、それ以上、何を望むことがあるでしょうか。大事な人にできる限りの時間を使おうと考えること、それがそのまま誠実に生きることになります。
もう一度言います。
八方美人は今すぐ卒業しなさい。
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