蛇足.異なるだけで確かな現実

※CAUTION

 この話は本編とは何の関係もない話になります。

 「そんな話、読みたくねぇーから!」(暴言ピンク風)という方はそのままブラウザバックお願いします



 おはようございます。或いはおはこんばんちわ。

 え? 挨拶がおはようだけ被ってるって?

 細かいことは気にせず行きたい琴張ことはり かいです。


 さて、この蛇足は自分が自分の物語に感想を言う話です。

 自分で自虐したり或いは解説したり、まあ色々やります。

 毎章の終わりにはこうやって《蛇足》という名の振り返る話を設ける予定です。

 実際の物語の展開とは関係ない感想になるので

 読まなくても物語を理解するのには全然問題ありません。


 今回はそのおめでたい1回目。

 盛り上がってますぜ、旦那!

 まあ、本編は流石に盛り下がったけど!


1.初めから選択肢はなかった/神685-4(Pri)-1


 物語最初の話。

 今でもこれでよかったのかと悩んでいる話です。

 いつものことですが、最初が一番難しく感じます。


 本来はこの前にプロローグなる話もあったのですが、省きました。

 なくても理解できない話じゃないし、展開スピードが少し遅いので物語の構成として少しでも後のタイミングで物語を進めたかったのが理由です。


 そしてエレミアちゃん登場。

 レインも一緒に来ましたね。

 エレミアは最初、少し知的なタイプを考えてたのですよ。

 でも、それだけでは物足りない展開が多くてキャラ的に二重性を持ったキャラになりました。


 冷静沈着、次代に村を率いるための顔。

 年相応かそれより若い、好奇心と行動力がある顔の2つです。

 後者の場合はたまに頭よりも体が反応したり、考えずに脊椎せきつい反射で答えたりします。(少し馬鹿っぽく見えるかも)


 レインは初期の構成からほぼ変わってないキャラです。

 生真面目で頼りになる団長さん。

 もともとは大抵のことには無関心というか、どこか悟った感じのキャラだったのですが、それだとアユムとのあの会話がなくなるのでそれだけ抜きました。


 因みに身内になると甘えさせてくれる優しいお姉さんです。

 こういう姉が欲しかった!

 それと団長さんいじめ楽しい~♪


 で、我らがアユムも初登場。

 少し過去がありますが、能力的にはあくまでも一般人です。

 人に裏切られるのが怖いけど、人を信じたいと思う。

 今の時代ではすごく普通な一般人になります。

 頭を必死に回しますが、ただ必死なだけなので本当に賢い人には叶いません。

 この当たりの話も追々されていくでしょう。


 タイトルの選択肢くだりは、結局アユムがエレミアを付いていったことですね。

 本当に選択肢なんか無いようなものですが、この伏線はそのまま1部のクライマックスと今後のすべての事件に絡みます。

 もちろん、これらはすべて結果論でもあるのであしからず。



2.着いた先が居場所とは限らない/神685-4(Pri)-2


 エルフとのわだかまりは1話の時点で既に伏線があります。

 アユム本人も気づいてはいるけど、本人が思っているより根が深いです。

 ここまで見た皆さんなら既に知ってらっしゃると思いますが。


 なのでエレミアの村は、決して安息の地になるわけがない、ということですね。

 そして、結果的にもその通りになりました。

 でも、たどり着くまでの会話でエレミアと、特にレインに自分の異世界語りを聞かせたのは良い行動でしたね。


 結果的にこの異世界語りがレインには一つのきっかけとなります。

 この世界の人間とアユムは似て異なる存在であることを認識するきっかけです。

 詳しくは描写されてませんが、確実にこの段階から彼女の態度は変わりました。

 (2話の中でも前後半で態度が少し変わります、めっちゃわかりにくいけど)


 もちろん、この認識は拡大すれば人間を種族の一区切りで見るのではなく、個として見るのにもつながります。



3.孤独は一人じゃ癒せない/神685-4(Pri)-3


 アユムが感じる孤独が最高値に至るタイミングです。

 頼れる人は誰一人いない状況。

 彼は自分自身が産んだ疑心暗鬼の沼に陥りました。


 私としては発狂しなかったことを褒めてあげたい。

 アユムの一番強いところでもあり弱点でもあります。

 そもそも彼は今のところ、護身ごしんすらままならないのですが。


 そして1章のメインヒロインと言っても過言ではない活躍を見せてくれました。

 レミア姉ちゃn…いや、ごめんなさい! 石投げないで!


