第268話 スパイダー タトゥの男

「ま、待ってよ…! 天司ヒロ君!!」

 慌てて、舞美はボクの肩に手を掛けた。

「どうしたの! おかしいわよ! いきなり……」


「ア、アイツはボクを……

 いや、ボクの友達を殺したヤツなんだ!!」

 早口で捲し立てた。

「え…? 友達を殺した……」

 にわかには信じられないのだろう。


 やっとエレベーターが到着し一階へ降りたが、『蜘蛛スパイダータトゥ』の男は見つからなかった。

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