第310話 高梨

「ええ、構いません!

 でも、邪険にされても気を悪くしないで下さい!!」

「ええ……」頷いた。

 女医がノックをしドアを開いた。

 病室の中にボクの母親がいる。

 

 期待と不安で胸がいっぱいだ。

「高梨さん! お客さんですよ!!」

 本城マリアが声を掛けた。

 その女性は、リクライニング ベッドで上半身だけ起こし、こちらを向いた。

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