第289話 ディーノだ

「じゃ、また後でな……」

 早々に、通話を切った。


 すぐに目的地の帝聖病院が見えてきた。


 駐車場に車を入れようとすると、行き手をはばむように真っ赤なスポーツカーが急停車した。


「な…ッ!!」

「キャッ」助手席の舞美も小さく悲鳴を上げた。

「ッ、たく、危ねェ~な!!」


 相手は、高級車のフェラーリ ディーノだ。

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