第63話 JR鳥羽駅の特急電車。

 そして鳥羽港まで到着した私はこれから国道42号線で鳥羽駅までバイクで走りながら三重の街を堪能する事にした。

 まずは鳥羽の街を見ると凄く面白い。

 そう感じた私はここがようやく三重だと判るとそれだけで非常に安心した。

 そして信号設置状況を見ると、三重県は日本信号の信号機の割合が非常に多く、音響用信号などでも日本信号製が多く採用されているエリアなのが判る。

 基本的に鉄板丸形内庇25cmやFRP(強化繊維プラスチック)灯器などがあるからこれだけでも割合が多い事が判る。

 そして三重県に行くと特定の灯器以外は25cm灯器が基本的に主流で30cmは非常に少ない事に驚く。

 同時に30cmは基本的にLED灯器とFRP灯器しかない事は間違いなくあり得ると感じた。

 更に京三製灯器はこの地域では殆どない事に気づいた部分も私は知った。

 この事について驚きながら私はバイクで北上し鳥羽駅まで到着した。

 そして鳥羽駅についてこれから電気工事を行う責任長の男性と合流し、これから挨拶をしようと思った。


「おはようございます。」


「おはよう。美咲さん。今日は鳥羽駅の架線交換工事だ。」


「架線交換工事ってJRの方ですか?」


「あぁ、JRの方だ。関西本線や紀勢本線、参宮線、伊勢線の複線電化や伊勢線のJR化の影響からJRでここまでくる客も増えたからな。」


「なる程。そういう事か。確かに参宮線が以前より利用者が増えた背景はそこにあると私は思う。やはり伊勢鉄道がJR化した影響は大きいと思うな。」


「そうだよ。美咲さん。」


 やはりその通りだと判った私は伊勢鉄道がJR化した事で大きく変わったのは間違いないと実感した。

 実態、伊勢線が非電化且つ第三セクターだった頃は利用者が低迷し、人が少ない時もあったが、現在はJRのホームも頭端式2面3線のホームが用意されていて、内1つが大阪駅方面に向かう『伊勢』という特急列車がここまで乗り入れる専用ホームだ。


 同時に関西から伊良子岬まではここが最短経路になっており、この影響が非常に多くの影響を持っていると感じているとそれだけで私は非常に感動し、こういう列車が伊良子岬の利用者を増やしているのだと感じてきた。

 但し、大阪方面の場合は伊勢線には乗り入れないが…。

 そう思いながら今日の架線工事の件についてしっかりと話そうと思った。


「で、今日の架線工事は言うまでもなく伊勢市駅~鳥羽駅まででしょ?」


「その通りですよ。美咲さん。俺達はこれから鳥羽駅~伊勢市駅まで架線工事を行う事、伊勢市駅橋上駅舎化の電気工事関連を行う。今日と明日は鳥羽駅~池の浦シーサイド駅を工事して鳥羽市内のホテルで宿泊するから工事終わったら一緒に話そう。」


「ですね。で、貴方の名前は誰ですか?」


「私の名前は『弥富俊夫やとみ としお』。鳥羽駅~伊勢市駅の架線工事と伊勢市駅橋上駅舎化の設置工事を行うからよろしくな。」


「了解です。弥富やとみさん。」


 弥富やとみさんの話を聞いて物事を理解した私はこれから鳥羽駅の工事を始めようとした。


「では、美咲さん。これから特急ホームの工事を行うから協力を頼むぞ。」


「了解です。特急ホームの架線取り換え工事ですね。」


「その通りだよ。特急ホームは架線工事しないと1つしかないから非常に大変な事になる。ここからは『伊勢』という大阪駅行きの列車も存在するから鳥羽を行くにはここの存在は非常に不可欠だからな。」


「了解。で、JRの利用者は今、どれ位いるの?」


 弥富やとみさんの話を聞いて特急ホームの利便性が非常に向上された話を聞いて非常に安心したが、JRと近鉄の乗降人員の差について非常に気になっていたので彼に聞いてみた。


「あぁ、美咲さん。乗降人員についてこれから話すからしっかりと聞いてくれよ。」


「了解。勿論、聞くから大丈夫だ。」


 私は素手に聞く覚悟をしながらこれから乗車人員の件について彼からしっかりと聞いておこうと思った。


「まず、JR鳥羽駅は非電化時代は乗車人員は約1000人前後しかいなかったが、電化と高速化などを行ったら約5000人前後まで増えたからな。」


「なる程。それだけ近鉄の利用者の方が圧倒的に多かった事になるのは有っているのだな。」


「あぁ、合っているよ。鳥羽駅は以前はJRは約1000人の乗車人員、近鉄は約4000人の乗降人員で近鉄の方が強かったが、JRが積極的に投資した結果、今やJRの方が多い状況で近鉄は乗降人員4000前後でずっと推移しているからな。」


「なる程。でも、近鉄が減っていない事はJRからの乗り換え客も非常に多い事は確かなのだろうな。」


「その通りだ。だから乗降人員はそのままで推移しており、そこから賢島駅に普通列車で向かう人も多いから減っていないが、それでもJRに負ける事が増えているし、ここから利用する客の殆どは乗り換えに伴う普通列車の客ばかりだから、近鉄特急は大分減ってきたよ。」


 その話を聞いた私は特急列車が大分減った要因がはっきりと判ってきた気がした。

 やはりJRが強化されている事が非常に大きく響いている状況は確かなのだろうと感じた私はとりあえず、鳥羽駅の架線工事の様子を見てみた。

 するとやはり架線が非常に痛んでた事は確かだった。


 いくら参宮線の利用者が増えても伊勢市駅から南は赤字だからその影響は間違いなく響いていたのは確かだった。

 最も参宮線の列車の大部分は伊勢市駅で折り返す傾向があるからそれはショウガいないと思ったが、それでも整備されていないのは凄くまずいと感じた。

 けど、この影響でサンライズ寝台特急も多く入る状況は間違いないと感じたからこの影響をしっかりと利用すれば意外とモーダルシフトが上手く進むのは間違いないと感じた。

 そう思いながら参宮線の架線工事をしっかりと行い、私は特急ホームの架線の状態をしっかり確認し、この仕事をきっちりとやり遂げようと思った。

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