 ええ、レミアさんですね。

 初期設定から何一つ変わってません。

 親しくなったことで少しお茶目っ気が出るのも想定済みなのです。

 エルフだから老化も早くないし、これぞ永遠の17s<



4.それでも光を見出すために/神685-4(Pri)-3


 フォレストの登場、性格的にはレミアさんとほぼ一緒です。

 ただ注意してほしいのは、確かに物語の登場順番としてはレミアが先です。

 でも、正確にはフォレストがレミアに似てるのではなく、レミアさんがフォレストに似てるのです。

 決して逆ではありません。


 ある程度の親しさと、神としての威厳も少し出したかった。

 決して考えの無い神ではなく、ちゃんとした考えを持ってるというところを見せたかったのです。

 色んな神が出てくる予定ですが一応、フォレストは準レギュラーです。

 今後も、アユムの頼もしい助力者になってくれるでしょう。


 それとあまり話されてませんが、アユムがもらった蔓の腕輪。

 今後もちょくちょく、忘れる頃に出てきます。

 本来の能力よりも、神物としての意味で色んなところで役に立ちます。

 あ、もちろん本来の能力もちゃんと働きますよ?

 というか現在進行中で働いてます。(笑)


 物語的には、何とか前を向くことになりました。

 選ばれた種族という呼称に関しては2章から詳しく語られますので省きます。


 エレミアの方も少し語られます。

 彼女なりに何とかしようとしてるところですね。

 まあ、波乱を起こさないとすればそれが精一杯ではあります。

 少し今の状況を甘く見てる気がしなくもないですが、しょうがないことでしょう。


 どんなに頭が良くてもそれだけでは埋まらないのが経験です。

 人の裏を考えながら行動するなんて、今まで彼女とは縁のない話だったので。

 良いことではないけど、これは必要なことです。

 悲しいものですね。



5.小さな一歩を積み重ねる/神685-4(Pri)-9


 一気に日にちが進んで一週間が経過しました。

 この時点で後ろのやつが異世界の日付だってことに皆気づいたかな?

 何、とっくに気づいていたって!? わーい、みんなあたまいいね!

 ――ごめんなさい、ごめんなさい! だから石なげないで!


 次への布石を打つ回になります。

 今更だけど、何かそれっぽい小話でも入れたほうが良かったか。

 しょうがないこととは言え、説明話になってるぞ……。


 まあ、それと教会と神官について少し出てきます。

 神とその神を祀る神官。

 感が良い方は既に気づいていると思いますが、この世界と私達の世界との一番の違いは神と、それに関わる全てです。

 物語は結局、そこに収束していくことでしょう。



6.急いでも周りを見渡して/神685-4(Pri)-10


 エリアちゃん来ました。

 でも、残念ながら活躍があまりありません。

 眼鏡っ娘の天才肌です、聞いてください。(?)


 幼さ故にアユムに翻弄されました。

 まあ、成長に繋がったと思うので良いということで。

 アユムも大分歪んでいるので、真似しちゃあかんべよ!

 という感じですが。


 アユムの人間性を垣間見ることのできる休み回です。

 今後の展開を考えるのなら、尊い時間でもあるのでしょう。



7.分岐点はすぐそこまで/神685-4(Pri)-17


 異世界でアユムが迎える二度目の分岐点です。

 一度目は既に過ぎ去りその結果としてこの村にいます。


 そして、やっと語られたエルフ側。

 因みに会議室に参加しているエルフは村のリーダー級の5人だけです。

 諸々の事情で監視団長のレインが未だ村に滞在しているけど、本来は監視団抜きの4人にお連れがいれば倍まで増えます。

 つまり最大10人ですね。


 とりあえず、村長とその秘書はアユムを会うこと決めて、やっとレインもアユムを認めました。

 そして何とかなりそうな雰囲気も出てます。

 これで勝つる!(嘘)



8.証明するには試されるしかない/神685-4(Pri)-18


 せっかくいい雰囲気だったのに全部ひっくり返しやがったよこいつ…

 まあ、でも正解と言えなくもないですね。

 結果は悪いとしても過程が残らないわけではないのです。

 むしろ結果の重なりこそが過程なのです。


 村長のエルドは保守的なエルフの典型とも言える人物です。

 いくら若いエルフが少し開けた考えを持ってるとしても、村を動かしているのはまだ大人のエルフです。

 ただ、決して悪いエルフではない。


 ノマードの方は少し若いです。

 年齢層が元から若い監視団を除いたら、要職の人では一番若いでしょう。

 その分、その価値観は他のエルフより若干開かれてます。

 もちろん、名前を明かした時点からずっとアユムを値踏みはしてますが、それくらい大人なら誰しもやってますよね。


 で、村にとってもアユムが害にならない。

 そして、エレミアが約束で連れてきた人間ということもある。

 その辺りの事情からノマードはアユムを残そうと考えています。

 アユムは流石に純粋な味方とは思えなかったので、本編中ずっと秘書さん呼ばわりです、実質その通りですしね。


 どっちにしろ、雲行きが怪しくなりました。

 物事はいつも簡単には転ばない。

 それが、現実というものです。



9.どちらに進んでも地獄なら/神685-4(Pri)-19


 そして明かされる試練の内容。

 エルフが、公開処刑、だと!?

