第1話 夜明け

ここはジャパリカフェ、カズヤは一人で紅茶を飲んでいた


「ふぅ…そろそろ帰るかな、アルパカごちそうさん」

カズヤは立ち上がった

「あらぁーもう帰っちゃうのぉ〜もっとゆっくりしてけばいいのにぃ〜」

アルパカが残念そうに言った

「それじゃぁお金払ってもらおうかねぇ?」

それを聞いたカズヤの顔が青ざめていった

「え?お金?え?取るの?」

「そぉだよぉ〜一応お店だからねぇ〜」


「お金…持ってきてない…」

するとアルパカが突然

「うちの大事な紅茶がぁ〜!!みんな捕まえてぇ〜!!」


♪おたずねもの


「ちょッ!!おわあああああああ!!」

ドゴォッ!!

アルパカがカズヤに殴りかかった

吹っ飛ばされたカズヤは体制を立て直し走り出した

「ま、待ってってば!!」

しかしアルパカはカズヤを追いかけるのをやめない、それどころか

「なんか…数が増えてるような…気のせいかな…」


気のせい…ではなくアルパカはその数を増やしていった

そして

「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!」

カズヤは大量のアルパカから全速力で走る

しかし

「あっ…」

ドサ

体制を崩し倒れた

そこへ大量のアルパカが一斉に襲いかかる

「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」




「うわあああああああああああ!!」

カズヤはベッドの上で目を覚ました


「はあ…はあ…なんだ夢か…良かった」


一方その頃パークでは

「こいつぁ…一体誰が…」

ゼロが牢屋の中を見て呟いた

牢屋の中には園長の首が転がっていた

「コイツを恨んでるやつがやったのか…それとも」



数時間後

「うーん…やっぱり手がかりなしか…」

カズヤは図書館で本を読んでいた

「ヒトのフレンズ…全く情報が無い」


そこへ博士がやってきた

「何を探しているのです?カズヤ」


「ヒトのフレンズの情報だよ、ゼロさんはヒトのフレンズは…かばんはこの世にはもう居ない、そう言ってた…ならどうして必死に隠すのか、それが気になってね」

それを聞いた博士は

「調べてどうするのです?かばんはもう居ない…そもそもなぜかばんを探すのです?」


するとカズヤは

「挑戦だよ、父さんたちへの」


「挑…戦?カズたちへの?」


「そう、父さんたちが必死に隠してるものを僕が見つける、考えただけで面白いじゃん?だからだよ…父さんたちを見返してやりたいんだよ僕は」

カズヤは読んでいた本を閉じた

「夏休みはまだ始まったばかりだからね、時間はまだある…きっと探し出して見せるさ」



その頃トモカズは

「おいおい…俺たちは悪事を暴きはしたが…ここまでは流石にやらねえぞ?」

ゼロに連れられ牢屋に来ていた

「俺が様子を見に行った時には既にこうだった…」

「他に誰か牢屋に行ったやつは?」

「いねえ、だから不気味なんだ…誰がやったかだけじゃねえ、いつどうやって…それが分からねえ…」


二人は黙って園長を見つめていた

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