0-2 ~野良の少女~
とある大型デパートの駐車場を中心として様々な悲鳴が飛び
「はぁぁぁぁあああああっ!!」
それと同時に振り抜いた杖は、燃え上がるような
騒ぎの中心に
杖に込めて放った
「ま、《魔法少女》だ。た、助かったぁ!」
「やっと来てくれたわ! お願い、あれを倒しちゃって!」
次々と掛けられる
「よっし、いっくよー! 覚悟――!!」
「勝手に突っ走るな!!」
「あだっ」
飛び出そうと屈みかけたところで、後頭部にドコッ、と衝撃を受けて前のめりになる。
頭を押さえ、涙目で振り返ったそこには、握り拳を突き出して
「リサ
「たんこぶ程度で済むなら十分! あれに不用意に
「うっ……」
「それに、いくら魔力が多いっていっても、魔法もろくすっぽ使えないんじゃどうしようもないでしょ」
「そ、それは……」
リサ先輩と呼んだ山吹色の少女は
「下がっていなさい。アンタにとっては初めての
「
「さて、と。スゥ……『
相棒とも呼べる少女の気配を感じ取り、リサ先輩が叫ぶと同時に剣の
「
「
顔だけ向けられた指示に、
それに
しかしそれに対する山吹の少女は、まるでその反応が分かっていたのかと思ってしまう動きで、タイミング良く巨影の
するとたった
「ッ……ギ………!」
まるで悲鳴を
その様子を見てニヤリと笑うリサ先輩は、今度は中段右横に剣を
お互いが次の攻撃へ打って出ようと一歩
「えっ」
「な、何っ!?」
そのままディザイアーはリサ先輩の頭上を越えて、
そこには、一つの影があった。小さな
西に
「今の、アンタがやったの? 他の魔法少女の出動連絡は受けてないけど、どこの地域の子。アンタ?」
「………」
リサ先輩の声が届いていないのか、紫色の人物は同じ色の
対するディザイアーは、ズ……ズ……、と
横目でそれを
「
「んだ!」
リサ先輩が
重く鋭い衝撃に身を貫かれるディザイアー。反動で一瞬その巨体を浮かせ、お腹よりも
「……ッギ! ギゥェアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
耳を
失った
その
「
「あっ! ちょ、待ちなさいアンタ。ちょっと……!」
そっと
「リサ」
「うん。あれは
「野良……の、魔法少女?」
遅れて二人の元へ立ち並んだ
「そう。私たち
事態の
それから数か月後、再び彼女と出会うことで、
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