 私が書く側じゃなかったら絶対突っ込んでた。

 ここでちょっと設定いじり過ぎ、とか言われて読者さんが離れていってもしょうがいと思うくらいには、自分が書いてて衝撃的な展開だと思いました。


 この話に関しては解説までするつもりはありません。

 それは最後の10話も同じです。

 流石に蛇足と言っても無粋に思えましたので。


 ただ、一つだけ言えることは、

 大切な一つは、必ず胸の中に秘めておきましょう。

 大切なものなんて、いつも最後になっては思い知るものだけど、

 その前に知ることができれば、もう少しマシな最後が迎えるでしょうから。



10.刻め/神685-4(Pri)-20


 刻め、魂のビート!

 ふざけてますが、ふざけてませんよ。

 因みにあの奇妙な冒険はネタだけ少しかじってます。

 まだ内容までは見てません。


 先程も言いましたが、話の内容については解説するつもりはありません。

 でも、少しだけ語りたいことがあります。


 某ナニ沢さんの話で、

 いじめられっ子が自分の手の平に彫刻刀を刺す場面があります。


 断言しましょう、あの作者自身がいじめられた側の人間だったと。

 弱い人が、それでも傷つけることができるただ一人。

 解き放つことの出来ないその感情の向き先が自分しかない。

 その孤独を理解できないと書けない描写でした。

 私も、今回の話でそんな風に書けていたら幸いです。



EP1.刻んた跡が残したモノ/神685-4(Pri)-23


 刻まれたのは大きい傷跡。

 癒やすことのできない、時間が解決してくれる問題です。

 もちろん、瘡蓋はできても癒やすことはできない傷です。


 ただ結果だけを見るとするなら、アユムは望んだものを手に入れました。

 フリュードの村のエルフはもう、アユムを人間と差別しないでしょう。

 瘡蓋が出来るまでは、今の関係が続くと思います。

 でも、その後はわからないものです。

 この関係は決して健全なものではありませんから。


 アユム自身も、今では彼らを信じることができなくなりました。

 頭ではどれだけ理解しても、心は違うものです。

 相手がどんだけ善人のように見えても、自分の脳裏に刻まれたものは消えない。


 村としては傷だけが残りました。

 人間というものを見せるための処刑場で、アユムは自分の役割を全うしました。

 彼らが思った以上に、全うしすぎました。

 教会と神を失った村ですが、もう人間を種族で丸めようとは思わないでしょう。


 望ましい変化ではありませんが、確実に変化しました。

 外側だけを見るのなら、これで良かったのだと言えるかもしれません。

 それは私たちがあくまでも他人であって、他人でしかないからでしょう。

 なので、答えを出すのは彼らに任せます。


 少なくとも私は、これを一つの答えで固定したくはありません。

 本編でも言いましたが、結局全ては本人たちが決めないといけないのです。




 さて、1章の全てを振り返ってみました。

 そして、最後の締めと行きましょう。



第1章 異なる現実


 この話は、異世界も紛れもない現実であることを話しています。

 そして今、問題になっているのは種族ですが。

 それに関係する、二種類の人たちもまた現実的です。


 集団と個人を見分けようとする人。

 集団で個人をまとめようとする人。

 アユム側から考えたら前者が正しいように見えますが、後者も決して間違ってるわけではありません。


 集団で個人を判断するのは、考える規模が大きくなるほど当然なことになります。

 なぜ集団で判断するのか?

 今まで経験上、それが正しかったから。

 絶対とは言わないけど、それが多数ではあるから。


 今回の場合、両者の間には過去に何かのわだかまりが残っている。

 それが集団全体の常識として入っているので尚更です。

 組織としては、その考え方が概ね正しい。


 でも、どこかの王様も言ったように、私達は正しさの奴隷ではない。

 個は個であり、衆は衆です。

 難しいことですが、これを間違えてはならない。

 それが今を生きる私達に必要なことだと思います。





 はい、感想としてはここまででーす。

 もう少し、ここだけでもふざけたかったのに、中々ふざけさせてくれない。

 こんな物語に誰がした!

 あ、私だ。


 まあ、自分としては珍しく、歯切れの悪い締めとなりました。

 ハッピーエンド好きなのですが、どうしようもなかった。

 最初からハッピーエンドに行けるルートは閉ざされていて、彼は事を急いだ。


 急いでいる理由はもちろんあります。

 ただ、本人もまだ漠然とした不安感しかありません。

 言葉に出来るほど明確なイメージを持ってるわけではありませんが、この世界にいる限り、彼はずっとよそ者です。

 それを本人が一番良く知っている。


 まあ、でも、あれですよ。

 辛くない人生なんていないのです。

 辛くない現実がないように、この物語はそう簡単に夢と希望を見せてくれません。

 夢も希望も、足掻いた人間しか手に入れることができない。


 だから、アユムは足掻きます。

 たとえ本人が諦めようとしても、周りが、私がそれを許さない。

 なので、どうか見守ってあげてください。


―――私も、あなたが歩むであろう人生に希望があるよう祈ります。

   私とあなたとアユム、互いに見守りながら頑張りましょう。

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