11.G初陣
我はそれから毎日小型巨人達の訓練場で魔法の特訓を行い、BG達に情報収集を行なわせた。
残念ながら《属性魔法》スキルはLVが上がらなんだ。
その間も小型巨人共の力をまざまざと見せ付けられたの。
環境の変化がないからか《適応》におけるスキル取得も起こらんだのじゃ。
そうしてついに小型巨人共が迷宮へと実践訓練なるものに行くらしいので我も着いて行くことにしたんじゃ。
今は小型巨人共が乗っておる荷馬車の下に隠れておる。
見つかったら潰されるのが落ちなので隠密をフル活用じゃ。
適応(耐性)のお陰で振動もさして苦ではないのが救いじゃな。
ん?宝物庫はどうしたのかじゃと。
キッチリ出発前に拝借したぞ。
まあ、今の我には扱えぬものがほとんどじゃが小型巨人達に使われないようにするだけでも意味があったじゃろ。
しかし、小型巨人共はまるで遊びに行くような雰囲気じゃの。
確かにアヤツらの強さを考えたら遊びに行くと言うのも頷けるかの。
まぁ、そんな風にしておれるのも今のうちだけじゃ。
おまえらが遊んでおるうちに我は死に物狂いで強くなってやるぞ。
お?
どうやら目的地に着いたようじゃな。
「全員馬車から降りてパーティーを組め!グズグズするな早くしろ!」
巨人共が全員迷宮に入るまでここで隠れておくことにしよう。
「よし、全員パーティーを組んだな。ここは王家が管理する迷宮だ。騎士の訓練にも使用するので我々には馴染み深いから安心してくれ。上層はスライムやバットゴブリンなどの弱い魔物しか出てこないから皆のステータスならまず負けない。罠もないので戦闘に集中してくれ。それでは行くぞ。」
ヒゲ巨人と一緒にいた将軍巨人の号令で全員迷宮へと入って行ったぞ。
我もそろそろ行くかの。
カサカサカサ。
巨人共の話を盗み聞きして知っておったが実際に見ると迷宮とは不思議なものじゃな。
穴の中なのに明るいしの。
キキッキキッ。
さっそく魔物が現れたの。
まずは鑑定での確認がだったかの
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種族 ビックバット LV1/5
HP 10/10 MP 0/0
ちから 4
たいりょく 2
すばやさ 10
まりょく 0
スキル
飛行 LV1
音波感知 LV1
************
こやつ我よりHP・ちから・たいりょくが高いぞ。
生意気な!
喰らえ《炎の黒鳥ファイヤバード》!
「キキッ」
ヒラ。
「キキッ」
ヒラ
グヌヌヌゥ。
「コラッ避けるでない!MPが無駄になるではないか!」
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ピコーン
《適応》で音波感知LV1を取得しました。
・音波感知
音波で回り状況を感知できる。
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「キキ~。」
甘いわ!
我のほうがすばやさのステータスは高いのじゃ。
おぬしの攻撃など止まって見えるわ!
《炎の黒鳥ファイヤバード》がダメなら我のお気に入りダークカッターじゃ。
「デヤ。」
「オリャ。」
「こなクソ。」
「当たれ。」
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ピコーン
《適応》で剣技LV1を取得しました。
・剣技
剣タイプの武器の扱いに補正がかかる
*******
おお、ダークカッターがスムーズに動くようになったぞ。
ビックバットも攻撃する暇が無くなったようじゃの。
しかしこのままじゃといつまで経っても攻撃が当たらんぞ。
ひとつで当たらんのなら二つじゃ
「オラ。オラ。オラ~!」
「キキ!」
『サクッ』
*******
ピコーン
《適応》で二刀流LV1を取得しました。
・二刀流
両手で同じように剣タイプの武器が扱える
ピコーン
レベルが上がりました。
*******
「フ、つまらぬものを気ってしまったのじゃ。」
LV1の魔物を倒すのにこんなに苦労するとはのBGのレベルも上げたいがもっと後じゃな。
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