とある異世界の魔王討伐戦
月金リト
第1話 プロローグ
「望月叶真さん。あなたは先ほど、事故にあい亡くなりました。残念ですがあなたの人生は終わってしまったのです。」
俺は小さな部屋の中でそんな事を告げられた。
突然の事で頭が追いつかない。
小さな部屋の中には俺ともう1人俺に死を告げた相手が俺の方を向いていた。
人間というより妖精に近いような。白く透き通る肌、柔らかそうな大きなおっぱい、誰にも勝ることのない美貌。光を反射するかのような金色の髪。
俺好みの完璧な少女は白色のドレスにその体を包んでいた。
そのキラキラとした瞳で固まっていた俺を見ていた。
・・・ふと俺は死んだ時の記憶を思い出した。
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・・・その日俺は珍しく学校を遅刻しようとしていた。
昨日、販売されたテレビゲームをやりすぎたせいで寝坊したのだ。
急いで家を飛び出し通学路を走っていると俺は死んだ。たった一度の失敗で。
・・・静かに妖精のような美少女に尋ねた。
「死んだ奴はどこに行くんだ?」
美少女は 待ってましたと言わんばかりに目を輝かせて言った。
「最近マスターした''転生''というのがあるのです!!」
「転生だと?」
「はい!!あなたを私の最上級魔法で異世界へ転生させてあげようと申しておるのです!!
しかも、年齢や知識、外見などはそのまんま!
それか...もう一つ。あなたが先ほどおられた世界でもう一度最初から人生をやりなおすという選択ができます。」
「最初からやり直すか...それもめんどくさいな。」
「と、申しますと?」
「その異世界へ転生するにあたっての説明を詳しくしてもらえないか?」
「かしこまりました! まず、叶真様が転生される異世界では、魔王というものがその王国全体を支配しております。そこで叶真様にはその魔王を倒していただきたいのです。いわゆるげーむ?という感覚でお過ごしください。 どうです?悪くないでしょう?」
最初からやり直すよりはいいか。
「よし決めた!俺を異世界へ転生させてくれ! 」
「はい!!かしこまりました!では、準備といたしましょう。そこにお立ちください。」
俺は部屋の真ん中あたりにたたされた。
「それでは転生させていただきます。っと。まった!あぶないあぶない。もう一ついい忘れておりました。
向こうの世界へいくと一つだけ特別能力が追加されていると思います。何が追加されているかは行ってみないとわからないのでいろいろ試して見てくださいね!」
「わかった。いろいろありがとな」
「いえいえ、ではいい人生を。行ってらしゃいませ〜」
とある異世界の魔王討伐戦 月金リト @Kamimaishinobu
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